卓袱台の脚

団塊世代の出発点は、狭いながらも楽しい我が家、家族が卓袱台を囲んでの食事から始まったと思います。気ままな随想を!

M210406 3ttt ピスタアジャスタブルステム

2021年04月05日 15時54分07秒 | Marchel

 M210406 3ttt ピスタアジャスタブルステム

 

 

3ttt・ピスタ・アジャスタブル・クイルステムのレアトラックバージョンのステムになります。バークランプ(Φ25.4mm)がステム(Φ22.2mm)の水平シャフト(エクステンション 140mm)に沿ってスライドします。3tttの1978年カタログには、Record Regolabile(調整可能な)と共にRecord Doppio Girevole(2つの調整回転軸を持つ)として製品タイトルに記載され、説明書きには「軽合金の鍛造でプレスされた2つの水平シャフトとクランプにより分割・連結されたステム」と書かれています。

出品のバークランプに「3ttt」の刻印がある他は、一切の添付シール等はありません。表面腐食を一部磨きましたが、完全には除けません。1、2度使用しましたのでステアリングコラムに挿入した時の痕と水平シャフトにバークランプ締め付けの痕が残っています。2ヶ所のバークランプボルトに少々サビが見受けられます。クランプボルトナットのナットはギザ付き(と思われる)でクランプとほぼ一体化して、ナット側は外れません(ナットを外す場合はボルトを少し緩め、かちこむしかないと思われます)。中古品のため、サビ・キズ・腐食等はありますが、美品の部類に入るヴィンテージものです。写真のものが全てになります。古いものですが、割れ・ヒビ等ありませんので、実用出来ます。

 

 

(3ttt ピスタ アジャスタブル クイルステム)

 

 

(3ttt ピスタ アジャスタブル クイルステム 反対側)

 

 

3T日本オフィシャルサイトには数行の生い立ちしか紹介されていませんが、サードパーティーによる説明を引用すると以下のような内容になりました。

 

「アンブロシオは、1900年代初頭トリノでスティールバー・ステムを製造していました。1930年代になると自転車業界は徐々に衰退し始めましたが、軽合金バー・ステム、リムの製造が始まりました。1960年初め、ミラノ家ピエロマルゾラッティがアンブロシオを買収しました。1960年代後半よりリム製造に重点を置き、1970年代にはリムが主力商品となりました。

1961年、アンブロシオで10年間働いたマリオ・デディオニギは退社し、「Tecno Tube Torino」(トリノチューブテクノロジー)を創業しました。当初はスティールバーやスティールステムを製造していましたが、アルミ合金製に変わり、1975年には「Ergal」(エルガ)という航空機産業にも使われる強固なハイテク超合金新素材を使うようになりました。1985年、マリオ・デディオニギは会社を「アントニオ・コロンボ・etal」に売却、コロンボは「3tttSpA」というCinelliと競合しない会社を設立しました。」

(「velobase.com  3ttt」より引用)

 

カラフルできれいな1978年のカタログにはRecordの「調整可能な」・「2つの調整回転軸を持つ」としてエクステンションを調整できるものが2種載っていますが、Aはカタログ左側タイプ(スライド部分に数段の溝あり)のもので、溝の無いフラットシャフトのものを見たことがあります。この種の可変スライドステムは3種類あることになります。

今回出品したステムは、クランプ部が180度回転できますので、かつての日東競輪軽合金ステム(現在の日東ガールズケイリンステム・アヘッドタイプでは無い)のような使い方も可能です。

 

 

(3ttt 1978年のカラフルなカタログ)

 

 

また、シール・バッジ類がありませんので、バークランプに刻印された文字だけが、かつての3tttの証だけになります。写真では少々見辛いので、図案にしてみました。

 

 

(チョット見辛い3tttの刻印ロゴ写真)

 

 

(こんな感じの刻印ロゴ)

 


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