エルジンクォーツ(ELGIN QUARTZ) の遅れ調整
エルジンのクォーツです。一日に1分程、コンスタント!? に遅れます。
そもそもクォーツなのに、一定して遅れるとはどういうこと!?
クォーツの遅れには、いくつかの原因が考えられます。
① 電池の電圧が落ちてきて、ステップモーターのコマが回転しきれないことがある。腕時計のリチウムや参加銀電池は消耗してくると急激に電圧が下がるので、基本的にはほとんど止まってしまいます。このエルジンは電池交換しているので、電圧の問題ではないようです。
② アナログ・クォーツはステップモーターの回転を歯車で秒針に伝えているので、歯車部分のグリスが固まるなどしてスムースに回転していない。
③ 回路のコンデンサーが劣化して、電圧が不安定になっている。
でも、一定して遅れる原因としては、これらではないように思われるのですが。
遅れ方の状況から回路の不良は考えられません。歯車の回転がスムースでないかもしれないので、とにかく洗浄することにしました。
蓋を開けてムーブメントを見ると、中央やや左下に少し大きなネジがあります。回路のプリント配線が腐食していることも考えられるので様子を見ようと、このネジを回したのですが全く緩みません。横に”UNADJUATED”(補正)と刻印されています。時間合わせのための調整ネジでしょうか。
洗浄と併せてこのネジもとりあえず右に2回転ほど回して様子を見ました。
すると何と左の正確な”OBARU(DENMARK)”(遅れをチェックするためのクォーツ)とピッタリ一致しました。結局原因は歯車の回転不良か、あるいは回路が不安定なのか・・・洗浄が効いたのか時間合わせネジ?で調整できたのか・・・。多分ネジで調整できたのかもしれません。でもネジで補正できたのならば、どのような仕組みで時間、つまりクォーツの振動数をステップモーターに伝える回路のタイムスパンを調整するのか・・・電子回路なのに・・・解りません!
まあとにかく遅れはなくなったので、これで好とします。でもこんな中途半端に遅れるクォーツって、今まで見たことありません。
-追伸-
そういえば思い出しました。以前にも回路のプレートを止めているのではなく回しても緩まない、不自然に大きなネジのあるムーブメントを。何のためのネジだろう・・・と思った記憶があります。クォーツで時間が狂うことなんてほとんどないので気にしていなかったのですが、時間調整のためのネジだったのですね、多分。でもそのような機構のクォーツは、古いものだと思います。最近のムーブメントに、このようなネジは見られませんね。
クォーツ(水晶)は、電圧をかけると非常に正確な振動を発生します。これを取り出してIC制御によりステップモーター(コイルの電磁石で永久磁石のコマを1秒単位で反転させる)を動かします。この処理は基本的にデジタル制御なので、アナログの時間制御はしていません。というかアナログ制御が入ると、時間が不正確になります。私の知識はここまでで、したがってネジを回すようなアナログ処理で、どのように水晶の固有振動数に基づく時間を制御するのか・・・。勉強不足ですね。調べてみます。
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