連休の初日,Jリーグ名古屋×山形線を見に瑞穂グランドへ行ってきた。
観客13500人の入り。まずまず。サポーターの声が競技場に響く。山形サイドはさすがアウェー
で200人ほどだが精力的で、決して負けてはいない。真っ赤に染まる名古屋サイ
ドとは対照的に、空席半々のところに、縦長に陣取り、声をからす。野球とは一
味違う、応援が面白い。
試合は前半七分にグランパスが金崎-ケネデイで先制。その後、ボール支配率は
圧倒的に高いのだが、なにやらもたもたしていると感じていたが、40分(?)に
同点にされてしまった。実力差からいえば、5-0くらいあると思われる(代表クラスだけで7人もいる!)
個人能力の差が、一向に発揮されない。
後半も同じように、もたもたしている。時折見せる玉田のドリブルくらいで、チャ
ンスメークが少ない。逆に山形の攻撃のリズムがついてくる。おまけに良い動きを
していた金崎が負傷交代する始末。今日は格下相手に引き分けかという予感さえしてきた。
やっと終了間近に、トゥーリオのパワープレイが実り、2-1で勝利。
最近の岡田ジャパンの試合を見ているようだ。なんとも、ストレスのたまる試合
だった。こんな状況でワールドカップは勝てるのだろうか、と連想してしまう?
スポ-ツ評論家杉山茂樹の「決定力不足でもゴールは奪える」(双葉新書)の指摘が頭をよぎ
る。彼の提言はこうだ。
1.「決定力不足」というのは戦略、戦術の不備を選手個人に責任を負わせる
ものだ。イージーゴールチャンスを数多く作るのが監督の役割。
2.中盤(MF)全盛の意識を改め、FWのゴール中心の組み立てをすべき。
3.ゴールラインからのマイナスのパスからのゴールが最も確率が高い。
4.中央偏重、パス交換より、サイド攻撃、ドリブル攻撃が有効。
中よりサイドの方が突破しやすい、というのは検証が必要であろうが、岡田監督の個々の場
面の采配非難をするのではなく、戦略面から現状批判をし、しかも彼なりの解決
策提言をしている姿勢は評価できる。
確かにこの試合でも、右サイドバック田中隼磨と金崎の連携で、右サイドを駆け上がる
という意識は希薄で、金崎は中のサントスやブルザノビッチ、ケネディとのパス交換が多かった。
ピクシーも岡田ジャパンと同じ采配をしているのだろうか?
この頃の代表は、オシムの頃より選手に挑戦意欲が欠けているように見える。
これでベスト4の可能性があるのか?不安が一杯である。
というような見方ができて、いつもより関心が深まった試合であった。