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私のガルパン戦車キットの十五作目は、黒森峰女学園チームのⅢ号J型にしました。これの完成品の実物を、大洗でも見たことが無いので、その姿を自分で作って見てみたい、と思ったのがきっかけでした。
劇中車の姿やドイツ軍戦車の図版集などを見るとⅣ号戦車に似ていますが、それもそのはず、Ⅲ号とⅣ号とは、主力戦車と支援戦車という位置付けで同時期に開発された車輛です。生産効率を上げて互換性も与えるべく、部品などに共通のものが少なくなかったそうです。エンジンも同じマイバッハHL120TRMです。
キットは、以前にガルパン仲間のN氏にいただいたプラッツの公式品でした。何かと批判の多いプラッツ公式キットのなかでは余り批評の対象になっていないので、作り難いとか、劇中車再現が難しいとか、そういったケースにはあてはまらないキットなのだろうと感じていました。
それどころか、ネット上においては先行作例も稀で、詳細な制作レポートも見当たりませんでしたので、どのようなキットであるかは、自分で実物を見て調べるより他にありませんでした。いつものように事前に工作ポイントなどをノートにまとめました。
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中身です。プラッツ公式キットの例にもれず、数多くのパーツが沢山のランナーに並んでギッシリと詰まっています。まず洗浄に取り掛かりつつ、このキットにおいても使わないパーツの比率はかなりあるのだろう、と予測しました。
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果たしてその通りで、制作ガイドのパーツ一覧図を見ると、不要パーツを示すアミ掛け部分が全体の半分近くを占めていました。その中に含まれるd11は、実際には不要パーツではなく、今回のキットで必要となります。
元々がスマートキットであるそうなので、半分のパーツしか使わないのであれば、制作は思っていたよりも楽なのかもしれない、と思いました。
これまでヤークトパンター、Ⅳ号戦車D型改(H型仕様)と、改造や修正が多くて手間のかかるキットを作ってきたせいもあって、たまには楽なキットをのんびりと作りたいな、という気分でしたから、今回のキットは最適かもしれない、と考えたのでした。
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製作ガイドは、事前のリサーチによれば、改修版であるようです。この公式キットの初回販売分において、制作ガイドの内容に相当の不備および誤りがあったらしく、ネット上のガルパン情報版においても修正データが紹介されていました。
私がN氏にいただいた商品は、その後の生産流通分であるようで、制作ガイドの記載内容も、ネット上に紹介されている修正データとほぼ同じになっていました。そのためか、ガルパン仕様への製作ポイントなども、大部分はガイド記載に反映されていて、だいたいはガイドの通りに組み立ててゆけることが分かりました。
なお、ガルパン仕様への改造および修正ポイントはそれ以外にも幾つかあります。その大半は、パーツの取り付け位置を変更するだけで済みます。黒森峰チームの戦車のキット制作にはつきものの、溶接痕および合わせ目を埋める作業も加わります。これらについては、ステップ毎に紹介してゆきます。
特典シールは、黒森峰女学園の校章でした。今回の戦車は車体マークが小さいので、デカールもキャラクターや劇中ワンシーンのそれが大きくて目立っていました。
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ステップ1です。車輪類を組み立てます。ガイドの通りに進めていってOKです。誘導輪につけるエッチングパーツのMA11も、劇中車の形状をみると必須の部品なので、指示通りに接着します。
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該当するパーツを切り出しました。上下の転輪は、塗装段階までランナーについたままにしておくことにしました。
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組み立てが終わりました。タミヤのキットだとポリキャップを使用して起動輪および誘導輪は可動になるケースが多いですが、こちらのドラゴン系キットでは、全て接着固定となるようなので、取り付け時にズレや歪みが残らないように注意しました。ドラゴン系キットのプラッツ公式品においては、僅かなズレでも、組み合わせる際に障害となったり隙間の原因となることが多いからです。
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ステップ2では、車体下部のパーツを取り付けます。タミヤキットではこういった部分は一体成型であることが多いですが、こちらのキットでは別なので、接着にも細心の注意が必要です。
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該当するパーツを全て切り出しました。側面ハッチの部分はそのまま組み付けてもズレが出ませんが、上部車体パーツとの接合部にあたるA5以下は、車体パーツHの上端にきっちりと合わせる必要があります。そこで事前に仮組みを行ないました。これらの上に組み付けるパーツは、左右のフェンダーb1、b12なので、これらを車体パーツHの上端に仮組みしたうえで、A5以下のパーツの取り付け位置を確認しました。
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組み立てが終わりました。製作ガイドの指示通りに進めましたので、改造や修正は一切必要ありませんでしたが、パーツの接着時にズレや歪みが残らないように注意しなければならない点は、これまでのプラッツ公式キットと変わりませんでした。仮組みの重要性を改めて感じた次第です。 (続く)