六地蔵という狂言があります。「これは、この辺(あたり)に住居(すまい)する者でござる。頃日(このごろ)在所(ざいしょ)の者ども寄り合い、宿外(しゅくはず)れに堂を立ててござるが、これに六地蔵を作らしょうと申す談合きわまってござる。それにつき、某(それがし)に京へ上(のぼ)り、地蔵を調(ととの)えて参れと、さいてござる。」ということで、田舎人が京に行ったそうです。仏像製作を引き受けた悪人が、仲間3人を地蔵に仕立てて、菰(こも)の中と外を移動させて六地蔵ができあがったと田舎者をだまして大金を盗もうとしたそうとしたものの、見破られたというのがあらすじです。この狂言で六地蔵とは、無間地獄を救う錫杖を持つ、みょうい地蔵、餓鬼道を救う、むに地蔵、畜生道を助ける数珠を持つ、しょうさん地蔵、人道を救う衣を持つ、そく地蔵、修羅を救う鉾(ほこ)を持つ地蔵、天道を祈る手をあわせる、ふくりき地蔵であるが、同一体であると書かれています。
経塚共同墓地(河和田市民運動場東隣)
ここでは、入口参道の左右に3体ずつ古そうな六地蔵がたっています。
下大野の共同墓地(川島製麺所(下大野町1365)近く)
いかにも地蔵らしい赤い帽子とよだれかけをつけたこれも古そうな六地蔵です。
下野町の共同墓地(レッツ文化村(下野町)近く)
共同墓地の入口には六地蔵が置かれることがよくあるようです。
岩根町の共同墓地(藤井大橋近く)
岩根町は去年の台風で大きな洪水被害を受けましたが、この墓地も水につかったようです。
中根寺(加倉井町595)
本堂側から墓地に行く入口の所にあります。この六地蔵の名前は、水戸の六地蔵(2)の香積寺と同じで、写真左から、金剛願地蔵、金剛宝地蔵、金剛悲地蔵、金剛幢地蔵、放光王地蔵、預天賀地蔵とあります。六地蔵の名前は、水戸の六地蔵(2)にも3種類ありますので、諸説繽紛といったところのようです。
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