古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

映画『終戦のエンペラー』を見ましたが……。

2013年08月01日 02時52分23秒 | 古希からの田舎暮らし 80歳から
                  
「野菜づくり(有機無農薬)を体験してみよう」と6月から街の青年が毎週末やってきます。夏場は早朝6時から9時頃まで仕事をしますが、彼は6時より早めにやってきて熱心に土にさわります。一週間の作物の生長や変化に驚き、気持ちの入った仕事をしてくれます。朝日を浴びて自分の畝の土をほぐしている写真です。
 きのうは思い立って『終戦のエンペラー』というアメリカ映画を見に行きました。見て損した。何の新味も感動もありませんでした。おすすめできません。「口直しに近いうちにジブリの映画でも見ようか」と道子さんと話しながら帰ってきました。
 お金をかけて、エネルギーをつかって、なんであんな映画をつくったのでしょうか。
『昭和天皇の終戦史』(1992年発行・岩波新書)は優れた本で、いまも本棚にあります。戦後生まれの歴史家が「自分の感情を混じえずにこんな本を書く」時代になったか、という感慨がありました。
 ぼくも「あの敗戦の体験者」の著作をいろいろ読んできましたが、そこにはあの時代を生きた人の生活や感情がどうしても入っていました。半藤一利氏の本にしても色川大吉氏の自分史『ある昭和史』にしても自分という「生身の人間」を抜きにあの戦争を語れない著作でした。
『昭和天皇の終戦史』を読んで、「生きた血の流れる人生」が「歴史」に送り込まれていく瞬間を見たような気持ちになりました。あの名著が念頭にあって『終戦の……』という題の映画を見ようという気になったのです。軽率でした。批評や感想をネットで読んで行くかどうか考えるべきでした。
 口直しに『昭和天皇の終戦史』を読み直してみます。
コメント
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