Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

ともに

2014-02-19 | 想い・雑感
胃癌の手術をして無事5年経過し
私の外来を卒業したMさん

数年経過して大腸がんが見つかり
手術をうけた
それほど大きなものでなかったが
少しだけリンパ節転移があったとのこと

そちらも無事に経過していたが
数年後に両側の肺転移が見つかった
それぞれを手術で切除し
画像検査では明らかな転移はない状態となった

その後も抗がん剤治療を継続されていたが
次第に腫瘍マーカーが上昇していった
画像でははっきりしないが
腹膜播種再発と考えられた

肺炎を何度か繰り返し
その都度奇跡的回復をみせつつも
全身状態は次第に悪化していった

回診すると
見せてくれていた笑顔も徐々に少なくなり
最後を迎えた

最初の手術から10年近くが経過している
その後半は癌とともに生きる人生となった

そう
癌は多くの場合
いきなり死を突きつけられる病ではなく
生きていく時間を与えてくれる病といえる