唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋<Gauche>の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
リブライズ
今日の神奈川新聞で見つけた気になる記事。「本棚を“図書館化” 広がるユニーク(な)サービス。
「リブライズ」とは「図書館化する」と云う意味の造語で、(1)Facebookにリブライズ専用のページを作成する。 (2)PCにバーコードリーダーをつないで本のバーコードを読み取る。 (3)FacebookにUpする。 これだけで本の表紙と基本データが入力されるのだそうだ。これが図書館、つまり貸し手側の作業。
借りる方はと云えば、(1)スマートフォンでリブライズにアクセスし貸出カード画面(バーコード)を図書館スタッフに見せスキャナで読み取ってもらう。 (2)借りたい本をスタッフに渡してバーコードをスキャナで読み取ってもらう。すると、借りた本がFacebookのタイムライン上に表示される。 これだけで本を借りることが出来るようだ。
郷秋<Gauche>もやってみたいと思った。でもだ、問題がいくつか(も)ある。 (1)本は結構な数(多分四桁に近い数)あるが、すべての本が本棚に並んでいる訳では無い。どこに何の本が押し込まれているのか、郷秋<Gauche>自身も良く判っていない。 (2) バーコードはおろかISBNさえついていない古い本も少なくない。 (3) スマートフォンを持っていないから自分が借りられないだけではなく、持っていない借り手に使ってもらう事も出来ない。
上に書いたのは、郷秋<Gauche>が貸し手側あるいは借り手側になる時の問題だけれど、もっと大きな問題もありそうだ。まず著者や出版社の権利の問題が思いつく。無料で本が借りられれば、本来買うはずだった本を買わないで済むことになる。つまり本が売れなくなる。書店だって困ることになる。著作者や出版社が黙っているとは思えない。(本物の)図書館が無料で本を貸すことについては、きっと図書館法などによって貸すことが認められているのだと思うけれど、例えば郷秋<Gauche>が、生業としてではないにしてもだ、積極的に第三者に対して本を貸すことが法律上認められるのだろうか。
ネット上に公開される利用履歴から新たな「出会い」があり、人の輪が広がるのはそれはそれで面白いかも知れないが、法律上の問題があるや否や、今日の神奈川新聞にはこの辺りの事が一切書かれてはいない。
例によって記事本文とは何の県警もない今日の一枚は、先週月曜日に降った雪の五日後。郷秋<Gauche>の故郷、郡山辺りでは冬の間中目にする在り来たりの景色だけれど、横浜で見ると何とも新鮮。