久留倍官衙遺跡は、四日市市垂坂丘陵の東端に位置し、国指定史跡となっています。
北勢バイパスの建設工事に伴い、平成11年から発掘調査が行われました。
調査の結果、計画的に配置された役所の建物跡が、80棟近く確認された他、土師器、須恵
器、灰釉陶器、緑釉陶器、円面硯、といった土器も出土しました。
丘陵頂上付近の平坦部では、正殿、脇殿、八脚門からなる政庁の建物群が、また、丘陵東
側斜面では、溝で囲まれた区画内に、整然と倉庫が立ち並ぶ、正倉院が発見されました。
これらの建物群は、7世紀末から9世紀末に建設されたものと見られ、大きく、3時期の変遷
が考えられます。
これらの発見により、古代伊勢国朝明郡衙(郡の役所)の可能性が高いとして、全国的に注
目されております。また、672年の壬申の乱の際には、大海人皇子が、740年には、聖武天
皇も朝明郡に立ち寄っており、本遺跡との関連も注目されています。
その後、遺跡は、埋め戻して保存され、その上をバイパスが走っています。
転写
バイパスの横には、発掘結果にもとづいて、当時のままに復元工事が進められ、
多数の発掘品の展示館が建設される予定です。
追記
すみませんでした。
冒頭の、序文の部分を、前回の2013年の記事から引用しましたが、手違いで、皆さんの
コメントの一部が、転写されてしまいました。
このままにしておきますので、飛ばしてお読みください。