GLOBE-TROTTER

東京で世界を感じる(衣・食・住?)BLOG

東京で味わえるN.Y.の味と日本のおもてなし Jean-Georges TOKYO@六本木

2015-08-09 20:33:56 | RESTAURANT-FRENCH

N.Y.が大好きで毎年通ってた20歳前後、とにかく行くのがやっとで食事に贅沢なんて
出来なかったけど、そんな中でも『是非行くべき!!』と聞いて頑張って予約して行った
Jean-Georgesは、当時の私にとって初めて食べたフレンチ×アメリカな創作フレンチで、
今でも思い出すとあの時の感動が蘇ってくる…
15年前の私の中でN.Y.で1番インパクトのあるレストラン
(当時Parsonsにデザイン留学していた同じく"普段、食事に(お金は)掛けられないけど、
N.Y.をこよなく愛す"友達から『今一番N.Y.を感じられるレストランだから是非行って!!』と
熱弁された懐かしい思い出です)

N.Y.のJean-Georgesは、オープンから20年近く経った今でもN.Y.の人気レストランとして
ミシュラン3つ星を10年以上連続受賞、N.Y.タイムズ紙、Zagatに掲載し続けているお店。
一時の流行りかと思われた独特の創作力が、長い年月を掛けてもはや新しい料理のジャンル
として現地で確立しています。

といいつつ、最近はニューオープンのレストランよりも好きなお店に何度も行きたい派。
歳ですかね…(苦笑)。

だけど去年、Jean-Georges TOKYOが六本木ヒルズのけやき坂にオープンすると聞いてから
ココには絶対行きたいっ!!とずっと思っていたので、ようやっとの1年越しの訪問です。

東京店のシェフは、N.Y.のお店で日本人で初めてスーシェフとしてJean-Georges氏の右腕と
なったシェフだと聞いてさらに期待が高まります!!

場所は、アルマーニとマイケル・コース(隣はヴィトン)の間。ヒルズにはちょくちょく来てたけど
けやき坂通るのはかーなりご無沙汰だったので『ココに出来たんだ!!』とかなり新鮮でした。
通り沿いなのでタクシーでも来やすいし、麻布十番駅からぶらぶら歩いてくるのも有。


重厚な扉の開くと1Fは全席シェフズテーブルと言っても過言でないライブ感を味わえる
カウンター席が14席、2Fはテーブル席になっています。

キッチンとカウンター席はどこまでもフラットで、吹き抜けの天井の効果もありカウンター席(1F)、
テーブル席(2F)とキッチンの全てが同じ空間でフレンチには珍しい造りですが、聞くと
日本の"割烹料理"のスタイルを取り込んだ東京店だけのコンセプト。言われてみれば
私たち日本人にはお馴染みのスタイル!調理や盛り付けの全てが目の前で行われる
確かな自信と安心は、さすがです。

カウンターテーブルも程よい奥行きで、物理的にも気持ち的にもキッチンの雰囲気が感じられて
いながら、一緒に食事する人との会話もしやすくてすごくイイ!!

今回は、8 Course JG Summer Tasting Menuとワインは、8 Course Wine Pairing
にしました。1杯目はシャンパーニュ(N.V. Billecart-Salmon Brut)。


"メロンと胡瓜のガスパチョ"

アミューズブーシュとして出されたガスパチョは、よく見掛けるトマトベースではなく
鮮やかなグリーン。ミントやレモングラスの爽やかさにパッションフルーツの酸味が絶妙で、
メロンや胡瓜をほんのり感じてつつ、後から加えるベリーの甘酸っぱい後味まで…
ほんの一口サイズなのに複雑で奥行きのある味わい!!

ミントを使うと少量でも他のスパイスが効かないくらい"とにかくミント"の主張が強い単調な
お料理になりがちですが(実はちょっと苦手)、JGはミントを下ごしらえして使用しているので
他のスパイスや食材を引きたてる絶妙な"爽やかさ"として、この後にも登場するのですが
普段苦手なだけに、こんなに複雑で美味しいミント味があるなんて!!と始終感激(涙)。

特に、蒸し暑い東京の夏にはこの爽やかさは最高でした!!
(さすが"Summer Tasting Menu")


最初に出てきたパンがスコーン、というのはかなり珍しい。

ちょうど初めのパンは、ゲストはお腹が空いて来ているので普通のパンよりバターを効かせた
スコーンでお腹を落ち着かせてくださいね、という配慮だそうです
もう、いくつでも食べられるくらい美味しいから止まらない食欲を抑えるのが、
寧ろツラい(苦笑)。その後のクルミのパンも美味!!

この8皿のコースは、かなりボリュームがあって一緒に行った友達は、メインでかなり
苦しそうだったので、パンは美味しくても控えめに(私は全部完食でしたけど(笑))。


ペアリングの白1本目は、ソムリエが惚れこんでその場で120本買い占めたという
2008 Sancerre, "La MD de Bourgeoise" Henri Bourgeois。

この1杯目が本当に美味しすぎて、買い占めたのを分けて欲しい…。
ペアリングのワインは、その日のお料理にはもちろん、お天気などによって
ソムリエの方がチョイスしてくれるので、かなりオススメ!!(しかもお得)




"エッグトースト キャビアとハーブ"

サンドされているのが、プチトマトにしか見えませんが大分県の自然卵"蘭王"という
栄養価の高い卵を低温でじっくり1時間半ほど加熱して出来たこのなめらかな食感。

ナイフを入れるとトロリと絡んでくる黄身と太っ腹盛りキャビアのほどよい塩気(コレも
絶妙!!)にピッタリです。ちなみにJean-Georges氏、キャビアの盛りにはうるさいそうで
神々しくちょこんと乗せるのはNGで、しっかりたっぷりが基本!!なのでお店の経営を
圧迫させないレベル(もちろんコースの価格設定にも)、かつ料理の塩気としての本業の
役割を果たすべく量が増えてもほどよい塩気のキャビアを常に世界中で探しているのだとか。
すでにスターシェフとなってもこの探究心も20年以上第一線で活躍するシェフならでは。




"真鯛のカルパッチョ(グリーンチリ、ピスタチオ、ミント)"

テーブルに運ばれてきてから、最後に掛けられる淡路島産オリーブオイル。
香りが華やかでキラキラしたオイルは、あっさりとした真鯛の身とナッツやミント、
自家製グリーンチリとを馴染ませる最高の引き立て役。

ここでも美味しいミント使いに唸る…。


こんなに臨場感のある景色も会話のエッセンスになって、とっても楽しい♪


"チャードコーンラビオリ チェリートマトとバジル"

アメリカ料理で多用されるコーンやポテト、大好きです。
そのままでも甘いコーンがたっぷりのソースに、ラビオリの中には炭火で焼いた
コーンがたっぷり。甘さの強いコーンにバジルの大人なソースがgood。


2本目のさっぱりした白を飲みながら…


"大粒ホタテとカリフラワー ケッパーとレーズンエマルジョン"

私の中では、今回のコース1番のお皿。とにかくケッパーとレーズンのソースが今まで
食べたことのない奥深くて不思議で後引く味わい。ケッパーをこんな風にアレンジできる
なんて驚きでした。う~ん、すごい!!(しか言えない)

コチラのお料理は、N.Y.でもよく出される定番メニューだそう。



"甘鯛の鱗焼き ユリ根 ラデッシュとセサミのソース"

サクサククリスピーに揚げ焼きされた山口・萩産の甘鯛の鱗部分とほっくりとした身の
食感が素晴らしい逸品!!香味だけでなくすりごまのコクも合わせたソースもピッタリです。

手前のラベンダーの蕾を一緒に口に入れると口の中が一瞬でプロバンス(笑)。
揚げ物&濃厚なソースの後味にさっぱりとしたスパイス。

3本目の白は、大好きなMEURSAULT。


"飛騨牛のシアード サマースクワッシュ ハバネロチリバター"

噛みしめるほど味わい深い飛騨牛は、鉄板焼きで焼いた後に炭火でじっくり
(カウンターから観察)。チーズで包み揚げされた黄色ズッキーニは、水分がぎゅっと
逃げずにジューシーなまま味わえます。珍しいハバネロのソースが斬新で、これまた
日本の暑い夏にピリリと効きます。


"バジルパンナコッタ サマーベリー ブルーベリーのソルベ"

ドライストロベリーのパウダーが掛かって可愛らしいパンナコッタは、
真っ白なのにしっかりバジルの大人味。


"プティ・フール"

ヌガー、柚子のプリンのセミフレッド、フランボワーズの餅粉、西京味噌のキャラメル
プティ・フールまでJGらしい日本を取り入れたひとひねりの一粒。

食後の飲み物は、珈琲、紅茶、ハーブティーから選べます。


カウンター席でシェフとの距離が近く、お料理のお話はもちろんN.Y.店や
Jean-Georges氏のお話しも聞けて、このおしゃべりもお店の良さが一段引き立つ
スパイスに。さらにお料理が出来上がってから提供されるまでが早いので、作っている
シェフたちも最高の状態でサーブできるのが本当に嬉しそうでした。

お料理は特にミントやハーブの使い方が絶妙で本当に上手、こんな風にミントやバジルを
味わえてとても感激しました。Jean-Georgesの味を日本の気候や食材をよく知る
日本人シェフが引き継ぎ、割烹スタイルでのおもてなし…。また季節を変えて、伺いたいな。

大切な人と美味しくて楽しい時間を過ごす為に知っておくべきマストなレストランです!

Jean-George Tokyoフレンチ / 六本木駅麻布十番駅乃木坂駅

夜総合点★★★★ 4.3





2015年08月03日のつぶやき

2015-08-04 00:00:00 | インポート




一頭買いの熟成肉を堪能出来るご褒美レストラン 熟成KOBE BEEF PREMIUM 听(ポンド)@神谷町

2015-08-03 20:50:00 | RESTAURANT-JAPANESE

とにかく暑すぎる今年の夏。

通勤だけで日々バテバテとにかく、ぐったりの毎日ですが
だからこそ?!とびきり美味しいモノで夏バテ打破!!と、仲良しの肉星人で
集合したのは、熟成肉だけを取り扱うステーキレストラン听(ポンド)

听は、京都が本店の"ドライエイジングビーフ"専門のお店。
関西には、ステーキハウスからハンバーグ専門店、焼肉屋さんと
とにかくお肉を愛してやまないラインナップからも気合の程が伺えます

先月オープンしたばかりの神谷町店は、"PREMIUM"と店名に銘打った熟成神戸牛が
いただけるお店。神戸牛の熟成肉なんてお初です!!
今回は、最近いろいろ頑張ったご褒美ディナー♪

神谷町の駅(メトロシティ神谷町方面に向かってエスカレーターで地上に上がる出口が便利!)
からホテルオークラ方面へ道なりに向かってすぐの1Fにタリーズのあるビルの2Fです。
(2Fへは、タリーズのあるビルの入り口には入らず外から続くエスカレータで)




入口を入ってすぐに飛び込んでくるのは、圧巻の熟成庫!!

一頭買いしているので、気になる神戸牛の部位でいただけるのはもちろん
熟成肉を知り尽くしたお店の方に"今日オススメ"をお願するのもgood
(日によってレパートリーは替わるそうですが、平均10~15種類ほどから
100g単位でチョイス可)




もちろんお肉の説明もしっかりして頂けて、アラカルトのチョイスだとテーブルまで
アノ熟成肉を持ってきていただけます!!

しっかり熟成したお肉の香りは、ナッツの様に香ばしくやっぱり普通のお肉とは
違うわーと口に入れる前から、うっとり(笑)。


これまた"美味しい熟成肉をさらに引き立てるワインを"と常にお肉と調理方法などを
考えてワインをチョイスしているというソムリエの方からオススメされたcavaで乾杯!

現在、オープン記念でスパークリング・白・赤ワインのフリーフローがあったので
お料理に合わせたワインをいただきました。


アミューズ:熟成神戸牛のリエット

牛肉のリエットは、後味がしっかり残るイメージでしたが熟成肉のせいか
旨みはギュッと詰まっていながらあっさりとした後味にビックリ!!

実は、こちらのレストラン熟成肉をフレンチテイストで楽しめるお店。
シェフはシェ・松尾出身のフレンチ歴30年の大ベテラン。

この後のお料理も"The お肉"だけではない、お肉の良さを最大限に引きたてる
お料理が続きます




前菜:帆立貝と赤海老のグリエサラダ仕立て
    人参のエッセンスとフルーツトマトと共に


当然"肉モード全開"の私たちのところに運ばれてきたシーフードグリル。
まぁまぁ(どうどう??)焦らずに…と、前のめりな自分たちに苦笑い気味でしたが、
ホタテの火入れも絶妙でぷりっぷり海老とフレンチのシェフならではの繊細なソースに
さらに期待大!お肉だけでなく、シーフードもレベル高いっ!!


スープ:“旬”とうもろこしの冷製クリームスープ

とにかく後引く甘さでとうもろこしの旨みがたまらなくて、美味しい~
『このスープ、ボウル1杯イケる!!』と口々に宣言してしまう1杯。
本当に丁寧に作られていないとこのなめらかさと後味は難しいはず(作った事がない
のでわかりませんが(苦笑))。




メイン:熟成神戸牛の炭火焼四種盛り合わせ  マッシュポテトと温野菜添え

この日は、オススメの"内モモ・外モモ・サーロイン・ザブトン"+"ブリスケ"
※コースにプラスのお肉は100g~

とにかくお肉は塊で調理するのが美味!!
細かく切れば切るほど、旨みが出てしまうので、塊でぎゅぎゅっと旨みを閉じ込めて。
そんなワケで、プリフィクスのコースなどでお肉料理は2名~と言うのが多いのも
致し方がなし。

赤身~脂身とチョイスいただきました。熟成することによって赤身・脂身それぞれの良さが
引き立ってたまらない!!もちろん脂身もLOVEですが、意外としっかりした歯ごたえの赤身が、
かなり美味しくて噛めば噛むほど旨みが口いっぱいに広がります。

山葵にトリュフ塩、火入れしていないお塩と一緒に。

そのままでもそのお肉の旨みがしっかり感じられて美味しいのですが、脂身には山葵、赤身には
お塩で変化を付けると…いくらでも食べられてしまう(爆)。

同じように熟成されていても、部位によってこんなに味わいが違うものかとビックリするやら
感動しっぱなし!ただ単に他のモノも入れている冷蔵庫に置いているだけで"熟成"を名乗る
お店も多いそうですが、"熟成肉"にこだわった"熟成肉"だけをいろいろな業態でオープン
しているお店なので、そのこだわりは半端ない。

とにかく部位の食べ比べはたまらん!!淡路島産の甘みの強い玉葱やトリュフを
混ぜ合わせたマッシュポテトも1品1品がしっかり美味しくて、しっかり旨みの強い熟成肉たちに
引けを取らないサイドディッシュ。

やっぱり嬉しい、目の前でカットされるお肉にみんなくぎ付け。
こちらのレストラン、お料理ももちろん素晴らしいのですが、こういうパフォーマンスも特別な
ディナーには嬉しいモノ!!

お店のある神谷町は、ホテルや大使館も多く、世界的にもすでに認知されてる"KOBE BEEF"
を、こんな風にいただけるので日本への旅行客の方やビジネスでもオススメ出来そう!
英語OKな外国人のスタッフの方も多く、やっぱりこのエリアならでは。




"合鴨農法のあきたこまちの土鍋ご飯"

ここで登場したのが、なんと白米!!いやーー、潔くてイイ!!
美味しすぎるお肉には、やっぱり白米です!
かなり美味しく炊きあがった炊き立てを控えめにして貰ったけれど…
ご飯だけで何杯もイケちゃうくらい美味

さらに神戸牛のスジと骨で出汁を取ったミソスープ(フレンチのスープをベースとした
あくまでもミソスープ、飲んでみると不思議と納得!)に神戸牛の佃煮と本店のある
京都から届く週替わりのお漬物(この日は柴漬け)。

この土鍋ご飯+ミソスープ+お漬物だけでも、相当レベルの高い和食屋さんの〆の
ようでした。


"デザート:ヨーグルトのシャーベットと無花果のコンポート"

無花果大好きなので、最後の最後までテンション上がります!
さらにヨーグルトのシャーベットは、これまで食べてきたモノをすっきりさせてくれる
これまた絶妙なさっぱり感。最後に甘いモノが苦手な人にも是非是非、ここのデザートは
食べるべしとオススメしちゃいます。


落ち着いた雰囲気の店内は、テーブル、ボックスシート、ソファ、個室etc…

全体的に座席が、ゆったり配置されていて周りを気にせず、ゆっくり食事を楽しめます。
熟成庫から始まり、ワゴンでお肉を見せていただけたり、そのお肉が焼かれる焼き場も
ガラス張りでテーブルからもその様子を感じられて食べてる時だけでなく、エントランスから
メニューを選びや調理工程まで自信があるからオープンで、常にお客様目線の"お・も・て・な・し"
を感じることが出来ます。


最高ランクの神戸牛の仕入れから、45日以上熟成させた"ドライエイジング"と言われる
熟成方法までも"熟成肉"を知り尽くしたレストランならではのこだわりと繊細なフレンチの融合が
新しい"熟成肉"の魅力をたっぷり引き出してくれる素敵なレストランでした。

ちょくちょく通える身分ではないけれど(苦笑)、誰かを連れて行きたくなるようなかつ誰を連れて
行っても恥ずかしくない特別な時に伺いたいお店でした。

ジュクセイコーベ ビーフ プレミアム ポンド 神谷町ステーキ / 神谷町駅六本木一丁目駅虎ノ門駅

夜総合点★★★★ 4.0