高校生の時、漢文の授業があった。
国破れて山河あり
花落つること多少を
などは、好んで暗唱した記憶がある。
「山月記」のなかに
漢詩があって、当時のお気にいりだった。
文庫本も買ったし、漢詩を書き写したこともある。
漢詩の魅力が何かもわからず、なんとなく惹かれていた。
あのリズムは意図されていたものだったようだ。
授業で音読があり、皆の前で何人かが読まされたことがある。
ちょうどこの導入部分を音読することになり、自分の気持ちを
こめて、読み上げた。
しばらく、いや今でも、その時のことを覚えている。
通常、何行かだけで次の人に代わるのだが、長く読まされた気がして、
それもわくわくものだった。
ネットで検索したら、あった。ありました。
偶因狂疾成殊類 災患相仍不可逃
今日爪牙誰敢敵 当時声跡共相高
我為異物蓬茅下 君已乗気勢豪
此夕渓山対明月 不成長嘯但成
http://www.aozora.gr.jp/cards/000119/files/624_14544.html
漢文脈と近代日本 もう一つのことば世界
齋藤希史
NHKブックス