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上のワンシーンは、テレビシリーズの第5話にて、西住みほたちが練習に来なかった秋山優花里を思いやってその自宅「秋山理髪店」を訪問したときの場面です。
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店にいた秋山夫妻の反応です。父の淳五郎は「優花里に友達が・・・」と驚き慌てますが、母の好子はそれを軽くいなして落ち着かせ、来客への歓迎の言葉を述べます。むしろ、いつかは娘の友達がやってくることを予見していたかのようなスタンスです。
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秋山好子は、すぐに、西住みほ達を秋山優花里の自室へ招き入れ、優花里に初めて友達が出来たことへの喜びを語りました。この時初めて秋山優花里の自室の状況が明らかになったのですが、女の子の部屋には有り得ない戦車グッズの数々に卒倒しそうになったり、感激してしまったりしたファンは多いでしょう。
この時、秋山好子は、西住みほたちが娘の戦車道の仲間であることを知って、当たり前のように歓迎していました。
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なので、この時の秋山好子のセリフは、初めて聞いた時に相当印象に残りました。娘の優花里の、女の子にしては稀有の趣味であろう「戦車」を当たり前のように認識しており、それを嫌がるでもなく批判するでもなく、むしろ「ずっと戦車、戦車で・・・」と好意的に捉えているかのようでした。
この時点で、秋山好子は少なくとも「戦車道」に対して理解がある、と感じました。ひょっとすると彼女もかつては戦車道を履修していたのでは・・・、と思いました。
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考えてみますと、上図のような戦車オタクの部屋というのも、家族の理解が無ければ成立しません。一つの趣味に熱中して部屋もその傾向に彩られるというケースは、現実においては家族の批判を浴びて許容されない場合が殆どでしょう。
つまり、秋山優花里が戦車オタクであるというのは、それまで戦車道と全く縁の無い生活環境にあったことを考えると、奇異にすら感じられます。周囲に戦車道に詳しい人、戦車オタク以上のレベルの人が居なければ、秋山優花里の戦車への興味そしてオタクへの昇華は、実現しないでしょう。
その場合、秋山優花里は、子供の頃からずっと友達が居なかったといいますから、近所の誰かに戦車絡みで影響を受けたというのではないことが察しられます。また一人娘なので、影響を与えられる兄弟姉妹も居りません。なので、両親しか、影響を与えうる候補者が居ないわけです。
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ですが、父親の秋山淳五郎は、戦車道に関して関心があるとか、理解があるとか、そういった描写がありません。むしろサウンドドラマの第9話では、娘の明日のテストで数学の点数が悪かったら、娘の戦車関連のコレクションを全て処分する、と言い渡しているぐらいです。戦車グッズを処分する、というセリフは、戦車や戦車道に批判的で無ければ言えるものではありません。可愛い一人娘のコレクションなのに処分を平然と予告するのですから、少なくとも秋山淳五郎は戦車に対して冷淡である、と言えます。戦車道に詳しい人、戦車オタク以上のレベルの人、では有り得ません。そういう父親の影響下で、娘が戦車オタクになるということは有り得ません。
そうなると、やはり残るは母親の秋山好子しか居ません。戦車道に関する認識の度合い、娘が戦車オタクになっても、自室が戦車グッズだらけになっても、あたたかく見守ってきたような感じがうかがえます。おそらく、彼女が娘の戦車への興味そしてオタクへの昇華の一番の原因なのでしょう。
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そうなると、「秋山理髪店」の店内の様子にも改めて興味深いものが感じられます。飾られている写真を見ますと、左端の1はおそらく昔の店舗の外見写真、おそらく開業当初のそれかもしれません。その隣の2は戦車の写真です。戦車に関心のない秋山淳五郎がこれを飾るとも思えませんので、それ以前から飾られて先代の趣味を示しているか、または秋山好子その人が飾っているかのどちらかでしょう。
もし秋山好子が飾っているのであれば、それを撤去も反対もしていない淳五郎のスタンスからいって、婿養子なのではないか、と思ってしまいます。西住みほたちの来訪を喜んで「散髪しようか」と言い、好子に反論されてあっけなく追い返されるあたりにも、そんな雰囲気が感じられます。
続いて3は何かの賞状または修了証のようですが、似たようなものは5があり、そちらが理髪店の許可証および理髪関連の修了証や賞状のように見えます。3と並ぶ4は、ガルパン公式設定の辞典「ガールズ&パンツァー エンサイクロペディア」の4ページの秋山好子の項に、「理髪店内に飾られた写真を見るに、若い頃は彼女も戦車道の選手だったのかもしれない」とありますので、秋山好子の高校時代の写真であることが分かります。良く見ると制服が大洗女子学園のそれっぽいので、その頃に在学していたとなると、当時はまだ戦車道の授業があって、それを履修していた可能性が高いです。
そうなると、4の隣の3は、秋山好子が高校時代に貰った何らかの賞状または修了証であるのかもしれません。それが戦車道に関するものであったなら、それを見て育った優花里が「私もママのように戦車やりたい」と興味をもち熱中してもおかしくありません。
しかし、好子の卒業後に戦車道は廃止になったのですから、娘が履修したくても出来ないことになり、戦車への情熱的な興味は、オタク化、という残された選択肢にむかうより他になくなったのでしょう。
と、こんなイメージを私はこれらのシーンに抱いていますが、基本的に妄想の類ですので、公式設定とは大きくかけ離れているかもしれませんね・・・。これもガルパンの楽しみ方の一つでしょう。