F1 2006年 第12戦ドイツGPを振り返る

 ポールこそ取り逃したが、終ってみればミヒャエルの3連勝。しかも、宿敵アロンソが5位、4ポイントに沈んだお陰でポント差を一気に11まで縮め、自力優勝の可能性を手繰り寄せる結果となった。

<ドイツGP決勝レースの結果>
1位:ミヒャエル・シューマッハ / フェラーリ / Q2 / FL1 / Pit2 / BS
2位:フェリペ・マッサ / フェラーリ / Q3 / FL2 / Pit3 / BS
3位:キミ・ライッコネン / マクラーレン・メルセデス/ Q1 / FL3 / Pit3 / MI
4位:ジェンソン・バトン ホンダ/ Q4 / FL7 / Pit2 / MI
5位:フェルナンド・アロンソ / ルノー / Q7 / FL9 / Pit2 / MI
6位:ジャン-カルロ・フィジケラ / ルノー / Q5/ FL8 / Pit2 / MI
7位:ヤルノ・トゥルーリ / トヨタ/ Q20 / FL5 / Pit2 / BS
8位:クリスチャン・クリエン/ レッドブル / Q12 / FL12 / Pit2 / MI
Qnは予選順位、FLnはレース中のファステストラップ順位
Pitnはピットストップ回数、BSはブリヂストン、MIはミシュラン。

 対するアロンソは、予選7番手からのレースで5位4ポイントを獲得しているが、バリチェロのリタイヤとチームの作戦により辛うじて手に入れたポイントである。レース中のファステストがミヒャエルのコンマ9落ちの9位であったことを考えれば上出来といえるだろう。

 ここにきてのルノー/アロンソの失速は、マスダンパーの使用を諦めたこととタイヤのパフォーマンスがBSに比して劣ることが上げられようが、同じミシュランユーザーであるマクラーレン/ライッコネンが(たとえ軽いタンクであったとしても)ポールをとり、FLもミヒャエルに遅れることわずかコンマ118であったことを考えると、ルノーがシーズン当初の優れたパッケージのバランスをここにきて維持できなくなってきたと言えるだろう。

 ライッコネンはと言えば、表彰台にはあがったものの、1番高い所以外には興味は無いといわんばかりの不機嫌そうな顔が印象的であった。マクラーレンチームはここホッケンハイムで新しいフロントウイングを投入しているようだが、今回のライッコンネンのパフォーマンスがその効果によるものであるとするならば、今後のレースにおける更なる好成績も期待できるかも知れない。

 そのライッコネン、今回6ポイントを獲得しているが、フィジケラも3ポイント獲得し49ポイントで同点。決勝2位のマッサが8ポイントを積み増しし50ポイントとしている。マッサが50ポイントで3位、優勝のあるフィジケラが4位、ライッコネンは5位に後退しているが、この3人のドライバーズポイント争いは今後の見所の一つとなろう。

 今回のGPで300戦目を迎えたホンダだが(厳密に言えばその半分以上はエンジンサプライヤーとしての参戦)、急に戦闘力を取り戻して予選では4位、6位を獲得したが、バリチェロはトラブルで戦線離脱、バトンは終盤ライッコネンにあっさりとパスされるなど、良いところなし。そうは言っても再浮上のきっかけを掴みかけているようにも見えるので、次戦以降を楽しみにしたい。

 さて、SA。案の定というべきか、トラブルにより完走ならず。それでも琢磨のマシンはレースディスタンスの半分を走りそれなりのデータ収集はできたことと思うが、左近のマシンはスタートに遅れたた挙句にわずか1周でガレージへ。ホッケンハイムでのレースが事実上のテストの場となったのだから致し方ないとも言える結果である。次戦に期待。


 今日の1枚は、柏葉紫陽花(かわしばあじさい)。ちょっと季節外れのようですが、まだ咲いているものがありましたので。普通の紫陽花とは花の感じが随分違いますが、同じユキノシタ科です。名前は、葉が柏(かしわ)のように分裂していることから。
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