恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より
第五章 心の曇りをとるための反省
反省してはじめてわからせていただいた母親の愛
先の続き・・・
どう言って親に言い訳しようか」
と思いあぐねていました。
他人様の山に竹を取りに行って、
自分の足を切ったと言えば怒られますから、
なんとか逃れる方法はないものかと考えているうちに、
だんだんと時間が過ぎて外が暗くなってきました。
そこで、勇気をふるって家の入口から
「ただいま」と言って入ったのです。
「遅かったなあ。今迄何してたのや」
と母が聞くので、
「友達の所で勉強していて怪我をした」と、
私は言いました。
その時、母は「ちょっと見せてごらん」
と言って、」「こんな汚い布でどうして
向こうのおばちゃんに言って
あんばいしてもらわなかったのや。
こんなえらいことになってるのに。
痛かったやろう」と薬を塗り、
新しい包帯をしてくれたのです。
その時の母の手の温もりがあたたかい感触として、
私の足にありありとよみがえってきたのです。