ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『ゴジラvsビオランテ』

2019-06-05 12:00:05 | 日本映画









 
1989年末に公開された、大森一樹 脚本・監督による東宝映画。

本作は1984年度版『ゴジラ』の続編で「VSシリーズ」第1弾。一般公募により選ばれたストーリーを原案にし、青春映画の名手だった大森監督や、音楽に『ドラゴンクエスト』のすぎやまこういち氏を迎える等、新しい怪獣映画の在り方を模索した意欲作でもあります。

川北鉱一 特技監督も本作が初登板。後にテレビ東京の特撮ヒーロー番組の仕事で、私も川北監督とご一緒した事があります。

マッドな科学者(高橋幸治)が遺伝子操作でゴジラの細胞を薔薇に注入、更に亡くした愛娘(沢口靖子)のDNAまで組み込み、意思を持った植物怪獣「ビオランテ」を生み出しちゃう。

それに呼応したかの様に、前作で三原山の火口に消えたゴジラが復活。いずれも人類のおごりが生み出した怪物であり、どちらか勝った方が人類の敵になるという皮肉。

SF色が強く、人間ドラマにも重きを置いた本作は、高評価を受けながら興行収入は伸び悩み、次作以降はファンタジー色を強めたファミリー路線にシフト。

公開当時、まだ若かった私もイマイチ楽しめなかったんだけど、今あらためて観ると創り手のチャレンジ精神がひしひし感じられるし、大人の観賞に耐えうる怪獣映画としてオススメ出来ます。

今回のゴジラが破壊するのは大阪の中心部で、私自身も長年慣れ親しんだ街。それが何故か嬉しくなっちゃうのも怪獣映画の面白さですw

主人公=バイオテクノロジーの若き研究者に三田村邦彦(ジプシー!)、その恋人に田中好子(スーちゃん!)が扮するほか、自衛隊の若きリーダーに高嶋政伸、その部下に鈴木京香と、皆さん実にお若い!

中でも要注目は、第2回「東宝シンデレラ」グランプリに輝いた、小高恵美さん(当時17歳)。

あらゆる生物の念波を読み取る超能力少女=三枝未希として「VSシリーズ」にレギュラー出演された他、アクションドラマ『花のあすか組!』ヒロインとしても注目された'80~'90年代のアイドル女優。はい、萌えましたw
 
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『怪獣総進撃』

2019-06-05 00:00:21 | 日本映画








 
1968年に公開された、東宝製作、本多猪四郎&有川貞昌 監督による日本映画。昭和『ゴジラ』シリーズの第9弾です。

近未来の1994年w、小笠原諸島に設けられた「怪獣ランド」に集められ、言わば飼育されてる状態のゴジラ、モスラ、ラドンといった怪獣たちが島を脱走し、ニューヨーク、ロンドン、モスクワなど世界の主要都市を破壊し始めたからさぁ大変!

それは地球侵略を企むキラアク星人の仕業で、怪獣たちは謎の洗脳装置によりリモートコントロールされてるのでした。

このプロットは東宝ミレニアムシリーズ最終作『ゴジラ/FINAL WARS』はじめ多くの作品に流用され、ハリウッド版『ゴジラ/キング・オブ・モンスターズ』にも少なからず影響を与えたものと思われます。

最終的にゴジラたちは地球人の味方となり、キラアク星人に操られたキングギドラと対決するワケだけど、10対1という多勢に無勢のフルボッコ描写は集団リンチ以外の何物でもなくw、最大最凶の悪役である筈のキングギドラが気の毒に見えちゃうという困った事態。

『忠臣蔵』をモチーフにした原案からキラアク(吉良・悪)星人というネーミングになったらしいけど、江戸時代の仁義を怪獣映画に持ち込むのはちょっと無茶だったかも知れませんw

そんな一発アイデアと勢いだけで突っ走っちゃうフットワークの軽さも昭和『ゴジラ』シリーズの魅力かと思いますが、さすがに現在ほど怪獣映画のクオリティーが進化してしまうと、あの時代の作品をマジメに論評しても仕方ないですよね。

おかしな点をあげつらって笑うのも楽しみ方の1つだし、CGでは絶対に味わえない手作り特撮の温かみや、明るい未来を皆がまだ信じてた時代の近未来描写にノスタルジーを感じるのも一興。

いや、だけど当時としては、1本の映画にこれだけ沢山の怪獣が出てくることや、彼らが宇宙人に操られて……っていうアイデアは画期的だったかも知れません。

実に50年後にハリウッドの最新技術で創られた『ゴジラ/キング・オブ・モンスターズ』も、侵略宇宙人を環境テロリストに置き換えただけで大筋はほとんど同じですから、よくよく考えてみれば凄いことです。

キャストは久保 明、小林夕岐子、愛 京子、佐原健二、土屋嘉男、アンドリュー・ヒューズ、田嶋義文、田崎 潤、といった顔ぶれ。後に刑事ドラマでお見かけする佐原さんや土屋さん、田崎さんはかろうじて知ってるけど、さすがに'60年代作品ともなると俳優さんのお顔とお名前が一致しません。あの頃、私は若かった。(3歳ですw)
 
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