『怖い絵』シリーズ 中野京子 朝日出版社
「特に伝えたかったのは、これまで恐怖と全く無縁と思われていた作品が、思いもよらない怖さを忍ばせているという驚きと知的興奮である」。絵の背景にある歴史を理解してこそ浮き彫りになる暗部。絵画の新しい楽しみ方を提案して大ヒットのシリーズ。
「怖い絵」展に行こうと思って読む。おもしろいが、読み終わって頭に全然残っていないことに愕然とする。
しかし、一つ強烈に印象に残ったものが。『怖い絵2』のブレイク『巨大なレッド・ドラゴンと日をまとう女』。そう、詩人のウィリアム・ブレイクは、絵も描いていたのだった。「終りなき夜に生れつく」のウィリアム・ブレイク。
さらに。『巨大なレッド・ドラゴンと日をまとう女』が出てくる小説(トマス・ハリス『レッド・ドラゴン』)があると知り、早速借りてくる。
『影裏』 沼田真佑 文藝春秋2017年9月号より
芥川賞受賞作。
緑滴る川べりでの釣りの描写が秀逸。投げた釣り糸が太陽に光るのが目に浮かぶようだった。でも。私は、時間が前後するのがわかりにくくて、ちょっと読みにくかった。しかし、これが一作目とはスゴイ。そして、『文藝春秋』の『影裏』の書評がおもしろかった。山田詠美さんの書評は、おもしろくて、スカッとしていて、いい。
「特に伝えたかったのは、これまで恐怖と全く無縁と思われていた作品が、思いもよらない怖さを忍ばせているという驚きと知的興奮である」。絵の背景にある歴史を理解してこそ浮き彫りになる暗部。絵画の新しい楽しみ方を提案して大ヒットのシリーズ。
「怖い絵」展に行こうと思って読む。おもしろいが、読み終わって頭に全然残っていないことに愕然とする。
しかし、一つ強烈に印象に残ったものが。『怖い絵2』のブレイク『巨大なレッド・ドラゴンと日をまとう女』。そう、詩人のウィリアム・ブレイクは、絵も描いていたのだった。「終りなき夜に生れつく」のウィリアム・ブレイク。
さらに。『巨大なレッド・ドラゴンと日をまとう女』が出てくる小説(トマス・ハリス『レッド・ドラゴン』)があると知り、早速借りてくる。
『影裏』 沼田真佑 文藝春秋2017年9月号より
芥川賞受賞作。
緑滴る川べりでの釣りの描写が秀逸。投げた釣り糸が太陽に光るのが目に浮かぶようだった。でも。私は、時間が前後するのがわかりにくくて、ちょっと読みにくかった。しかし、これが一作目とはスゴイ。そして、『文藝春秋』の『影裏』の書評がおもしろかった。山田詠美さんの書評は、おもしろくて、スカッとしていて、いい。