刈谷の伝統的な祭りといえば万灯祭だ。「天下の奇祭」と言われているがそれほど変わった祭りではないと思う。今年は7/28,29に開催された。
このお祭りは、江戸時代に雨乞いをしていた庶民が、祈りが通じ、雨が降ってきたので、喜びのあまり、傍の行灯を持ち出し振り回したのが始まりだと伝えられている。
現在は笛と太鼓のお囃子に合わせ、3~4mの武者絵のハリボテに火(現在はLED)を入れたものを担ぎ回す。4~50kgあるハリボテを肩に担ぎ上げ、足取りよろしく、くるくると回る。ねぶたの携帯版といったところか。この祭りは平成天皇の在位20周年の祝賀行事で各地の祭りとともに東京に奉納に行ったこともある。勿論愛知万博にも出場した。
よくあることだが、この祭りも一時は「喧嘩祭り」と言われ、毎回小競り合いや騒ぎが起こり、隣町から応援がきたほどであった。それが警察の介入もあって、徐々に平穏化し、今はトヨタ系の大会社も出展し、若者(中高生)中心の健全な祭になっている。
全部で17グループが参加し、その出来栄えと踊りの優劣を競う。
私が小中学生の頃は大人の祭りであって、我々はせいぜい山車曳きで、夜中中街中を練り歩いた。今は笛も太鼓も中学生が主役で、大人しくなった。街のメイン通りにズラリと20台以上の万燈が並ぶのは壮観である。
毎年七月の終わりか八月の初めの土日に開催される。もし憶えておいでなら一度は見ておいても良い祭りです。
まだ陽も高いうちから各町内を練り歩く。