浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「御垂訓」

2019-11-19 23:43:41 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

~ 恩師の「心行の解説」下巻より ~


                    講演 九

「己の心・意識のエネルギー源は調和のとれた
        日々の生活のなかに神仏より与えられることを悟るべし」

先の続き・・・

「私の心が安らかになった、
これなら心を苦しめることはもうない」と日頃は思っておりましても、
何かの縁に触れた時に、たちまちにして自分の持っている悪い癖、
欠点がむくむくと頭をもたげてきます。

しかし、欠点が出てきても肉体を持っておればこそで、
これは致し方のないことです。
ただその時、いかに早く捉われの思いを捨てるかが、
私たちの修行であります。

高知から来ていただいたおばあちゃんは、ある信仰をなさっていて、
ご縁の信者さんがたくさんあるそうです。
しかし信者さんのことでいろいろ心を苦しめ、
このままでは死んだら地獄へ行くかもしれないから、
何とか地獄へ落ちない方法を教えて下さいとのことで、
お話させてもらっていたのです。

その宗教では、前世の因縁によって、
あなたは今こういう苦しみを受けているとか、
過去世にカルマによって今このような裁きを受けているとかいう
「前世論」という教えを説いています。
しかし前世論では人は救われません。

私たちは前世で何をしたのか今の自分には分からないのです。
どれほど前世で悪いことをしたのか、善いことをしたのか私たち自身、
分かりません。
その分からないものによって今生が苦しいのだとしたら、
苦しむ方があまりにも可哀相です。
苦しんでいる方を諦めさせるしかないことになります。



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「御垂訓」

2019-11-19 01:10:38 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

~ 恩師の「心行の解説」下巻より ~


                    講演 九

「己の心・意識のエネルギー源は調和のとれた
        日々の生活のなかに神仏より与えられることを悟るべし」

私たちの肉体保存のエネルギーは、食事によって与えられますが、
では心のエネルギーはどこから頂くのかというと、
それは調和のとれた生活をした時神仏より与えられます。

日々の生活が不調和でしたら、
心のエネルギーを頂くことはできません。
生活が不調和とは常に、怒り、妬み、謗り、
愚痴、恨み、憎しみ、取越苦労、不安、恐怖、
人の悪口、貪欲、或いは足ることを知らない欲望、
このような思いに心が捉われ心を苦しめることによって
調和を欠いてしまうことです。

私たちはこの教えにご縁を頂きますまでは、
平気で自分の心を苦しめてきました。
そして日々の生活を不調和にしていたのです。

このように聞きますと、ごく簡単でございます。
この簡単な教えを私たちは日々の生活においても、
一つでも二つでもいいから、行うことです。
ただ実践と聞きますと、
何か行動を起こすことだと思いますが、
高橋信次先生にご縁を頂きまして、
心の面での反省という実践が大事であることを
教えていただきました。

私の場合、行動の面では、
よくお話しておりますトイレのスリッパを
揃えることから始め、
心の面では腹を立てないようにしようと、
毎日の生活の中でこの実践に努力しました。

そして怒り、妬みという十項目余りが、
努力によって自分の心から消えていった時、
調和されて心が安らかになっていきます。
そうなりますと、別に神様にお願いをしなくとも、
心にエネルギーが注がれます。
逆に怒り、妬みの思いを持つと、
心のエネルギーが消耗され失われていきます。



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