ハイブリッドで24時間レース

 トヨタ自動車が、2006年7月15日~17日に行われる「十勝24時間レース」に、ハイブリッドカー「レクサスGS450h」で参戦することを発表した。いいじゃないか。

 今年のル・マンでは、ディーゼル・エンジンを搭載したアウディR10が優勝している(こちらを参照)。これまではガソリンエンジンだけで戦われてきたレースに、非ガソリンエンジンを搭載したマシンが登場するようになったのは、自動車の低公害、低燃費が至上の命題となってきたからだ。

 各メーカーは低公害、低燃費のクルマの開発に躍起となっているが、現状ではディーゼルエンジンは性能に不足あり、ハイブリッド車は耐久性に難ありと思われている。既に市場に出ているエンジン、システムであるが、過酷なレースで好成績をおさめることでこれらのマイナーなイメージを払拭し、販売に弾みをつけようというわけだ。

 今回、十勝24時間レースにエントリーするGS450hの最高出力は345psだというから、ハイブリッドのエンジンシステムは市販車と同等のようである。ということは無段自動のトランスミッションも市販車のままか。勿論快適装備は全て取り外され、レース用の安全装備が加わるだろうが、車重は300Kg以上も軽い1550Kg程度。サスペンションやタイヤ・ホイール、ブレーキなどはレース用。エンジン・トランスミッションは同じでも、300Kgの軽量化、レース用コンパウンドのタイヤ、そしてストッピング・パワーが上がっていれば、市販車とは比べ物にならない速さに仕上がっていることだろう。

 しかし、耐旧レースにとって何よりも必要なのはマシンの信頼性。フィニッシュしてこそ結果を残せるのがレースである。まさにトヨタの狙いもそこにあるはず。3.4Kmのコースを24時間で900周、3000Km程を走ることになるのだろうが、もし、自動変速機搭載なのだとすれば、それによるドライバーの疲労軽減、低燃費による給油(ピットイン)回数低減は耐久レースでは大きなアドバンテージになるはずである。ハイブリッドレクサスの健闘を祈りたい。


 今日の1枚は、先週鎌倉で撮ったものの中から、自然の美しさだけではない、郷秋<Gauche>なりの「鎌倉5枚組」の中から締めくくり、最後の一枚です。
コメント ( 8 ) | Trackback (  )