Hylbom(出典)
いろいろな音楽、バレエ・漫画・演劇・ドラマ・映画といとまがないほど影響を与えた実際に起きた殺人事件ある。
リジー・アンドリュー・ボーデンは実父、養母を斧により殺害した被疑者として有名になった。
この事件は膨大な影響を米国社会に与え、民間伝承として知られることになる。
1860年にアメリカ合衆国 マサチューセッツ州 フォールリバーで問題の女性リジー・ボーデンは生まれた。
事件は1982年に同地で起きた。連日のごとく40度近い暑さの続く中で起きた惨劇だった。
その日は家には、リジーとメイドのブリジット・サリバンが2人が家にいた。
父は地元の名士であったアンドリュー・ジャクソン・ボーデンだが、彼はいつもの日課として郵便局と銀行に行く。午前9時に家を出て10時45分には家に戻ったとされる。
サリバンは証言する。11時頃、悲鳴を3階の自室で体調不良で横たわっていたところ、悲鳴を聞いた。
悲鳴はリジーのもので、父がソファに横たわったまま撲殺されているのを見てあげたもののようだった(死亡推定時刻は10時半~11時の間)。
このとき、家にいたのは、リジーとサリバン、そして養母のアビー・ボーデンだけだった。
父のアンドリューの顔は右を向き、丸で眠っているかのようだった。実際彼はソファで眠っていたのではないかと推測されている。
リジーは駆けつけたらしい隣家の住人(チャールズ夫人?)と医者に世話をされた。サリバンは2階のゲストルームに行き、そこでアビー・ボーデンの遺体を発見することになる。
リジーの話ではこの日、アビーは病気の友人を見舞いに行くというメモを受け取っていたらしい(これはメイドのサリバンに当てたものだったかもしれない)。
アンドリュー、アビーは斧により殴られて死亡したものと思われた(死亡推定時刻は午前9時~10時半の間)。頭蓋骨は激しい損傷を受け砕けていた。
父のアンドリューは左の眼球も真っ二つになるほどのものだった。
その日、アンドリューの最初の妻サラ・アンソニー・ボーデンの兄のジョン・V・モースもこの家を訪れていたが午前8時45分に親戚を訪問するために外出した。
リジーの姉のエマも当時同居していたが、避暑地へ行っていたため留守にしていた。
リジーの母が亡くなりその兄もこの家を訪ねることはなかったが、このタイミングに滞在していたことから容疑者とみなされていた時期もあった。
この家ではアンドリューの妻が亡くなってから、争いが耐えることがなかった。
アンドリューはいわゆるケチで肉類も1番安い羊肉しか食卓に載せることがなかった。また鳩の首を切り殺したこともあるようだ。リジーはこの鳩の小屋まで作っていたために激怒したという話もある。
父は若い頃は裕福ではなかったようだが、事業に成功し名士になる。
前妻の死後3年を経てからアビー・ダーフィーグレイと再婚するが、身分違いの結婚で、それをすることにより、結婚式などに金をかけなくて済んだために選んだ相手とされている。
姉のエマが17歳のときのことでエマはアビーを軽視して「ボーデン夫人」と呼んでいた。
2階は前半分が姉妹の領域とされ、後ろ半分が夫妻の領域となり、姉妹と夫妻は食事すら一緒にすることはなかった。
亡き妻の兄が家を訪れていたのは、アンドリューの多額の遺産配分についてのことにあったようだ。
家は養母のアビーが相続することになっていたが、避暑地の別荘、農場の相続は亡くなった兄にあてて残されたというような遺書が存在しているようだ。(一部で姉妹にとなっているようだ)。
このことに関して訪れていた矢先の事件だった。またこの兄は不動産ビジネスのことでアンドリューと話をしていたとも言われる。
本来なら、妹のエマ同様、リジーもこの事件の頃、長い休暇をとり(会計責任者をしていた?)ニューベットフォードの避暑地を訪れていたはずだった、が事件前の1週間に4日間滞在し彼女は早めに休暇を取りやめ家に戻っていた。
避暑地へ姉妹が行ったのは相続に関して激しい口論が起きたためであった。
アンドリュー夫妻の殺人が起きる前に、家族全員が体調が悪くなるということが起きていた。
かかりつけの医師はこれを食中毒と判断した。連日のこの暑さでは無理からぬ診断だと思われる。
しかし養母のアビーは夫のアンドリューが街で不人気だったため、毒を盛られた可能性に怯えていた。
実際、リジーは近所の薬局でシアン化水素を購入しようとしていた。アザラシの毛皮のコートを洗浄するためだと説明したが、購入を断られたという経緯が存在した。
リジーは事件が起きたとされる時間に納屋にいた(しかし埃などのあと、納屋の温度が8度前後と寒かったことから長時間いられたとは考えられない)または雑誌を読んでキッチンにいたと主張、ダイニングルームでアイロンをかけていると主張するなど、話が変わったようだ。
リジーは殺人罪で起訴される。
凶器となった斧は地下室で発見された。
斧は血などが付いた状態ではなく、綺麗にされていたが、柄の大部分は無くなってしまっていた。警察がこの斧を発見したときは柄が隣にあったとしている。その後この柄は消えてしまったようだ。したが、のちに検察は斧が血だらけになったことからこれを折ったと主張することになる。
検視をした人物はこの斧を綺麗にできる時間がなかったのではないかと証言している。
リジーはモルヒネを処方されていたせいか証言には一貫性がなく、行動が疑わしかった。
斧を拭った布は存在しなかった。
しかし殺人の起きた数日後にリジーが自分の青いドレスを引き裂いて台所のストーブで燃やしたとされた。
リジーはこれはペンキの塗りたての場所でペンキをつけて汚れたため処分したと言った。
このようにリジーが有罪となりうる状況証拠は数々あったが、陪審は1時間の議論のあと、リジーに無罪を言い渡した。
凶器が見つかっていない(血が綺麗に拭き取られていた結果今のような科学鑑定は不可能の時代だろう。地下で見つかった斧を凶器をする根拠がなかったと推察される)、血を拭った布がなかったことを重要視した。
陪審が全員男性であったため、地元の名士の娘による殺人が起きるという発想がなかったともいわれる。
運がいいことに裁判直前に同じ地域で別の斧による殺人が発生したことも有利に働いた。
当時は今と違い、事件を巡って加熱する報道などなかったが、この事件は米国全土を巻き込む過熱ぶりを見せた。
のちに起きるO・J・シンプソンの事件に匹敵すると言われるほどの裁判史上の出来事だった。
容疑者はリジーの他にいろいろ推理された。
街の人間がボーデン夫妻に恨みを晴らした。
食中毒にあった翌日に大変な仕事を言い渡された、事件当時家にいたもう1人の人物のブリジット・サリバンが起こしたともいわれた。
しかし根拠のある説とはされなかった。
この事件は有名な「なわ飛び唄」にされている。
Lizzie Borden took an axe(リジー・ボーデンは斧を取り)
And gave her mother forty whacks.(母さんを40回打った)
And when she saw what she had done (自分がした結果に気づき)
She gave her father forty-one.(今度は父さんを41回打った)
実際の殴打数は父が11回、養母が18回か19回だとされている。
リジーが無罪となり、真犯人は不明のまま、未解決事件として残っている。
しかしその後、リジーは1度は親殺しの犯人として裁かれたこともあり、そこから追い出される結果となった。
彼女はリジー(Lizzie Borden)からリスベス(Lizbeth Borden)に改名している。
1987年に万引きで捕まり、再び世間にその名前が広がった。
この後、釈放されたリジーは姉と共に現代的な大抵宅を購入している。のちに個人所有のなり、旅行者に公開されたりしている。
殺人のあった家はB&B(低価格で泊まれる宿泊施設)になった。
リジーは胆嚢除去後体調が悪かったようで1927年6月1日(享年66歳)にフォールリバーで肺炎で死亡した。
姉のエマは9日後ニューハンプシャー州ニューマーケットの養護老人ホームで76歳で慢性腎炎で死亡した。
姉妹とも未婚のままだったようだ。
確かに物凄い社会現象となったらしく、つい最近見た「CSi:科学捜査班のシーズン11#3でもこの「なわ飛びの唄」が登場していて驚いた。
リジー・ボーデン事件は社会的な影響が大きく、のちの犯罪学にまで影響を及ぼした。
米国人なら知らぬ人はいないと言われるほど有名な事件だ。
また日本人でも興味を持つ人は異常に熱を持つ事件でもあるようだ。事件が起きたのは日本にすると明治時代のことになるようだ。
それから時間が経っても解決しない。
真実は確実に闇に葬られた事件と言える。
一部英文から引用したため誤りがある可能性があります。
というか、話がいろいろ別れちゃってて、すでに一貫性が欠けている。
殺人があった、次女が犯人として挙げられた。このあたりだけは間違いがないようです。
むしろ…とても可哀想な事件だと思います。この残された姉妹にとって。
ちょっと父ちゃん…ひどすぎるもの。継母とはうまくいかないのは世の常だしね。
お姉さんのエマも恨みいっぱいみたいだし、誰がやってもおかしくない状態だったように見えます。
ついにキレたという表現をしている方もいましたが、まさに計画的か、衝動か「キレた」ように思います。
親殺しは重いんですが…殺したくなる親もいるのが現実で…。
やはり不幸な事実の積み重ねが起こした事件のように思います。
同じくリジー・ボーデン事件の記事
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