WALTHAM懐中時計の修理その3 時針付け替え
時針の先端が折れてしまったので、付け替えることにします。
逆作用のクロスのピンセットで掴みます。
針は腕時計用のものなので穴が小さいので、丸ダイヤモンドヤスリで削って大きくします。
針押さえで、押し込みます。深く押し込まないと、この上から取り付ける分針と接触して上手く動きません。
何とか分針も取り付けて、動くようになりました。
元々風防ガラスが無かったので、ドーム型のプラ風防を手に入れて着けます。
何回か穴の大きさを調整して取り付けました。もとはブレゲ―タイプの針ですが、適当なものが無かったので、クラシックなデザインのものを選びました。これもなかなか合うと思うのですが・・・
スモールセコンドの文字盤の40付近が欠けています。パテで埋め込んで修復しても良いのですが、あまり目立たないのでこのままで好しとします。
テンプがグラグラして振りが安定しないので調整します。ヒゲゼンマイを抑えている緩急針(二股の細い針)、これでテンプの周期を調整するのですが、ヒゲゼンマイが上手く挟まっていませんでした。ヒゲゼンマイを緩急針の奥まで(上方に)押し込んで、様子を見ます。
天輪がグラグラするのは、長く動いていると軸穴が摩耗してきて緩くなります。本来であれば天真を交換するのですが、古い時計なので部品がありません。技術のある時計屋さんでは、時計旋盤で天真を作ってしまいます。時計旋盤もないし、まあ私には無理です。でもちょっと、その技術をものにしたい・・・。
それで、テンプの受板を強引ですが、上から少し押さえる手段を採ります。強く押さえ過ぎると、天真を折ってしまうので、小さなヤットコで挟んで受板の先の方を下方向にねじります。お~怖・・・
ヒゲゼンマイに触れぬよう、慎重かつ大胆に・・・
何とかうまく動いてくれました。しかし根本的には治っていないので、持ち歩いたりせずに柱にでも掛けて使うことになりますね。
作業の状況です。つまり居間のテーブルの上でやってます。長いテーブル(180cm)の半分を占拠してます。食事をする時は大変です。
100均でLEDスタンドが売っていて、具合が良さそうなので買ってきました。レンズの無いタイプのLEDですね。3灯あります。十分な明るさです。単三電池3本で、60時間もちます。これで100円とは・・・けっこう優れものです。
ゼンマイ切れの”BULOVA”の修理も、並行してやってます。1つだけだと飽きてしまうので。そちらはまた改めてご報告いたします。
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