米大統領:国防歳出法が成立 総額58兆円
【ワシントン古本陽荘】オバマ米大統領は23日までに、総額6363億ドル(約57兆9000億円)の2010会計年度国防歳出法案(09年10月~10年9月)に署名し、成立した。イラク、アフガニスタン両戦争の関連予算は1283億ドル。オバマ大統領が今月発表したアフガン新戦略による3万人の追加増派分は含まれておらず、戦費はさらに拡大する見通しだ。
次期主力戦闘機F35に関して30機分の68億ドルを計上。F22については米軍向け調達打ち切りが確定する一方、輸出仕様のF22について研究・開発を認める規定が盛り込まれた。
連邦議会上院では、共和党が医療保険制度改革法案の審議を遅らせようと、先に審議されていた国防歳出法案の採決を先延ばしする姿勢を示したため、ゲーツ国防長官とクリントン国務長官が「外交、安全保障政策を支えるために必要なもの」などと成立に協力を求める異例の声明を発表。下院では16日、上院では19日に可決した。