上善如水

ホークの観察日記

有川浩『ストーリー・セラー』

2012-02-07 21:56:34 | 日記・エッセイ・コラム

 やってしまった…

 朝起きたらコタツがつけっぱなしでした。
 昨日の夜からずっと?
 あぁ、電気代が…
 頑張ってきた節電が…
 いや、やっぱり電気代がぁ~

 いちシーズンに一度はやってしまうんですよね。
 はぁ、洗濯する時にくつ下の片一方だけを忘れたりしない、そんなキチンとした人間になりたい。

 

 ロードサービスなどを提供しているJAFに加入しているのですが、身近なお店で使えるクーポンをもらったので、今日はマクドナルドで「ジューシーチキン」と交換して来ました♪

 ついでに「メープルカスタードパイ」も注文!

 やっぱりクーポンだけってわけにはいきませんね。

 おいしかった☆

 

 最近読んだ本です。

 有川浩さんの、
 『ストーリー・セラー』(新潮社)

 ちょっと前に出た本ですが、作家の女性とその夫で会社勤めの男性が登場します。

 作者とダブるところも多々あって、有川さんが自分の夫に向けて書いたラブレター?
 なんて思えてしまう♪

 AパートとBパートに分かれているのですが、Aパートでは女性が不治の病におかされます。
 親族との確執。
 人気作家に対する嫌がらせ。
 うつ病の発症。
 それでも、一番の読者である夫のために書き続けたい。
 私の小説を「面白い」といってくれたあの人のために…

 彼女が最後まで書き綴った文章には、ジーンとくるものがありました。

 実の父親が痴呆の祖母(父親にとっては実の母親)を放置し、汚いものにはさわろうとしない態度に、人間の弱さや卑怯さが垣間見れます。

 主人公が自分の家族を評して「何も起こっていないときに普通に付き合ってる分には普通の善良な人たちだよ」と語るのが印象的。

 人間って、”いざっ”て時にその真価が問われるんですよね。その時に、化けの皮もはがれてしまう…

 有川さんの書く恋愛って、いつも読んでいてすごく照れくさいのですが、今回も恋愛パートはかなり恥ずかしく、強引で照れくさいことになっています☆

 語りが一人称と三人称がごっちゃになっている感じなので読みにくかったりしますが、そこもきっと狙いなんでしょうね。
 Bパートでは夫の方が病気になるパターン。

 病気だからって急に優しくなった妻に、わざとケンカをふっかけるシーンが心に残りました。

 自分の命があと少しだとわかったら…
 愛する人がもうすぐ死んでしまうとわかったら…

 人はどう接し、何を伝え、何を残すのか。

 ラスト、すごく気になる作者と編集者のやりとりが収録されています。

 このお話はどこまでが実話でどこまでがフィクションなの?

 作者の「フフフ…」という含み笑いが聞こえてきそうなラストでした。

 
 

ストーリー・セラー ストーリー・セラー
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2010-08-20


『ビブリア古書堂の事件手帖』

2012-02-04 15:48:19 | 日記・エッセイ・コラム

ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)

ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
価格:¥ 620(税込)
発売日:2011-03-25

 立春だというのに、まだまだ寒いですね。

 これからどんどん暖かくなってくれるとありがたいんですけど。

 昨日は節分ということで、我が家でものり巻きを買ってきて食べました。スーパーで色々売られていましたが、お値段が手ごろだったので、私はネギトロ巻き!

 のり巻き1本って、なかなか食べごたえがありますね。あまりお行儀がよくないような気もしますが(気をつけないと最後にごはんがボロボロ落ちます…)これで健康で長生きできるなら仕方ないか。

 

 最近読んだ本です。

 

 三上延 著
『ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち』(メディアワークス文庫)

 舞台は鎌倉。
 小さな通りに面した古ぼけた木造家屋。
 大きな看板もなく、ひっそりとたたずむそのお店の名前は「ビブリア古書堂」

 父親の跡を継ぎ、妹と二人でその店を営んでいるのが、色白でほっそりとした美人と形容される栞子(しおりこ)さんです。

 普段は引っ込み思案で対人関係が苦手、しゃべるのもたどたどしく自信なさげな栞子さんが、本のこととなると途端に立て板に水が流れるがごとく雄弁に語りだし、その鋭い観察眼と、幅広い古書の知識、そしてそこから導き出される推理で、本にまつわる様々な事件を解決していきます。

 …美人のくせに内気で恥ずかしがり屋、その上隠れ巨乳って、どれだけ文系草食男子の願望を反映させてるんだ?

 夢を見るにもほどがある!

 …そんなツッコミを入れながら、ついつい最後まで読んでしまいました(苦笑)

 事件の内容や推理の仕方などは、多少乱暴なところがありますが、とにかく登場する本や、古書の知識、出版業界なんかの話が面白い♪

 岩波書店の『夏目漱石全集』
 太宰治の初版本『晩年』
 サンリオSF文庫。
 青木文庫の『論理学入門』


 絶版本、廃刊本。
 1冊100円の本から数百万もする希少本まで。
 登場する本はどれも実在のものばかり。

 私なんて思わず登場する小川清の『落穂拾い・聖アンデルセン』(新潮文庫)という本が読みたくなって、古本屋で探してしまいました。

 極度のビブリオマニアで、空気を吸うように本を読む栞子さん。
 入院しても、いつしか病室は本の山…

 本好きも、ここまでいくと病気の一種なのかも知れません。

 しかし、そこがまた面白い☆

 いま、第2巻『ビブリア古書堂の事件手帖2―栞子さんと謎めく日常』も読んでいます。


 こんどは坂口三千代の『クラクラ日記』(文藝春秋)や、足塚不二雄(藤子不二雄)の『UTOPIA最後の世界大戦』(鶴書房)などが登場します。

 本好きにはたまらない内容…

 でも、それをわかっていて作者や出版社は作っているんでしょうね。

 まんまとのせられてしまいました♪


『シノダ! チビ竜と魔法の実』

2012-02-02 21:49:51 | 本と雑誌

シノダ! チビ竜と魔法の実 (新潮文庫) シノダ! チビ竜と魔法の実 (新潮文庫)
価格:¥ 483(税込)
発売日:2012-01-28

 富安陽子さんの「シノダ!」シリーズ。
 その文庫本第1弾。


『チビ竜と魔法の実』(新潮文庫)

を読みました☆

 現代のマンションに暮らす、ごく普通の小学校5年生、信田結(ユイ)。
 小学校3年生の弟と、まだ3才の妹、そして両親の5人家族だけど、ちょっと普通と違うのは、ママが本当はキツネだってこと。
 でも、そんなことは全然気にしてない!

 そんなことより大変なのは、いつも信田家に問題を持ち込む親戚の方!!

 突然キツネの姿でソファーの上に現れる、時代劇が大好きな鬼丸おじいちゃん。
 変身が得意なママの妹、スーちゃん。
 そしてキツネ一族の問題児、ママのお兄さんの夜叉丸おじさん。
 その他にも、不吉な予言を告げるのが趣味のおばさんがいたりして、信田家はいつもおかしな事件に巻き込まれます!

 小学校低学年から読める内容で、カラスの森や、ヘビの宝物、不思議な木の実など、ワクワクする小道具も満載♪

 シリーズはすでに6巻まで出ているみたいですが、大人が読んでも面白かったです!

 キツネのママと、人間のパパの間に生まれた子供たちは、キツネ一族の不思議な力も受け継いでいて…

 このお話は「信田妻」という伝説から生まれました。
 歌舞伎や文楽の演目にもなっていますね。
 その昔、人間と結婚したキツネが正体がバレて森に帰っていく。
 その時生まれた男の子が、かの陰陽師、安倍晴明だといわれています。

 ドタバタだけれど、明るく面白い。

 続きも読んでみたくなりました☆


クリスピーファッションチョコクランチ

2012-02-01 21:09:49 | 日記・エッセイ・コラム

 どうしてもドーナツが食べたくなって、ミスドへ寄って買って来ました。

 実に1年ぶりのミスド!

Img_0802  ポイントカードの有効期限が過ぎていたので、ついでに更新してもらってきました。

 カロリー高いのは知っているけれど、たまにはいいよね♪

 ダスキンの優待券一枚と、現金23円で支払い。

 ごちそう様でした~


映画『めがね』

2012-02-01 19:12:51 | 映画
めがね(3枚組) [DVD] めがね(3枚組) [DVD]
価格:¥ 5,040(税込)
発売日:2008-03-19

 

 火曜日がサービスデイで、レンタル半額だったので借りて来ました。

 荻上直子監督。

 小林聡美主演。

 もたいまさこ、市川実日子、加瀬亮、光石研出演。

 

『めがね』(2007年)

 

 この映画、とっても感想が書きにくい(苦笑)

 面白いとも言いづらいし、感動したとも言いづらい。

 でも「いいなぁ~♪」と思える映画でした。

 小林聡美演じる女性が、離島のひなびた宿に泊まって、のんびりしたり、ちょっとあせったり、食べたり飲んだり、たそがれたりする映画。

 すごく個人的な感想を書くと、パラダイス映画。

 天国ってこんなところかなぁ、みたいな☆

 雲の上で薄絹の衣を着てってイメージや、美男美女に囲まれてとか、それぞれ天国のイメージってあると思うのですが、例えばディズニーランドのような天国だったら、何年かは楽しいと思うのですが、きっと飽きちゃうと思うんですよ。酒池肉林でも、それが毎日だとキツイ。人間が落ち着くことのできるのは、やっぱり慣れ親しんだ風景や感覚のはずだから、森や川や空は欲しいし、お腹が空いて、ご飯も食べたい(何万年もお腹が空かないなんてやっぱり嫌)

 すると、よく考えてみると、天国って日常とそんなにかけ離れてちゃいけない気がするんです。

 海に沈む夕日を眺めたり、みんなでバーベキュウをしたり、一人で考えたり、朝寝坊をしたり。

 

 これから映画『めがね』をすごく勝手に解釈します。

 

 もたいまさこ演じる謎の女性は神様。

 いつやって来るのか、どこから来るのかは誰も知らないけれど、みんなが待ち望んでいる。

 宿の主人は天使。

 人間たちを天国に連れてくる役回りなんだけれど、門は狭く(看板がとっても小さい)、聖書や予言はどれもあいまいでわかりにくいので、普通の人はよく迷う(地図がとってもあいまい♪)

 でも本人に悪気はなくて、「僕の書く地図はわかりにくいみたい。わかりやすく書いてるつもりなんだけどな」なんて言っている。

 人間(小林聡美)はそこが天国とはわからずにとまどって、ニセモノの天国(新興宗教)にも行ってみるのだが(マリン・パレス♪)、そこではみんなで畑を耕したりしていて慌てて逃げ出す。

 そこに助けに現れるのはやっぱり神様(もたいまさこ)

 そこで小林聡美が荷物を入れたスーツケースを置いて行くのも象徴的。天国に持っていくものなんて体(精神)ひとつでいいんですよね。

 みんなやたらと、もたいまさこさんの自転車の後ろに乗りたがるしね(笑)

「一度死んだら、二度と死なない」

 ビールが飲めて、美味しい朝ご飯があって、自分の居場所があるって、ある意味天国だよなぁ~

 私も神様の隣で台所仕事を手伝いたい。

 この映画を見ている時、コタツに入ってもやしのヒゲを取りながらのんびり見ていたんですけど、ぼんやり上記のようなことを考えていました。

 本当はな~んにも考えずに見るのが一番の映画なんでしょうね。

 いい時間を過ごせました☆