悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了!
新領域→短歌写真&俳句写真!
日本初→源氏歌集全完了!

和泉式部集108 この世には

2007-03-08 04:45:00 | 和泉式部集
2007-0308-yis108
この世には「恋」の色などないけれど
生肌に沁みて滲み込むのね   悠山人

○和泉式部集、詠む。
○次と合わせて正集巻頭の百首歌に入る。
¶こひ(恋)てふ色=「恋という色」。新潮版は、<「恋」に「緋」をかける>と。さらに私は、「濃(こ)し」も意識に入る、と解釈した。「濃」は、伝統和歌の世界では、とくに紅・緋・赤に結び付けられることが多い。
¶¶生肌(きはだ)=生身の皮膚。和泉の世界では草木染なので、木肌からの連想造語。
□和108:よのなかに こひてふいろは なけれども
      ふかくみにしむ ものにぞありける

□悠108:このよには 「こい」のいろなど ないけれど
      きはだにしみて にじみこむのね

短歌写真304 経りし日の

2007-03-08 04:40:00 | 短歌写真
2007-0308-yts304
経りし日の市の谷にぞ咲きゐたる
西の薫の草の見ゆれば   悠山人

○短歌写真、詠む。
○地名折込の一首。
¶薫(かをり)の草=日本固有種蘭に「かをりぐさ」の名がある。ここでは「西洋薫草」ほどの意。
□短写304 ふりしひの いちのたににぞ さきゐたる
        にしのかをりの くさのみゆれば
【写真】夾雑物を出来るだけ排除・・・だけれど、こういう支柱は妥協しなくてはならない。

俳句写真060 それぞれに

2007-03-08 04:35:00 | 俳句写真
2007-0308-yhs060
それぞれに
ちひさやかなる
はなのさく
   悠山人

○俳句写真、詠む。
○フロア(見做しグラウンド)・ディスプレイも、なかなか洗練されている。
¶ちひ(小)さやか=「いかにも小さい感じがするさま。」(旺文版『古語辞典』) 「小さ」+「やか」。文法上は「清(さや)か」「爽(さや)か」ではないが、連想させる。
□俳写060 それぞれに ちひさやかなる はなのさく