唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋<Gauche>の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
次世代超音速旅客機
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050614-00000131-mai-bus_all
現在フランスで開催中のパリ航空ショー会場で共同研究合意の調印をしたという報道だが、そのパリ航空ショーの今回の「目玉」は何と言ってもエアバス社が開発した最大850人乗り(3クラス国際線仕様では450~550人)2階建の超大型旅客機A380。低コスト・大量輸送の新しいアイコンであるA380おひろめの場で、超高速度ではあったが超高コスト・少量輸送のコンコルドの後継ともいえる次世代SSTの共同研究スタートの調印と言うは面白い。
今回の共同研究では、具体的には200~300人乗りで、現在12時間かかっている東京-ニューヨーク間を6時間程度で結ぶ音速の2~2.4倍の速さで飛行することを想定しているという。速度はほぼコンコルドと同程度だが、乗客数は2~3倍。おそらくは相当低騒音・低公害・低燃費のものであり、現在のビジネスクラスを少し上回るほどの、現実的な運賃での運行が可能な機体となることだろう。
今回の合意はあくまでも「共同研究」についてであって「共同開発」ではない。実用化までには10年以上はかかるだろうから、具体的な開発に入る前の基礎研究的な色彩が強いが、石川島播磨重工業・川崎重工業・三菱重工業・NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が開発を進めているSST用エンジンや、世界一と言ってもよい炭素繊維を中心とした日本の複合素材技術を仏側が高く評価してのことであろう。
世界の中・大型旅客機市場がボーイングとエアバスの2社が寡占している中で、この2社抜きのプロジェクトに日本の航空産業各社が積極的に関わっていく意味は大きい。10年後、航空機の新しい分野である超高速かつ低公害、低コスト・中量輸送の分野で日本が確固たる地歩を築いていることを大いに期待したい。

いつもながら、話題とは何の関係もない今日の1枚は、平日だと言うのに泊りがけで出かけてきた、雨もよい(も良いに非ず、催)の城ヶ島の磯。「利休鼠」の海。
梅雨晴間

今日の1枚は東京都下某所の紫陽花のある風景。
F1 第8戦カナダGPを振り返る
カナダGP決勝レースの結果
1位:キミ・ライッコネン / マクラーレン・メルセデス
2位:ミヒャエル・シューマッハ / フェラーリ
3位:ルーベンス・バリチェッロ / フェラーリ
4位:レリペ・マッサ / ザウバー
5位:マーク・ウェバー / ウィリアムズBMW
6位:ラルフ・シューマッハ / トヨタ
7位:デビッド・クルサード / レッドブル
8位:クリスチャン・クリエン / レッドブル
例によってレース中のファステスト・ラップと最終の結果を比較してみよう。
レース中の最速ラップを記録したのはライッコネンで1'14.384。序盤からの1-2走行で、このままレースが終わるのかと思わせたルノーはアロンソが3位となる1'14.727、フィジケラが5位の1'14.890であるから、ルノー2台のリアタイヤとは関係なく、ライッコネンの優勝はしかるべき結果といえよう。
今回の結果で注目すべきはフェラーリが2-3と、久しぶりに表彰台に帰って来たことだろう。ラップタイムはミヒャエルが4番手で1'14.868、ピットスタートを選んだバリチャロが8番手に当たる1'15.480。土曜日に書いた通り荒れたレース、終わってみればベテランが上位を固める定番図式そのままであった。マシンの仕上がりはいまひとつと見たが、次戦に向けてそのモチベーションを大いに上げたことは想像に難くない。
期待のBARホンダは残念ながら結果を残すことが出来なかったが、バトンについて言えば、自身のドライブミスがなかったとしても表彰台は遠かったと言わざるを得ない。3ストップ作戦を取るなど、マシンの速さ加減とチーム戦略が噛み合わない体たらくであった。
琢磨は2度リタイヤするという珍しいレースとなったが、マシントラブルを誘発するドライビングではなかったのかについては、本人(とデータ)のみが知るところである。が、次戦の予選出走順を一つでも繰り下げるために再度のコンセントレーションに挑戦した姿勢は賞賛に値する。
予選では8番手確保と意地を見せたビルヌーブはと言えば、ベテランらしくしっかり走りきりはしたがスタート直後のフロントウイング交換の緊急ピットインが響き9位フィニッシュと入賞ラインに惜しくも届かなかった。最後まで自国のファンにその姿を見せられたのは良いが、この成績では今シーズン最終戦までのシートはいささか怪しげである。
さて、次戦、アメリカGPは一週間後である。ルノーがトラブルを克服できるか、フェラーリ、BARホンダが本物の速さを取り戻せるか注目したい。
勘違いですね、shinoさん

だとすると、6月9日の写真の小径はさて、どこ?
F1 第8戦カナダGP決勝レースまもなくスタート
さて、昨日行われた予選結果をおさらいしておこう。今回も前戦同様一発勝負の予選が行われた。
<カナダGP予選結果>
1位:ジェンソン・バトン / BARホンダ
2位:ミヒャエル・シューマッハー / フェラーリ
3位:フェルナンド・アロンソ / ルノー
4位:ジャンカルロ・フィジケラ / ルノー
5位:ファン-パブロ・モントーヤ / マクラーレン・メルセデス
6位:佐藤琢磨 / BARホンダ
7位:キミ・ライコネン / マクラーレン・メルセデス
8位:ジャック・ビルヌーブ / ザウバー・ペトロナス
今回のレースは見所がたくさんある。まずは私の予想通り、出場停止が解除になって2戦目で上位に戻ってきたBARホンダだ。バトンのポールポジションはちょっと出来すぎかも知れないが、琢磨が6位につけたことでもわかるようにかなり戦闘力をアップさせてきている。バトン、初優勝なるか!
次なる見所はやはりミヒャエルだろう。バリチェロがギア・ボックスのトラブルでno timeとなったためフェラーリの速さが本物かどうかの判断は難しいが、久しぶりにフロントローに帰って来たミヒャエルの作戦はいかに。
父の名を冠したサーキットでのビルヌーブの戦いぶりにも注目だ。シーズン後半のシートを確実にするためにはここで好成績がなんとしても必要だ。
前戦はタイヤがレースの鍵を握ったわけだが、今回のレースは「天気」が鍵を握る可能性が大きい。モントリオールの現在の天気は曇りだが、雷雨の予報も出ている。もしレース途中で雨になれば、タイヤ交換・給油のタイミングによっては予選下位のチームにも入賞の可能性でてくる。またレースが荒れれば荒れるほど経験豊富なベテランが有利になるともいえよう。その最右翼は勿論、ミヒャエルだ。
3時間後のスタートを楽しみにしよう!
注:レース途中で雨になった場合、タイヤ交換と同時の給油の可否についてのレギュレーションが、現時点では不明。
今日の「4枚」はこちらでご覧ください。
恩田Now

紫陽花

紫陽花(アジサイ)は私の大好きな花。七変化(しちへんげ)はもちろん紫陽花の別名ですが、気をてらった訳ではなく句のリズムを整えるために七変化としたものです。
紫陽花は日本の南関東・伊豆半島原産のガクを元に改良された園芸種で、アジサイ科(以前はユキノシタ科とされていたようです)の落葉低木。写真は額紫陽花(ガクアジサイ)。花のように見えるのは実は装飾花で本当の花はその中心にあります(写真ではまだ蕾)。
1823年に長崎に来航したシーボルトが日本での妻、「お滝」にちなんで「オタクサ」と命名しヨーロッパに持ち帰りました。これを改良したのがハイドランジャーと呼ばれる西洋紫陽花ですが、残念ながら私には区別がつきません。
これからしばらくの間、度々紫陽花の花が登場することと思いますので、どうぞお楽しみに。
F1 第8戦カナダGP開幕、そしてタイヤ
前戦はタイヤがその行方を決める波乱に満ちたレースとなったが、カナダGPもまたタイヤがレースを演出することになるだろう。舞台となるジル・ビルヌーブ・サーキット、実はコースの舗装が新しくなっているため、BS・ミシュランともにコンパウンド開発のための十分なデータを持っていない。当たるも八卦、当たらぬも八卦である。
ヨーロッパGPでは、ライッコネンのマシンのフロントサスペンションが、タイヤトラブルが原因で破損、残り1周の時点で優勝をアロンソに譲ることになった他、タイヤのトラブルが続出。週末を通して1セットのタイヤしか使えないルールの見直しを求める声が各チームから、また多くのF1ファンから上がった。余りにも危険だと言うのであるが、郷秋<Gauche>はこの意見に与しない。
何故ならば、それがレースを面白くするかどうかは別にしても、すべてのスポーツがそうであるように、F1もまたルールがあって初めてその競技が成り立つのであり、自分が負けたことの原因をルールに求めることは不適当だからである。
信頼性よりもパフォーマンス重視のタイヤを作る(選ぶ)のか、パフォーマンスよりも週末を通して安心して走ることが出来るタイヤを作るのか、あるいはその中間を作るのかは、タイヤメーカーの、チームのあるいはドライバーの判断にまかされているからである。
FIAが今季のタイヤルールを導入したのは早くなり過ぎたコーナリング・スピードを落とし、レースの安全性を確保するためであるが、幸か不幸かコーナリング・スピードが落ちたとは言えず、フィニッシュラインを超える前にタイヤがだめになることばかりが目立っている。
BSもミシュランも信頼性よりもパフォーマンス重視のコンパウンドを設計し、そのタイヤをチーム・ドライバーがチョイスした結果である。安全にそして確実にゴールしたければ、パフォーマンスよりも信頼性を重視したタイヤを作り、それを選べば良いだけの話なのである。305Kmを走りきれる可能性が格段に高まり、かつコーナリング・スピードが落ちレースの安全性が高まることは必至である。言を重ねることになるが、それでレースが面白いかどうかはまた別の話ではある。
FIAはレースの安全性を高めるためにスピード(特にコーナーの)を遅くするためのルールを毎年追加しているが、ラップタイムはむしろ毎年速くなっているのだからその目論見が成功しているとは思えない。そこで郷秋<Gauche>は燃費規制を導入することを提案する。1レースで使える燃料量の上限を設定するのである。
現在のF1用エンジンは305Kmを走るためにおおよそ200Lの燃料を要求する。1.5km/Lである。これに対して1988年のマクラーレンMP4/4に搭載されたV6 1.5Lターボのホンダエンジン(RA-168E)は150Lで305Kmを走っているから2.0km/Lである。コースにもよるが、150km/hから300km/hまでの急加速・急減速を繰り返す1000馬力オーバーのエンジンが2.0km/Lなのである。
使用燃料量が制限されれば、燃費を稼ぐためにエンジンの回転数は抑えられラップタイムは確実に遅くなる。そんな中でラップタイムを落としたくないチームのリクエストに応えてエンジンサプライヤ・チームのエンジン担当部門は燃費の良いエンジンを作る。そうなるとラップスピードは再び速くなるが、翌年には更に厳しい燃費制限を加えるのだ。しまいには4km/LでレースができるF1エンジンが登場するかも知れない。現代の大排気量高性能車の市街地燃費と同じだ。
市販車への技術還元を考えるならは、排気ガス規制をF1に導入するのも面白いかも知れない。世界でもっとも速いクルマが世界でもっとも排ガスのきれいなクルマだなんて、素敵じゃないか。

今日の1枚は、例によって東京都下某所の小径。
姫沙羅

姫沙羅(ヒメシャラ)の花が咲き出しました。沙羅の木とも呼ばれる夏椿に似て、これより花が小さいので姫沙羅と名付けられていますが、夏椿を沙羅の木と呼んだことがそもそもの間違いですので、本来であれば「姫夏椿」と呼ばれるべき樹木・花なのでしょう。
夏椿同様ツバキ科の落葉高木で「姫」の何そぐわず大きなものは20m程の樹高になります。花径は夏椿の5~6cmに対して2~3cm程で、これが姫沙羅と呼ばれる所以ですね。夏椿に1ヶ月先立ち、首都圏では6月初旬から咲き出します。株立ちの樹形は涼しげ、木肌も美しく和洋どちらにも似合うために庭木としても好まれているようです。
写真は東京都下某所の姫沙羅。
Nikon D70をD70s’(ダッシュ)にする!
もっともそのD70sだが、画素数が増えたわけではなし、液晶モニターが大きくなったといっても1.8inchから2.0inchへと僅かな差だ。リモートコードが使えるようになったとは言うけれど、ワイヤレスリモコンでレリーズ出来ないわけではない。一番の変化はより進化したという5エリアマルチマルチAFシステムだが、風景と植物、基本的に止まっているものを中心に撮影している今の郷秋<Gauche>には特段ありがたい機能ではい。バッテリーの容量が20%程大きくなったようだがこれはチャージャーを含め従来のものと完全互換だから必要なら買い替えの時に新しいものを買えばいい。内臓スピードライトが18mmまでカーバーするようになったようだけれど、スピードライトを使ったことがない。だから、郷秋<Gauche>的結論は「D70で十分」である。
「D70で十分」の根拠の一つに、つい最近ファームウエアのバージョンが2.0になったこともある。発売時のバージョンが1.0で1.1-->1.2-->1.3と小刻みにアップしてきたものが今回は一気に2.0になっている。ver.2.0にはD70s用に開発された新しい技術が相当投入されているようだ。これは液晶モニター上に表示される各種設定の画面がガラリと変わって70sのものにかなり近いことからも伺われる。ファームウエアはハードを直接制御するソフトだからこれを変えることでカメラは相当進化する。ver.2.0を導入すればD70は限りなく70sに近づく! まだファームウエアを変更していないD70のオーナーは大至急バージョンアップすべし。
だがしかし、一つだけ悔しいものがあるのだな、これが。何かと言えば、「接眼目当て」だ。アイカップと呼ばれることもあるけれど、要するにファインダーの外枠部分に取り付けて、ファインダーをのぞきやすくする小部品。これがD70ではDK-16という、ほとんど無いに等しいような「ちゃちな物」だった。これが70sになったらDK-20という、見るからに役に立ちそうな「ちゃんとした物」に変更されたのだ。

実際にカメラに装着したDK-20。右がD70で左が F80。実はファインダーの外枠部分の構造がF80はD70と同じなんです。というか、D70がF80のデジタル版なんですね。使ってみるとよくわかります。
注:F80の方が大きく見えるのは、付けているレンズが大きく撮影用カメラとの距離がD70よりも近かったためで、実際の大きさは事実上ほとんど同じ。こんな写真撮るようじゃ、だめだなぁ・・・。

右が従来型のDK-16、左がお薦めのDK-20
DK-16はゴムだけで出来ているためにちょっとしたことでファインダーの外枠部分から外れてしまい、郷秋<Gauche>は1年間で2個紛失している。70s用のDK-20はプラスチックのしっかりした枠にゴム製のアイカップが取り付けられているので、ファインダーの外枠にカチッとはまり、脱落しない。またファインダー外枠のすぐ左側にある視度調整レバーもカバーする形状なのでレバーが動いてしまうことも防いでくれ、至極調子がよいのである。
このDK-20がD70にも装着できないものか、ものは試しとNikonのサービスセンターに電話をしてみるとOKとのこと。さっそく行きつけのチャンプ青葉台店で取り寄せてもらった。まったく快調。D70をお使いの皆さんには、接眼目当てをDK-20に付け替えることをお薦めする。マクロレンズでのピント合わせの時なんか、ホントに楽ですよ。ちなみにお値段ですがDK-16の税込み420円から同210円と何故かプライスダウンだから嬉しいではないですか。
東京都下某所
2日に書いたように、昼休みのチョイ散歩の折にカメラをぶら下げていくのですが、できるだけ人のいない場所をと思いながら歩くとどうしても行き先は限られてしまいます。射干、金蘭が終わりカルミア、都忘れ(これはご覧いただけるような写真にはなりませんでしたので掲載しませんでした)が終わり、紫陽花が咲き出すまでは花の端境期のようです。来週には紫陽花の花をご覧いただけることと思いますのでお楽しみに。

さて、今日もその東京都下某所の1枚。紅葉の時期ならもう少しは絵になるのでしょうが、今日はこれで、ごめんなさい。
blog裏技
1. 1つの記事には写真は1枚しか入らない。
2. その写真は記事の1番上に表示される。
この2つはなんとも不便だし、気が利かない。有料版(gooブログアドバンス、月額290円)に乗り換えれば、写真も複数掲載でき、その位置も自由になるらしい。郷秋<Gauche>がフレームを使って表示させているオリジナルデザインのタイトルも、自由にデザインできるようだ。
だからと言って、安易に有料版に乗り換えるのも癪に障るので、無料でどこまで出来るのかちょっと試してみた。今月1日と3日のものがそうだ。写真を記事エリアの右もしくは左の配置し、余白部分にテキスト(文章)を回り込ませている。
WebPageをHTMLのタグ打ちで作成した経験のある方にはお判りだろうが、こんな風に書くと3日の記事のようになる。
<img src="http://www.xxx.ne.jp/~musica/0603_001.jpg" align="left"> 郷秋<Gauche>はバッハがお気に入りなのです。~~~
最初の「img」は勿論小文字で書く。「http://」以下はblogの中で表示させたい写真のあるサーバーとその写真の名前を入れる。この裏技を使うためには、blog以外に自分のWebsiteを持っていることが条件になる。そして最後に書いてある「align="left"」が写真を左に寄せて表示させるためのコマンドだ。leftをrightにすれば勿論写真は右寄せで表示される。
実は、実に簡単なんだな。単に2枚目の写真を入れたいだけなら
<img src="http://www.xxx.ne.jp/~musica/0603_001.jpg">
というコメントを写真を入れたい行に書き込めばOK。記事欄に書き込めるHTMLのタグに制限があるけれど、いろいろ試して、無料版の限界に挑戦してみるのも結構面白。

さて、今日の1枚は我が家の庭の初雪葛(ハツユキカズラ)。樹木の図鑑に「常緑のつる性低木」と書いてありますから、草のように見えますが実は木なんですね。
今日の恩田の森の様子はこちらからご覧ください。
恩田Now

カメラメーカー、勝ち組・負け組み
Yahoo!のニュースを見ていたら、気になるヘッドラインが目に飛び込んできた。
「オリンパスなど老舗3社 デジカメ事業立て直し リストラ、新機種…復権急ぐ」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050604-00000018-san-bus_all
「オリンパスなど老舗カメラ三社」とは、オリンパス、ペンタックス、コニカミノルタのことであり「ニコンとキヤノンは、高価な一眼レフ型を伸ばして収益を確保」しているというのだ。それに対してオリンパス、ペンタックス、コニカミノルタの3社はいずれも比較的廉価なコンパクトタイプが中心であり、デジタル方式なってから参入した電機メーカー各杜との価格競争となり、1年間で10~30%も下落したことが赤字の要因となったようである。
いずれにしても、カメラ5社の勝ち組、負け組みがはっきりしたと言うことだろう。カメラ5社と書いたが、一般の消費者にはカメラメーカーとして馴染みの会社ではあるがその実態はと言えば、ニコンは半導体製造装置の大手であるし、キヤノンはご存じの通りコピー機、プリンタで多くのシェアを持っている。オリンパスは医療用機器のメーカーでもあるし、コニカミノルタは経営統合前のミノルタからのOA部門引き継いでいる。ペンタックスもまたカメラのみに留まらない総合光学機器メーカーである。
ただ面白いのは、先に書いた2社がカメラメーカーとして、フィルムの時代から確固としたブランドイメージを確立しつつカメラ以外の分野にも積極的に手を伸ばし、現在ではむしろそちらの分野で多くの利益を上げながら、カメラ部門でもしっりと利益を確保しているのとは対照的に、先の報道で名前をあげられた3社はカメラメーカーとしてはいずれも所謂2番手以降のメーカーとして一般には認知され、さらにカメラ部門が他部門の利益を食いつくし赤字となっていることである。
かつてカメラはカメラ屋さんが作るものであり、他の業界からの参入が極めて少ない分野であった。ところが、デジタルカメラが出現、大手の電機メーカーがこぞってこれに参入したことで、長年5社(富士写真フィルムを入れて6社か)で安定的に分け合っていたシェア、勢力図を一気に書き換えるに至っている。
3年前にコニカとミノルタが経営統合しカメラメーカーが淘汰の時代に入ったことを一般消費者にも印象付けたが、更にこれからの数年、旧来からのカメラメーカーと新参の電機メーカーのシェアと利益の争奪戦が繰り広げられることになるのだろう。3年後の勢力図がどうなっているのか、楽しみである。
いつもながら、今日の話題とは何の関係もない1枚。東京都下某所にて。
郷秋<Gauche>のお薦めアルバム その1

今日はその中からゴルトベルク変奏曲(BWV988)をお薦めしたいと思います。この作品はロシア公使ヘルマン・カール・フォン・カイザーリンク伯爵のために書かれた作品で1742年に「クラヴィア練習曲第4部 さまざまな変奏をもつアリア」として出版されていますが、現在ではこの曲を伯爵のために演奏したバッハの弟子、ヨハン・テオフィール・ゴルトベルクの名前ちなんでゴルトベルク変奏曲と呼ばれています。
本来チェンバロで演奏するために書かれたこの作品も後にはピアノで演奏され、さらには近年では鍵盤楽器以外の楽器で演奏されることも多くなっています。
この「弦楽合奏版」もそんな中の一枚で、ヴァイオリン奏者でもあるドミトリ・シトコヴェツキーが編曲したものです。シトコヴェツキーはこの弦楽合奏版以前に弦楽三重奏への編曲を試み好評を得ていましたが、おそらくはより多くの可能性を信じてさらに弦楽合奏版の編曲を手がけたのでしょう。
私はシトコヴェツキー自身のヴァイオリン、ジェラール・コセのヴィオラそしてミッシャ・マイスキーのチェロによる弦楽三重奏版のアルバムも聴いていますが、弦楽合奏版が出てからはこちらのほうを聞くことが多くなっています。
グレン・グールドの録音が名盤の誉れ高く(1955年と1981年、新旧2録音)お聴きになられている方は多いかと思いますが、たまには気分を変えて、弦楽合奏によるゴルトベルク変奏曲はいかがでしょうか。
弦楽合奏版 : Sitkovetsky / New European Strings(写真)
ワーナーミュージックジャパン / WPCS21209
弦楽三重奏版 : Sitkovetsky(Vn), Causse(Va), Maisky(Vc)
Orfeo / ORFEO138851(輸入版)
和風に散歩
週末の本格的な散歩だけではなく、天気のよい日の昼休みにふらりと散歩に出かけることもあります。勿論1時間弱の間に食事もしなければなりませんのでホンの短い散歩ですが、リフレッシュすることで午後の仕事の能率もグッとアップします。駅前の商店街の本屋さんまでぶらぶら歩くこともあるし、こんなところを歩くこともあります。


おいおい、お前のオフィスは何処にあるんだ?と言われそうですが、一応東京都内なんです・・・いや、文字面から言えば間違いはないけれど、正しくはありませんね。「都内」は23区内をさす言葉だから正確には都下、ですね。でもこれがホントに東京かと思うほど静かな所なんです。郷秋<Gauche>とっておきの昼休みの散歩コースです。
皆さんも昼休みのチョイ散歩、いかがですか。忙中閑あり、ですぞ。
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