食料配布に学生、長蛇の列 「食事も我慢」コロナで困窮
熊本日日新聞 | 2020年12月21日 14:00

食料配布に学生、長蛇の列 「食事も我慢」コロナで困窮。
(熊日新聞を無断でスキャンしました。すみません。)
新型コロナウイルス感染拡大の影響でアルバイトや仕送りが減り、
経済的に困窮する学生が増えている。
実態を把握して支援しようと、熊本県内の学生らが食料の配布活動を開始。
想定以上に深刻な現状が浮き彫りになっている。
2020年12月13日、熊本市中央区の熊本大に近い黒髪5丁目公園。
初めての食料無料配布会に朝から学生の長蛇の列ができた。
想定を超える103人が訪れ、用意した米や野菜、カップ麺、
マスクなどは約2時間でなくなった。
ほとんどが1人暮らしの学生で、
「これでしばらくは食事を我慢せずに済む」と笑顔で受け取っていた。
活動の中心は、熊本大や九州看護福祉大の学生ら約20人。
県民主医療機関連合会や農民運動全国連合会が寄付金や食料の提供で協力している。
食料を受け取った学生にはアンケート(複数回答)を実施。
回答者66人のうち、金銭的に困窮している問題として
半数を超す34人が「バイトの収入減、解雇」と答えた。
次いで「生活費や家賃」が24人、「学費」も11人。
国などへの要望として「学費の減額・無償化」を求めたのが26人、
「給付型奨学金の拡充」も18人いた。
食料支援に当たる学生の代表で熊本大薬学部1年の柳生陸太さん
(22)=大阪府出身=は「予想以上に厳しい現実があった。
バイトと両立しなければ修学できない学費の高さや、
貸与型奨学金の負担など学生の困窮は以前からあったが、
コロナ禍で深刻さが表面化した」と分析する。
県が5月に始めた、コロナ禍で経済的に困窮する学生らへの給付金事業も、
11月末の締め切りまでに約8千件の応募があった。
県企画課は「県内でも学生の困窮が広がっていることを示す数字だ」と説明する。
全国の学生団体「高等教育無償化プロジェクトFREE」による全国319の大学、
専門学校などの学生1200人へのネット調査でも、
親の収入減などで「退学を検討」している人が20・3%に上った。
柳生さんたちは、食料支援を通して、
オンライン授業などの影響で学生同士や教職員との人間関係が築けずに
孤立する学生も見えてきたという。
今後も各大学周辺で食料配布会と調査を続け、
食料支援でつながった学生とは継続的に交流し、
大学や社会福祉協議会など必要な窓口につなぐ支援を模索している。
困窮する学生からの相談、支援活動への学生の参加、
食料提供や寄付も受け付けている。

事務局TEL 080(1722)2812。(堀江利雅)
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