こんな光景を見ていたら、20年前の、ミケのことを思い出してしまいました。
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我輩は猫である
我輩は猫である。名前はミケだが、見た通りミケ猫ではない。12,3年前、野良の母猫が、ここの物置で産んでくれたらしい。我輩だけがこの家の父親に内緒で、二人の娘と母親が飼い始めたらしい。父親が気づいた時は手遅れだったと言う。生まれた時はオスだったがその後とられて今は中性である。好物は竹輪だ。空腹でたまらなかった時、初めて食べさせて貰ったのが竹輪だった。以来この味が忘れられない。竹輪は何と言っても地場のものが一番旨い。紀文や山サの竹輪は防腐剤や、抗酸化剤の味がして食べられたものではない。トロはダメだが赤身はよく食う。キハダの生も口に合う。主人のつまみを分けて貰っているが、どうも我輩の食う分が多いようだ。
ここに来た時分犬がいた。兄貴分の様な頼もしい存在だった。我輩がよその猫に追い掛けられて逃げ帰ると、いつも吠えて追い払って呉れたものだ。我輩が兄貴の小屋を占領しても、黙って外で待っていたものだ。もう居なくなってだいぶ経つ。
我輩も最近めっきり弱ってきた。もう年だから仕方ない。せいぜい好きな竹輪を食ってのんびりさせて貰うとする。
写真は最初の方は幼少のものだが後の方は最近のものである。
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