ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

「なぜいろんな物が無くなるのか」

2019-06-03 12:12:12 | 日記
 
毎日のように、家の中でいろんな物が無くなります。今朝は、父が腕時計を探してました。

ほとんど1日じゅう家にいる父にもう腕時計は必要無いと思うんだけど、ちょっと食事に連れて行けばしょっちゅう腕時計を見て時間を確認してる。

かつて小学校の教師で、授業にしろ野外活動にしろ常に時間を気にする必要があったから、その習慣が染み付いて抜けないのかも知れません。

父は90代、母は80代。認知症傾向が出てきたのは母が先だったけど、今は父のボケっぷりの方がひどい。ダブルでボケられるとなかなかキツいものがあります。

とにかくいろんな物がよく無くなる。最近一番驚いたのは、掃除機のヘッド部分だけが消えちゃったこと。あんなそこそこデカイ物がなぜか、いくら探しても見つからない。

だけどふと、かつて掃除機そのものが父の寝室の押し入れになぜかしまってあったことを思い出し、そこを探ってみたら見つかりました。

父が自分で掃除機を使う姿を見たことが無いもんで、父の部屋は盲点でした。しかし、なぜそこに?

掃除機はたぶん、母が使って置きっぱなしにしたのを父が見つけ、置き場所(台所の隅が定位置)を知らないもんだから、仕方なく自分の部屋の押し入れにしまったんでしょう。

で、今回の「ヘッド部分だけ」に関しては、例によって母がしまい忘れたものを父が見つけ、おそらく小型電気コタツ(足先だけ暖める枕みたいなやつ)と勘違いしたんじゃないかと思われます。これも一種の謎解きゲームだと思えば、まぁ楽しめなくもありませんw

未だに謎のままなのが、米の計量カップ(ステンレス製)が、まだそこそこ中身が残ってた米袋と一緒に消えてしまったこと。

炊飯はふだん私がやるんだけど、私の留守中にご飯が無くなった時(気が向けば)母がやってくれるので、無くした犯人は間違いなく母なんだけど、本人は何も憶えてない。その日の内にゴミ箱まであさって探したけれど見つからず。まさかそれも父の押し入れに?

とまぁ、そんなことが日常茶飯事。物が無くなるだけならまだ笑ってられるんだけど、シャレでは済まされないのが、私が無くした……って言われるだけならいいけど、私が盗んだみたいに言われた時。もちろん完全な濡れ衣です。

認知症には幻覚を見たり聞いたりする症状もあり、母に至っては「あんたがこっそり持っていくのを見た」とまで言い出す始末。

だけど神に誓って私はやってない。そもそも母が通信販売で買った高級緑茶だのハンドクリームだのを、私が持ち出す理由がない。にも関わらず「つき合ってる女にプレゼントしたんやろ」って、どこにそんな女がおるねんっ!?(自嘲笑)

たぶん、最初からそんな物は存在しないんですよね。母はカタログショッピングをしょっちゅうやってますから、実際に何を買ったかいちいち覚えてない。現に次から次と届く代金未払いの督促状を、最近はほとんど私が処理してますから。

ちなみに父はもはやお金の管理が出来なくなってるので、通帳は私が預かっており、日々の食事の買い物も私の仕事。母の未払い分もそこから払ってます。

つまり家庭の財布は私が握ってるワケで、その私がなんで親の物を盗む必要があんねん?って話。だけどそんな理屈はもう、親には通じません。脳が理解出来なくなってるから。

脳は仕方ないとしても感情で理解出来ないの?って思うと哀しいし、物凄く腹が立ちます。認知症の人を相手に怒っちゃいけないのは介護の基本だけど、実の母親に泥棒呼ばわりされたらとても冷静ではいられません。私にそういう前歴があるならまだしも、いっさい無いにも関わらずですから。

母との親子関係について書き始めると底無しに暗い話になっちゃうので、これ以上そこには触れないでおきます。とにかく、そういう日々を過ごしてますって事で。

世間では8050問題がにわかに注目されてますが、引きこもってる息子なり娘なりだけが一方的に悪いとは限りません。親に何か言われて逆上したにしても、その内容がとても理不尽なもの(例えば上記みたいに根拠のない濡れ衣)だったりしたら、悪気は無くても親側にある程度の責任はあると思います。もちろん一番悪いのは犯罪に走った本人だけど、だからって引きこもってる人に偏見を持つのはやめた方がいいって事です。

ちなみに私は毎日ふつうに働いてます。昼の時間帯にも記事をアップするからニートだと思ってる読者さんもいるかも知れないけど、私の勤務は午後から深夜まで。午前中は親の介護が出来るよう、そういうポジションに就いたワケです。念のため。

なお、今回の記事に関してだけはコメントを求めません。ちょっと愚痴を聞いてもらいたかっただけ、ガス抜きをしておきたかっただけなので。
 
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「なぜ刑事ドラマは滅びないのか」

2019-06-03 00:00:06 | 日記
 
『太陽にほえろ!』以降に登場した刑事ドラマを可能なかぎり網羅してきた「刑事ドラマHISTORY」も、2000年代に入っていよいよ本格的につまらなくなって来ましたw

私にとって「本当の意味での刑事ドラマ」は、フィルム撮影のテレビ番組が消えるのと歩調を合わせるように、ほぼ絶滅しました。

2019年現在テレビの地上波で放映されてる大半の刑事物は、刑事ではなく事件が主役であり、描かれるのは人間ドラマではなく謎解きゲーム。レギュラーの刑事にしろゲストにしろ登場人物は皆、ゲームを盛り上げるための駒でしかありません。

勿論、そういう番組があってもいい。謎解きゲーム自体を否定するつもりはないんです。ただ、猫も杓子もそればっかりになっちゃったのがつまんない。

昭和時代の刑事ドラマだって、当然だけど全てが面白かったワケじゃない。個人的な好みは度外視してもクオリティーにバラつきがあったし、俳優さんの演技力は全体的に見れば現在より劣ってたと思います。

だけど各作品に「個性」という何にも替え難い魅力があったんですね。『太陽にほえろ!』が若手刑事の成長をヒロイックに描けば、『Gメン'75』や『非情のライセンス』は大人のハードボイルドを描き、それならこっちは物量で勝負だとばかりに『西部警察』や『大激闘』がどんぱちアクションを強化する。

そもそも『太陽にほえろ!』という番組1つの中にもアクションの回、コメディの回、ロマンスの回と豊かなバリエーションがあり、謎解きミステリーもその枝葉の1つとして存在してました。

我々視聴者は自分の好みに合った番組をチョイスすることが出来たし、同じ番組でも回によって当たり外れがあることを楽しんでもいたと思います。

学校のクラス内で『太陽にほえろ!』派と『Gメン'75』派が対立したり、昨日観た回の内容について議論したり等は、たぶん現在じゃほとんど見られない光景でしょう。だって、どの番組のどの回を観ても同じなんだから。(そもそも若い世代がテレビを観なくなった事実はさておき)

もし『太陽にほえろ!』が毎週、山さん主役の謎解き物ばかりだったら、私が刑事ドラマにハマることは無く、従ってこんなブログも生まれなかっただろうと思います。

なぜ、そんな状況になっちゃったのか? 刑事物と共通点が多い時代劇の衰退理由を分析した新書『なぜ時代劇は滅びるのか』(春日太一 著) を読んで、その理由もだいたい分かりました。

思いっきり大雑把に要約すれば、やっぱり世の中に「余裕」というものが無くなったから。全てはそれに尽きるかと思います。

まずは深刻な不景気の影響で、特に制作費がかさむ時代劇は創られにくくなった。大半がフィルム撮影だった刑事ドラマが全てビデオ撮影になったのも、そして派手なアクションが描かれなくなったのも、まずはお金の問題。フィルム作品は画面が暗いから、アクション撮影は法的規制が厳しくなったから等、敬遠される理由は他にもあるんだけど、多分それは方便で結局はお金の問題。

でも、2010年代になって民放の連ドラから時代劇の枠が完全に消滅したのに対して、刑事物は逆に本数を増やしていくことになります。その運命の岐かれ目は何だったのか?

それは時代劇番組が「お年寄り向け」のイメージを自ら定着させてしまったのに対し、刑事物はテレビ視聴者の中心とされる層=20代~30代の女性たちを繋ぎ留めることに成功したから。そう、番組内容を彼女らが大好きな「謎解き」一色に統一させる事によって!

制作現場に余裕が無くなったことにより、若いスタッフやキャストたちをじっくり育てていくシステムが崩壊しちゃったのも大きな痛手で、特に時代劇は専門的な知識や経験を積まないと優れた作品を生み出せない。その点でも刑事物はまだ誤魔化しが利いたんでしょう。

つまり本来、刑事ドラマは時代劇と一緒にテレビから消えてもおかしくなかったんですよね。実際、私がいつも言う「本当の意味での刑事ドラマ」は絶滅したワケです。

ところがどっこい、臆面もなく女性視聴者に媚びを売りまくることによって、刑事ドラマは生き残った。それどころか、旬の人気俳優に謎解きさえさせれば数字が稼げる、しかもセットや小道具や衣裳はちょっと模様替えするだけで使い回せる=安くつくって事で、'90年代から長らく続いた冬の時代がまるで嘘みたいに、刑事物は爆発的に本数を増やして行きます。探偵物やリーガル物も含めて、日本のテレビ番組がやがて無数の謎解きドラマで溢れ返るという、私にとっては悪夢の時代が始まるワケです。

医療ドラマが大盛況なのも、多分ほとんど同じ理由です。斬新な番組を創るには、新しいフォーマット、新しい人材、新しいセット、新しい小道具、新しい衣裳を用意しなきゃならない=お金がかかる。現在のテレビ業界にはそんな余裕が無い。だから流れ作業で大量生産できちゃう、刑事物と医療物で穴埋めしとこうってワケです。

破滅です。

いや冗談抜きで、このまま進んでいけば確実に破滅は訪れます。いくら女性たちが謎解きや医者が大好きでも、似たような番組ばかり延々と見せられりゃ、当然いつか飽きます。もうそろそろじゃないですか?

あともう1つ、やたらクレームや悪評を恐れる(受け流すだけの余裕が持てない)制作姿勢も確実に作品から個性を奪ってます。誰からも文句を言われないよう無難に無難に作ってたら、そりゃどれも似たような内容になっちゃいます。刑事ドラマに限らず、現在の民放テレビ番組すべてに言えることです。

いま「刑事ドラマHISTORY」で取り上げてる2000年代の作品には、まだ『ルーキー!』や『特命!刑事どん亀』みたいな昭和スタイルの作品、『ケータイ刑事』や『富豪刑事』『時効警察』みたいなぶっ飛んだ作品など個性が感じられます。

中には『ジョシデカ!』や『シバトラ』みたいにトホホな作品もあるけどw、トホホと思えるだけまだマシなんです。だってそれは個性がちゃんとある証拠だから。

一番つまんないのは「可もなく不可もなく」ってヤツで、2010年代に入るとそんな作品がどんどん増えて来ちゃう。

もちろん『デカワンコ』みたいにチャレンジングな作品や『ジウ』みたいな珍作、『ドS刑事』みたいな失敗作も中にはあるんだけどw、おしなべて刑事ドラマはこれからどんどん無難に、ますますつまんなくなって行きます。乞うご期待!w
 
コメント (2)
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