恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より
第五章 心の曇りをとるための反省
反省してはじめてわからせていただいた母親の愛
先の続き・・・
たいへんなことをしてしまったと思った私は、
田舎育ちで薬草や血止めの草の知識があったので、
傷口に血止めの草をぐっとしぼってつけました。
そして、その上から血止めの葉で押さえて
急斜面を下の道まで降りて来て、
道端に落ちていたボロ布をひろい、
それで患部を縛りました。
「えらいことをしたなあ。なんと言って
言い訳しようかなあ」と、
七歳の幼い頭で一生懸命に考えたのですが、
いい考えは浮かびません。
もし、嘘などつかずに畑にいつもどおりに出て
仕事をしていて怪我をしたなら、
「お母ちゃん、えらいことした。なんとかして」
と言えるのですが、
嘘をついて隠れてわることをしたのですから、
本当のことを言うこともできません。
そこでまず、血が出ないように応急処置をしました。
私の家と隣家との間が一メートルほど空いていて、
冬の間は田の稲を干す長い木が
使わないでかこってあるのですが、
その隙間に入って、「どうしようか。
そうしようか。