唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
ボディマウントシャッター
Mirrorless Rumorsに「The next Nikon mirrorless patent shows a mount protection.」と題する記事が掲載されていた(see here)。
所謂ミラーレス機のボディ内部へゴミ・異物が侵入しないようにするための「仕掛け」のようだが、掲載されている図を見る限りいまどき珍しい、電気を使わない純粋にメカニカルな機構のようである。
6枚程の羽を持つ扇状のシャッターが4つ備わり、すべての羽が開いてマウント開口部をカバーしゴミや異物の侵入を防ぐ構造のようである。確かにレンズ交換方式のデジタルカメラの場合には、ボディ内部へのゴミなどの侵入はかなり厄介な問題なので、こういったシャッターで保護するのは大いに有効と思われる。
記事のタイトルには「The next Nikon mirrorless patent」とはあるが、別にミラーレスに限らず通常のSLR(一眼レフ)にだって当然応用が利くのではないかと郷秋<Gauche>は思うぞ。
ただし、余程精度の高い加工と塗装を施さないと、使っているうちに金属片(プラスティックか?)や摩耗で削り取られた塗装の粉塵がボディ内部に侵入することになる。DSLR普及の初期に、富士フイルムが「ネオ一眼レフ」と称して、レフレックス機構を持ちながらレンズ交換のできない(高倍率ズームレンズを持ち、交換の必要がない)カメラを発売したことがあったが、その折のうたい文句の一つに「レンズ交換時にボディ内部にゴミが侵入しない」と云うのがあったように記憶している。
しかし、レンズ交換できない構造のデジタルカメラ(世に云う「コンデジ」)においてもイメージセンサーにゴミが付着する「事故」は起こり得るのである。つまり、製造時点で内部に侵入したゴミ・異物が、使っているうちにイメージセンサーに付着する。あるいはレンズの可動部(合焦機構あるいはズーム機構など)の摩耗によって生じる粉塵がイメージセンサーに付着するケースである。
これと同じことが、ニコンが特許を取得したボディマウントシャッターでも起こるのではないかと郷秋<Gauche>は心配である。構造が複雑になると、シンプルな構造であった時には思いもしなかったようなトラブルが起こることがあるのだ。いかにもニコンらしい、いかにも役に立ちそうな純メカニカルな装置だが、老婆心ながらそんなことが気になった郷秋<Gauche>であった。
例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、10日にもご覧いただいた馬酔木(あせび)。10日にご覧いただいた赤紫の花は園芸種で、原種はこの白花のようである。