身内が、坂道の途中で、電動自転車で転び、骨折で入院。
左側に、上手いこと転んだと本人が言っていた。
頭も打つこともなく、左手の小指が少し擦りむけているだけ。
しかし、左足の大腿骨は、複雑骨折(4つに分かれた)。
2時間の手術で、大腿骨の骨髄に金属を入れ、上側に2本、膝辺りに4本の螺子を入れた。
現在、療養とリハビリ中。
杖を突いて歩けるのに、最低でも2週間は掛りそうである。
何故、単純に転んだだけなのに、大けがになったのか。
電動自転車の重量である。
電動自転車は、バッテリーを含めると約30キロの重量がある。
それを足で支える訳であるが、人間の足は、自重+30キロの重さには耐えられない。
人間の足で耐えられるのは、自重に+α(アルファ)程度。
60キロの体重の人が、1.5倍の90キロを耐えらる足にはならないと考える。
従って、複雑骨折してしまう。
因みに、安いママチャリは、20キロぐらい。
アルミを使ったフレームのママチャリは、15キロぐらい。
比較的軽いシティタイプの自転車(クロスバイク)の重さは、約10キロぐらい。
閑話:
昔、外科病院に入院したことがあったが、その部屋の人は、バイク事故の人ばかりだった。
バイクの自重を調べてみたら、約80キロ。
自重+80キロの重さには、耐えられないので、バイク事故の人も複雑骨折をしていた。
体重80キロの人でも、2倍の体重になる。
複雑骨折した人は、タクシーが、人を乗せるため急に止まったので、自分は軽く足を付いて止まったと思ったら、複雑骨折したと言っていた。
完治まで半年間掛ると言っていた。
サラリーマンだった。
休題:
電動自転車は、便利であるが、スピードには気を付ける必要がある。
エネルギーは、速さの二乗に比例し、重さも、自重+30キロとなる。
体重60キロの人は、電動自転車を含むと90キロで、本来の体重の1.5倍になる。
体重50キロの人は、電動自転車を含むと80キロで、本来の体重の1.6倍になる。
足には、大きな負荷が掛かっていると考えるべきである。
また、重いので、転んでも大丈夫な低速度で走ることが大事となる。
体重60キロの人が、ママチャリに乗った時は、80キロで、本来の体重の1.33倍になる。
電動自転車では、90キロとなり、体重の1.5倍となる。
1.5倍から1.33倍を挽くと、0.17倍。
つまり、約2割ぐらい負担が掛ることになる。
ママチャリに乗っていた時のスピードより、約2割ぐらい遅いスピードで走ると、ママチャリに乗っていた時と同じエネルギーとなる。
(正確には、スピードの二乗である。)
つまり、人体への負担を同じ程度にするためには、スピードを最低でも2割下げる必要があると考える。
誰も事故を起こそうとは考えていない。
事故を起こした時の被害を小さくするため、スピードは控える。
電動自転車の魅力は、少ない負荷で、急な坂道が楽に上がれる、便利な乗り物と考えるべきである。
スピードを出すための自転車でないと、肝に命じる必要がある。