今年、キノコ採りが縁で知り合った仲間が大勢できた。鑑定士のM氏とその弟子M女史、親分肌で情に厚いU氏、T氏、S氏・・・数え上げたらキリが無い。
何れの方も、キノコ採りのエキスパートばかりで、それまでキノコ採りに多少の自信があったオイラを完膚なきまで叩きのめしてくれた猛者達だ。
トキイロラッパタケ
皆さんそれぞれ得意の分野があり、オールマイティのM氏とその弟子M女子、マツタケから雑キノコまでキノコを知り尽くしたU氏とT氏、
ハナイグチのS氏とK氏、ショウゲンジのY氏、ナメコのN氏・・・それぞれ得意とする分野があり、皆さんその道のプロばかりである。
何れの方々も、お互い認め合う実力者だが、中でも、その実力者達が呆れる程超のつく名人が居る。ハナイグチを採らせたら右に出る者無しのS氏だ。
ハナイグチ(おらほではジコボウ)は、長野県北信地方では最もポピュラーなキノコで、店頭に並ぶと即売り切れとなる人気のあるキノコなのだ。
マツタケ、シモフリシメジ等々と一緒に並べてあったりすると、マツタケ・シモフリなどそこ退けそこ退けといった勢いで次々と店頭から消えていく。
そのハナイグチを、店頭に大量に並べるのがS氏で、ある時は40パック、その次の日は50パックと、その量たるや常識を超え半端ない。
下世話な話で恐縮だが、1パック(200~250g)800円として掛ける50で、一日幾らか計算できた?それが2~3日に一度、一月余りず~っと続くんだとさ。
オイラ思うに、恐らく、ここに集う実力者達が束になっても叶わないであろうなと推測する。どう考えても人間業ではないのである。
「マツタケやシモフリなど採っている場合じゃねぇな・・・」皆さん口を揃え呟く。要は、マツタケやシモフリだけがキノコじゃないってことですな。