フォト&クラフト工房Gorou's (写真、カメラ、万年筆、腕時計、etc.)

写真、特に沖縄の・・・ カメラ、万年筆、腕時計など蒐集、修理復活などなど・・・写真と物の世界に嵌っています。

ヒゲゼンマイ修復用ピンセットの作成

2017-10-14 21:00:00 | 腕時計

ヒゲゼンマイ修復用のピンセット作成

 切れていたゼンマイを繋いだ”BULOVA"、誤ってテンプのヒゲゼンマイを伸ばしてしまいました。

 ヒゲゼンマイの外側の端、ヒゲ持ちから緩急針の先にかけて何カ所か曲がってしまって、内側の巻きに重なっています。

 まずはヒゲゼンマイを修復するため、先端部が極細のピンセットを作ります。

 先端がヘラ状になっているピンセットをダイヤモンドやすりで削って凹みを作ります。

 ピンセットを斜め下方向に使って、ヒゲゼンマイの曲がった箇所を挟んで真直ぐにするための形を作ります。ピンセットの先端部は合わせて、両方の先を一緒に、半丸のダイヤモンドヤスリで削ります。

 こんな感じでヒゲゼンマイの曲がった箇所を挟もうと思いますが・・・まだかなり太いですね。もっと削って細くしないと。
 ヒゲゼンマイは天輪の下側にあるので、受板と繋いでいるヒゲ持ちから外した方が作業がし易いのですが。ヒゲゼンマイとヒゲ持ちは、極小のマイナスネジで繋がれています。これを外すにはカッターナイフの刃の部分を使って、その極小のネジを緩めて外します。
 しかしヒゲゼンマイをヒゲ持ちから外すのは厄介なので、取りあえず繋がったまま天輪の上からトライしてみます。

 この作業は、前回アップした実体顕微鏡でしようと思います。片目のルーペでは遠近が掴めなくて微妙な作業ができません。

 

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実体顕微鏡

2017-10-12 00:10:00 | メガネ・ルーペ

実体顕微鏡を手に入れました

 以前から欲しかった実体顕微鏡を手に入れました。時計の細かな状態を見るために。

 昆虫や鉱物、宝石などを見るための変倍式双眼実体顕微鏡です。
 対物レンズのローレットを回すと、20X、40Xに切り替えられます。私は、腕時計の詳細な状態を見るために使うつもりです。照明は100均のLEDスタンドです。照明がないと、良く見えません。

 

 伝統的なワイヤーの接眼ルーペとメガネに着けるクリップタイプのルーペです。右のルーペにはLEDライトが付いています。
 普段はこれらを使っています。

 右は20Xの映像です。こんな具合に見えます。画像には日付送りのレバーを押すU字バネが外れているのが見えています。双眼なので立体的に見えます。片目の接眼ルーペでは立体感が無いので、使うには慣れが必要です。

 前々回アップした、WALTHAMです。スモールセコンドの針を見ると、剥がれた接着剤の滓のような物が見えます。十分埃は払ったつもりなのに。こびり付いた埃は、ブロワーや筆だけでは取り切れないのですね。針も錆び錆びです。さてどうするか、また開けて取るか・・・よく見えすぎるのも考え物ですね。
 接眼ルーペでは見えなかったというか、判らなかったです。スイスの時計工房などの動画を見ても、みなワイヤーのついた接眼ルーペで作業をしています。高いレベルの技術者は、片目で遠近感の無い状態でも小さな埃も見逃さず、細かな作業を行えるのでしょう。
 以前テレビで双眼の実体顕微鏡を使って、確か文字盤のペイント、文字入れや目盛り線を極細の筆(?)で書いていたのを見たことがあります。今の時計は文字盤の文字や目盛りは、型抜きの金属プレートが貼り付けられているか薄い透明な膜にプリントされています。この透明な膜は古くなると劣化して剥がれてきます。そうなるとプリントした文字も一緒に剥がれてしまうので、文字盤を交換するしかありません。
 私のこれからの課題の一つは、この文字盤の修復、塗装と文字、目盛り入れです。そうなると腐蝕したフレームの再メッキなども物にしなければならない・・・技術の習得には、限がありません。

 これから具体的な修理をこの顕微鏡を使ってできるのか、試していきたいと思います。

 

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Arbutus腕時計修理

2017-10-10 00:10:00 | 腕時計

Arutus腕時計の修理

 Arutus自動巻き、アメリカ製? 最近の時計です。秒針は動くのですが、時針、分針が動きません。
 分針に触ると簡単にクルクル動いてしまいます。2番車の動きが全く伝わっていません。

 分針、時針、秒針を全て抜き、文字盤を外します。自動巻きのローターも外しておきます。

 

 文字盤の裏に、秒針を回すための歯車があります。

 

 日付のプレートリングが、ムーブメントに載っています。左側の日付を送るクリップと上側に位置を固定するクリップがあり、これでリングを内側から軽く押さえているだけです。

 ツツカナが緩んでいるようなので、ポンス台を使って、平タガネでカシメます。左が分針と直結しているツツカナです。中が右にある時針と直結している歯車です。

 

 

 左の写真、センターに孔が開いていて、その縁に石のリングがはめ込まれています。ツツカナは、この石の上に載っているだけです。上から受板を載せる時に簡単にズレてしまいます。日付のリングプレートもクリップにはめ込んでも、ただ載っているだけなので、受板を留めるのがなかなか上手くいきません。

 で、集中力も切れてきたので、今日はここまでとします。

 

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WALTHAM懐中時計の修理その4

2017-10-08 11:18:58 | 腕時計

WALTHAM懐中時計の修理その4

 文字盤をクリーニングして、プラ風防を取り付けました。

 文字盤は筆を使ってこびり付いている埃を掃います。塗装はキレイなので、クリーニング液での拭き取りはしません。拭き取ることで、かえって塗装を痛めてしまいムラが出てしまいます。
 風防は縁に、少量のUVレジンを楊枝で付けて接着します。ボンドタイプの接着剤より、扱いが容易です。

 時針や風防も無く、ボロボロだったWALTHAMの懐中時計、修復完了です。

 昔、祖父が懐中時計を柱の上の方に掛けて、柱時計のように使っていたことを思い出しました。この時計も、そのようにしてみたいと思います。
 今は家の時計は電池式のクォーツで、1年に一度電池を交換するだけで手間はかかりません。それに比べると昔の手巻き時計は、手がかかります。しかも時計は大変貴重なものだったので、それゆえ愛着もひとしおで、私にとっては憧れの的でした。この古い懐中時計を見て、そんなことを思い出しました。

 

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WALTHAM懐中時計の修理その3

2017-10-06 22:07:35 | 腕時計

WALTHAM懐中時計の修理その3 時針付け替え

 時針の先端が折れてしまったので、付け替えることにします。

 逆作用のクロスのピンセットで掴みます。

 

 針は腕時計用のものなので穴が小さいので、丸ダイヤモンドヤスリで削って大きくします。

 針押さえで、押し込みます。深く押し込まないと、この上から取り付ける分針と接触して上手く動きません。

 何とか分針も取り付けて、動くようになりました。

 元々風防ガラスが無かったので、ドーム型のプラ風防を手に入れて着けます。

 

 何回か穴の大きさを調整して取り付けました。もとはブレゲ―タイプの針ですが、適当なものが無かったので、クラシックなデザインのものを選びました。これもなかなか合うと思うのですが・・・
 スモールセコンドの文字盤の40付近が欠けています。パテで埋め込んで修復しても良いのですが、あまり目立たないのでこのままで好しとします。

 

 テンプがグラグラして振りが安定しないので調整します。ヒゲゼンマイを抑えている緩急針(二股の細い針)、これでテンプの周期を調整するのですが、ヒゲゼンマイが上手く挟まっていませんでした。ヒゲゼンマイを緩急針の奥まで(上方に)押し込んで、様子を見ます。
 天輪がグラグラするのは、長く動いていると軸穴が摩耗してきて緩くなります。本来であれば天真を交換するのですが、古い時計なので部品がありません。技術のある時計屋さんでは、時計旋盤で天真を作ってしまいます。時計旋盤もないし、まあ私には無理です。でもちょっと、その技術をものにしたい・・・。

 それで、テンプの受板を強引ですが、上から少し押さえる手段を採ります。強く押さえ過ぎると、天真を折ってしまうので、小さなヤットコで挟んで受板の先の方を下方向にねじります。お~怖・・・

 ヒゲゼンマイに触れぬよう、慎重かつ大胆に・・・

 何とかうまく動いてくれました。しかし根本的には治っていないので、持ち歩いたりせずに柱にでも掛けて使うことになりますね。

 作業の状況です。つまり居間のテーブルの上でやってます。長いテーブル(180cm)の半分を占拠してます。食事をする時は大変です。
 100均でLEDスタンドが売っていて、具合が良さそうなので買ってきました。レンズの無いタイプのLEDですね。3灯あります。十分な明るさです。単三電池3本で、60時間もちます。これで100円とは・・・けっこう優れものです。
 ゼンマイ切れの”BULOVA”の修理も、並行してやってます。1つだけだと飽きてしまうので。そちらはまた改めてご報告いたします。

 

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