遅いことは猫でもやる

まずは昔メールした内容をひっぱってきて練習...
更新は猫以下の頻度です。

お知らせ

Twitter で更新情報が観られます。やってる方はこちらからフォローどうぞ。
http://twitter.com/gaiki_jp

秋の足音Ⅱ

2017-09-30 02:02:53 | 雑感

小人の散歩みたいだ

森の中では樹々の上ばかりに秋が到来しているのではない。足元を見るとあちこちでキノコが顔を出している。キノコは一斉に出だしたようでいろいろな種類のものが乱立している。

キノコが出て来るには、湿度と温度が必要だ。このところの気温と、雨はまさにこの条件を満たしている。ただ、私にはきのこの種類を見分ける能力はないので、それほどの違いはないが、じごぼう=はないぐち、だけは分かるので、この食べられるきのこはたくさん出てほしい。

秋の足音Ⅰ

2017-09-29 01:39:43 | 雑感

林の中でも紅葉が始まっている

蔦うるしが幹にまとわりつく

近くに寄ってみると・・。

一昨日の「季節のはしり」でススキの白い穂を載せたが、散歩を続けると森の中ではあちこちで秋を迎えている。いつも真っ先に紅葉する蔦うるしが早くも色づいている。回りがまだ青々しているだけにその対比があざやかだ。

蔦うるしの紅葉後2週間位で落葉松が色づき始め、他の広葉樹も紅葉となるが、ここらあたりでは白駒の池の周りが美しい。春の新緑は輝くばかりの鮮やかさで勢いを感じるが、彩りの豊富さでは紅葉に敵うものではない。

いよいよ紅葉の季節が始まる。そのプロローグとも言うべき光景である。(続く)

人を信じることを考えさせられた

2017-09-28 00:02:04 | 


吉田修一「怒り」中公文庫2014年刊

八王子で起きた夫婦惨殺事件を柱に、その後一年経った頃、東京、千葉(房総)沖縄の離島(波照間)の3箇所に現れた、過去が定かでない3人の男が物語を繰り広げる。それぞれLGBT(性的少数者)、漁協に勤める父と娘、夜逃げを重ねる母娘の周りに立ち現れる。

普通より少し不幸な境遇にある家庭にふらっと現れる過去をはっきりさせない男。難航する警察の犯人捜査。ここらあたりの設定が次第に不安になってくるところが作者の設定のうまさだろう。3つの場面がそれぞれ平穏に進行してゆくが、登場人物が事件捜査の強力TV番組を見て、ふと不安になるところから物語は急展開する。

著者の感覚は若い人の傷つきやすい微妙なセンシビリティを捉え、細かい感情の襞を描き出す。傑作と言って良いのではないか。最終決着が少し物足りない気もするが、とにあれ引っ張ってゆく。人を信じるということは何か、と考えさせられた。

季節のはしり

2017-09-27 13:46:51 | 雑感


めっきり秋めいてきました。風が涼しく爽やかに感ぜられる。24節気は秋分。72候は「雷乃声を収む」夕立に伴う雲がならなくなる頃、垂直に発達する積乱雲が収まる頃である。代表的な雲は鰯雲、鱗雲、鯖雲などに変わりつつある。

3週間ほど前には臙脂色の穂先だったススキも今は白い穂を踊らせて秋風に揺れている。まだ森の中は夏の気配が一杯だだが、よく見るとあちこちに秋の気配が押し寄せている。

散歩の中で感じた「はしり」とも言うべき秋の風情を取り上げてみたい。(続く)

三代(台)目就任

2017-09-25 02:59:35 | 雑感

左二台目、右三台目

物騒な山口組の話ではなく、電気カミソリの話である。

もう20年も前のことだろうか。長男が私の誕生日だったか、父の日だったかのプレゼントに電気カミソリを贈ってくれた。なんとなく嬉しくて、擦り切れるほど使ってやっと、今のブラウンのものに買い替えた。このカミソリも外刃内刃をそれぞれ2回ほど替えただろうか。

最近外刃が切れなくなってチクチクする。見てみると穴が空いてきた。そろそろ替えどきかと思っていたら、家人がこの際グレードを上げて買い替えたら?と宣う。さらばとカタログを調べ、今までの3枚刃から、5枚刃のパナソニック・ラムダッシュに買い替えることにした。

本格的電気カミソリは3台目となる。肌に当ててみると、この切れ味が素晴らしい。今までのがジョリジョリという感触だとすると、今度のはスパッスパッといったところか。技術・道具の進歩は素晴らしい。

こんなに切れ味が違うなら、もっと早く買い換えれば良かったか、と少し後悔している。当分こいつで楽しめそうだ。


熱血熟年ドラマ

2017-09-24 00:45:19 | 


原宏一「ファイアーボール」PHP文芸文庫2012年刊

築地を舞台とするホームレスの活躍を描いた「やっさん」の著者原宏一の作品。今回の設定は社内の派閥争いから弾き飛ばされ、リストラ間近の商社マンが町内会の役員に組み込まれ、祭りの再生に取り組むというもの。

この人の人間を見る、どこか温かく前向きな視点が、物語をスムーズに展開させてゆく。冷静に考えれば、リストラ直前の人間がこんなに悠長に町内会のお祭りに関わっていけるはずはないのだが、牽強付会というべきか、ホームレスが築地仲卸の人々に尊敬されるという設定と同じように、興味を繋いでゆく筆力は面白い。

「三匹のおっさん」の有川浩、半沢直樹シリーズの池井戸潤をミックスしたようなストーリー展開でエンターテイメントとしては十分楽しめる。ここまで祭りにのめり込む心理状況がもっと書き込めたら最高だと思うのだが、それは求め過ぎだろうか。

秋の夜長を楽しむに適当な一冊だと思う。

伊那路の名勝天竜峡

2017-09-23 01:58:10 | 行ってきました

路傍の温室の横、こぼれるように咲く黄色の花

天竜峡駅近くの案内所


天竜峡吊り橋入り口の階段

吊橋への下り坂



龍角峯

木々の間から覗く天竜峡

幸せの鐘

橋の上から見る天竜峡

下條村の市民休暇村に行くなら近くの名勝を見物しようと向かったのが、「下栗の里」。日本のチロルともマチュピチュとも言われる。山間の村に向かおうと狭い道に入ったがすれ違いもままならぬ隘路。クラウンではダメだと途中で引き返した。ジムニーで再挑戦しよう。

そこで向かったのが天竜峡。2,3年前、川下りの船が事故を起こし、管理責任が問われたところだ。天竜峡駅の近くの観光案内所で地図をもらう。周遊道が整備してあるらしく、係の女性が親切に案内してくれる。川下りの案内もしてくれるが時間が折り合わないのでまたにする。

周遊道は小一時間のコース。のっけから石碑(句碑)が立ち並び、地元の熱意が伺える。吊橋に向かう階段を登ると公園みたいな広場に出る。ここでも7代目團十郎や皇太子・美智子妃来峡記念放鳥の碑なんてものもある。

そこから緩やかに下り、石段が整備された川岸に出ると、簡単な展望台が設けられ、眼前に龍角峯と名づけられた切り立った石壁が聳える。更に下ると吊橋の袂に出る。木々の間から見える峡谷は翠の水を湛え、岩の間を流れる。橋の袂には「幸せの鐘」と平凡な名前の付いた新しい鐘が備わっていた。意欲は感じるがセンスは感じない。

早速吊橋を渡る。少し揺れて不安定ではある。橋の上からの眺めは上流も下流も素晴らしい。


渡り終えて振り返る

道は少し登る

まだまだ上りが続く

展望台からの眺め

ここも3番目の展望台

林の向こうに終点の大橋が見えてきた

大橋到着

橋の上からの景色(下流)

橋の上からの景色(上流)川下り船着き場

天竜峡の起点

橋を渡りきると少し登りになる。遊歩道は完璧に整備されていて、街を歩く靴でも歩けるくらいだ。10~15分位登って展望台に出る。変化には乏しいが相変わらずの峡谷美だ。ここから階段の急登?の道を選び、売店や農園の並ぶ門前町みたいな通りを緩やかに下る。再び狭い道に戻り展望台を経て麓の大橋に出る。

この橋の上からも絶景が味わえる。一回り45分程度の散歩道であった。天下の絶景と言うには、やや変化とスケールに欠けるが、夏と秋の間で観光客が少なく、ゆっくりと味わえた。但し残暑が残り、ヤブ蚊の来襲に悩まされたのが残念だ。



刈谷市市民休暇村

2017-09-22 03:39:17 | 行ってきました

刈谷市は富裕市だけあり建物も立派だ

玄関リフトからの展望

2階客室からの景色

前庭の向こうにはパターゴルフ場が・・。

飯田市の隣、下條村という所に「刈谷市市民休暇村サン・モリーユ」がある。第三セクターの経営となっており、役所臭がしなく、リーズナブルな使用料で利用できるので、時折利用している。ここは建設後10年は経っていると思うが、無責任な役所仕事や第三セクターで、建てたらおしまいのようなこともなく市民に愛され続けている。

蓼科への行き来の途中にあり、私どもにはすこぶる便利が良い。ここの職員の応対も出すぎず引っ込みすぎず、言い換えれば営業的色彩が多すぎず少なすぎず、好感が持てる。ここの温泉みたいに熱すぎず、ぬるすぎない。ここの利用率はかなり良いらしい。三河の人間好みだと納得できる。

また料理も気取るとこなく、田舎料理ということもなく。きちんとした懐石料理で、満足させてくれる。お酒もリーズナブルだし、特にイワナの骨酒が絶品である。私的には世の中で2番めに美味しいとランク付けしている。(1番は上高地嘉門次小屋)

近年近くの「ヘブンスそのはら」の星空鑑賞が話題になっているのでまた折を見て見に来よう。

豊穣の秋

2017-09-21 02:06:38 | 雑感

稲穂は重く頭を垂れている

台風があちこちに甚大な被害を残しつつも北海道へ抜けた。後には爽やかな秋空が広がる。その下に広がる稲穂が色鮮やかだ。前にも書いたことがあるのだが、稲も花もここらあたりのものは色が一段色鮮やかだ。

空気がきれいなせいか、水が良いからか、はたまた寒暖差が大きいせいか、とにかく鮮やかである。稲田は文字通り黄金色に輝いている。遠く南アルプスの甲斐駒ケ岳が悠然と見下ろす中信の空気は澄んでいる。

様々な意向

2017-09-20 04:23:22 | 

綾辻行人、有栖川有栖、西澤保彦、貫井徳郎、法月綸太郎、東川篤哉著「自薦THEどんでん返し」双葉文庫

6編の短編集。6人の著者がそれぞれ短編を持ち寄った作品。それも著者自らが選んだ自作で、いずれも最後に「あっ」と言わせる仕掛けがあるという。分野は6編それぞれ違う。怪奇物、アリバイ崩し、密室殺人などみんな違う。

それぞれの分野で、それぞれの工夫を見せて読者の期待や推測を裏切ろうと努力している。短編の中で起承転結とくに結論のところで、どんでん返しをせねばならないというのは大変な苦労だろう。

頭が鈍くなったせいだろう。最後のどんでん返しが「ヨッ、鮮やかっ!」と唸るようなものは感ぜられなかった。勿論著者によって強弱はあるが、何か中途半端な印象しか残らなかった。