タダで図書館を作る方法

 福島県最南端の町、矢祭町がまたまたニュースになっていた。とは言っても、別に大事件が起こったわけでもないので、お気づきになったのは、福島県出身者とか、特別に図書館に関心をお持ちの方など、ごく少数だとは思う。「またまた」と書いたのは、田舎町であるにも関わらず(だからこそか?)「住基ネットに加わらない宣言」やら「合併しない宣言」で多少全国区でも有名になったからである。どのくらい有名かと言えば、2001年10月の「合併しない宣言」以来、約600の自治体の関係者が視察に訪れた程度の有名さである。まっ、世間一般ではまったく無名だとは思うけれど、合併吸収されそうな(されてしまった)自治体関係者の間では「多少は」有名なのかもしれないな。

 ただし、郷秋<Gauche>がこのニュースが気になったのは、住基ネットや町村合併に特段の感心があったわけではなく、ただ、私の父がこの矢祭町の出身であったと言うだけのこと。なお、父の実家である田舎宿屋「那須屋」については昨年の8月27日から4日連続で書いているので、興味をそそられた(奇特な)方はこちらをクリックしてご覧あれ。

 前置きが長くなったが、件のニュースの概要は次の通り。
現在図書館のない矢祭町であるが、昨年実施した町民アンケートでは図書館建設の要望が多かったために検討を始めた。老朽化した武道場を1億2500万円で改築し約3万6000冊所蔵可能な図書館にする計画を立てたが、肝心の本を購入する財源がない。そこで町長が、一般から寄贈してもらうアイディアを出し、さっそくこれを実行に移すことになったのだと言う。

 町によると、本の種類は問わず、送料は寄贈者に負担してもらうということだから、本そのものをそろえるのは完全ゼロ予算と言うことなのだろう。もっとも、蔵書の管理、貸し出し管理のためのコンピュータ・システムの導入が必要になると思うのだが、果たして先の1億2500万円に含まれているのかしらん。

 寄贈者には町から礼状を送るほか、図書館に名前を明示して感謝の意を表すというから、興味を持たれた方は連絡をとってみてはどうだろうか。

 問合せ先:福島県東白川郡矢祭町 矢祭町役場自立課 TEL 0247-46-4575


 今日の1枚は、秋の七草の一つだと言うのに、もう花期が過ぎてしまった桔梗(ききょう)。掲載のタイミングを逸してしまいました。

矢祭町、矢祭もったいない図書館関連Site & blog
矢祭町役場
矢祭町役場(図書の寄贈のお礼)2007年6月現在、新たな寄贈の受付はしていないとのこと。
矢祭町Wikipedia
タダで図書館を作る方法(「郷秋<Gauche>の独り言」内の記事)
タダで図書館を作る方法(続報)(「郷秋<Gauche>の独り言」内の記事)
矢祭町図書館、1月14日開館(「郷秋<Gauche>の独り言」内の記事)
矢祭町「もったいない図書館」(「郷秋<Gauche>の独り言」内の記事)
矢祭町「もったいない図書館」(その2)(「郷秋<Gauche>の独り言」内の記事)
矢祭町「もったいない図書館」(その3)(「郷秋<Gauche>の独り言」内の記事)
那須屋(矢祭町にある田舎宿屋)(「郷秋<Gauche>の独り言」内の記事)
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