みぃちゃんの頭の中はおもちゃ箱

略してみちゃばこ。泣いたり笑ったり

壁の中で

2008年07月05日 23時35分59秒 | 明日への一歩
この連載の目次

(前回から続く)

ひとつだけ違うところ、それは、「サウダージ」で歌われている女性は、夜空を焦がすほどの恋をしていたことです。

私は、そこまでの友情も愛情も持ったことがありません。

私は、気がついた頃には、既に自分の感情を押し殺していました。本を読んだりドラマを見たりして涙を流すのは、みっともないことでした。他の人と気持ちや考え方がすれ違っても、相手の理解を求めるより、心を閉ざして距離を置いてきました。小さい頃からそんな子供でした。

しかし、何かあるたびに人と距離を置き、自分の周りに壁を築き続けるうちに、どんどん壁が高くなり、いつの間にか壁しか見えなくなっていました。

今まで自分の感情を殺すことしか知らずに、素直になれませんでした。

もっと他の人の話を聞いて、もっと他の人に自分のことを分かってもらうのが、生きるということではないか。

私はこんなことを感じて、
こんなことが嬉しくて、
こんなことで笑って、
こんなことが悲しくて、
こんなことで傷ついたって、
もっと話してもいいんじゃないか。
もっと泣いてもいいんじゃないか。

いろいろなことがあって人間不信に陥っていました。

人との接点を切り離したまま死ぬまで過ごそうかと、本気で考えていました。今の時代は、引きこもっても生きていけるでしょう。在宅でできる仕事がいくらでもありますから。

でも、本当にそれでいいのか。

それでは味気なくないか。

1年前、「サウダージ」が私のあり方を考えさせてくれました。1年も経った今になってこの曲を取り上げるのは、この曲が私の転機になったからです。

今、私は社会に出て行こうとしています。

何が起こるかは分かりません。

目の前には明るい未来が広がっていると信じています。

不安もありました。

不安はありましたが、既に一歩を踏み出しました。

ダメかも知れないと最初からあきらめちゃいけない。失敗すれば成果はゼロだけど、行動を起こさなくても成果はゼロ。同じゼロなら、ダメもとでやってみればいい。

この一歩を踏み出すにあたって、空振りもしました。でも、もう空振りごときで くじけたりはしません。

あれこれと明るい未来を思い描いているうちに、不安は期待で塗り替えられました。

私は一歩を踏み出しました。

人生の歯車が本格的に動き出す前に、私の心の中に沈殿していたものを吐き出すだけ吐き出しておきます。十分に消化できているかどうかは分かりません。でも、これも私の心に表れた大切な変化のひとつとして書き留めておきます。醜い自分を直視しないことには次のステップに進めませんから。

(次回に続く)

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