緊急事態全面解除、初の週末 駅や高速に旅行客
社会・調査2021年10月2日 10:40 (2021年10月2日 17:23更新)
新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言と「まん延防止等重点措置」が全面解除され初の週末となった2日、各地で外出する人らが多くみられた。県境を越える移動への自粛要請も緩められ、旅行に向かう人もいた。
東京都内は朝から台風一過の晴天に恵まれた。JR東京駅ではキャリーバッグを持った人たちが次々と電車へ乗り込んだ。
東京都中央区の女性(58)は半年ぶりに静岡県御殿場市の実家へ。コロナ前は月2~3回帰省していたが、最近は見合わせていた。「両親や自分のワクチン接種も済み、宣言解除で帰省を決めた。久々に両親の元気な顔が見たい」と笑顔を見せた。
東京・上野動物園の入場を待つ人たち(2日午前)=共同
宣言中は県境を越える移動は極力控えるよう要請されていた。宣言解除に伴う基本的対処方針で政府は外出自粛を強くは求めず、混雑する時間や場所を避け少人数で行動するよう呼びかけている。
東京都新宿区の男性会社員(29)は延期していた富山県への友人との旅行に出発。「久しぶりの旅行で、少しは日常が戻ってきた」と喜ぶ一方、「引き続き感染は怖い。目的地が混雑していたら予定を変更するなど対策しながら楽しみたい」と話した。
日本道路交通情報センターによると、東名高速道路下りの大和トンネル(神奈川県)付近で2日午前10時時点で12㌔の渋滞が発生するなど、行楽地に向かう道路も混雑した。
大きな荷物を手に高速バス乗り場を行き交う人たち(2日午前、大阪市北区)
大阪市の大阪駅JR高速バスターミナルでも大きな荷物を持った人らが次々とバスに乗り込んだ。兵庫県伊丹市の男性(71)は宣言解除を受け、夫婦で親族のいる岡山県へ向かう。「約3カ月半ぶりに顔が見られると思うとほっとする。ただ、食事は別々に取るなど感染対策には気をつけたい」と話した。
清水寺に続く二年坂を歩く観光客ら(2日午前、京都市東山区)