みぃちゃんの頭の中はおもちゃ箱

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それでも女に生まれたい

2008年06月28日 18時58分56秒 | 性同一性障害 (GID)
母が切り出しました。
「原因は何だろうね」
「原因なんかどうでもいいよ」
「でも、お腹の中にいる間に治せたら……」
「変な治療をされて男の子として生まれてくるくらいなら、GID (性同一性障害) でいいから女の子として生まれたい」

母と私の会話。昨夜、テレビで放送された はるな愛さんの再現ドラマは、母と一緒に見ていました。最近、何かとMTF*の過去をなぞる再現ドラマが多いです。18日には椿姫彩菜さんの半生が放送されましたし。

*MTF …… Male To Femaleの略。体は男性 (male) として生まれたが、自分を女性 (female) だと認識している人。


母は、私を性同一性障害 (GID) で産んでしまったと負い目を感じているようです。「つらい思いをさせてしまって」と。それで、原因のことが頭をよぎったのでしょう。

性同一性障害の原因はまだ分かっていません。胎児期に性ホルモンに異常が発生して性同一性障害になるという説が唱えられてはいますが、まだ仮説の域を出ていません。

私としては、原因が分かって欲しくないという思いもあります。原因が解明され、心の性別を染色体の性別に合わせるための治療法が確立されたとしたら……

もし、生まれる前の私にその治療が施されたとしたら、私は心も体も男の子として生まれ育つことになります。

いやだーっ!

絶対、絶対に嫌だーっ!

体が女の子で心も女の子として生まれるならいい。それがかなわないなら、体は男の子でもいいから女として生まれたい。

もちろん、胎児期や出生して間もない時期に治療されるのであれば、本人の意思とは無関係に治療が進み、物心がついた頃には心と体の性別が一致した状態になっているはずです。

でも、嫌だーっ!

つらいことはいろいろありました。これからもあるかも知れません。でも、私は女に生まれてよかった。そう思っています。

私の母は「そんな体に産んじゃってごめんね」と言います。

でもね……

心も体も男の子で生まれるなんて考えられない。それより、今のほうがずっとずっと幸せだよ。

だって、女でいられるから。