上善如水

ホークの観察日記

山奥の温泉巡り

2012-03-11 18:10:11 | まち歩き

 用事で長野県に出かけた帰り道、山奥の温泉にフラッと入って来ました。岐阜県と長野県の県境あたりには、小さな温泉施設がいくつもあるんですよね。

 車一台がやっと通れる川沿いの道を走り、山を登ったり降りたり。

Img_0811

 途中落石なんかもあります。

 たまに出現するお店には、「熊鍋、猪鍋」なんて看板が♪

 「熊鍋」ってスタミナつきそう!

 小さな温泉でしたが、露天風呂やサウナもちゃんとあって、のんびりできました。肌もスベスベ。

 併設されていたレストランで「とろろ定食」をいただき、帰ろうと駐車場に出たら空から雪が。

 雪が積もった細い道なんて運転したくないので、慌てて帰って来ました。ガードレールがない道もたくさんあるんですよ~

 無事に帰って来られてよかった。

 今週は忙しくなりそうなので、温泉パワーで乗り切りたいと思います。

 

 温泉施設の入り口に飾られていたお雛様です。

Photo


最近の本や映画、音楽など

2012-03-08 21:27:20 | 日記・エッセイ・コラム

ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯 ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯
価格:¥ 1,500(税込)
発売日:2010-11-10

34歳無職さん 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ) 34歳無職さん 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
価格:¥ 750(税込)
発売日:2012-02-23

 いけだたかしさんの、

『34歳無職さん①』 (メディアファクトリー) を読みました。

  

 色々と思うところがあり、”1年間何もせずにいよう”と決めた女性の、一人暮らし無職生活を描いたマンガ♪

 食べて、掃除して、買物に行って、料理して、お風呂に入って寝るという、どうということのない毎日なんですが、何となく可笑しい☆

 

 節約しながらも、たまにどうしてもおでんが食べたくなって鍋いっぱい作ってしまったり、友人と外食したり、新しい掃除機が欲しくなって買っちゃったり。

 性格が似てるのかな?

 すごく共感できました(笑)

 

 その他に読んだ本は、

 

 クレア・キップス 著

 梨木香歩 訳

 

『ある小さなスズメの記録』 (文藝春秋)

 

 第2次世界大戦中、ロンドンに住むキップス夫人が助けた生まれたばかりのスズメ。そのスズメはやがて戦火に疲れた人々を励ます役目を果たすことになります。

 小さなスズメと心通わす、キップス夫人の実話を、イギリスに留学経験もある小説家梨木香歩さんが、今回新たに丁寧な日本語で訳した一冊。

 

 最近はBSデジタル放送が充実してきて、映画の放送も多くなりましたね。

 以前見たことはあるのですが、マーク・バランスキー監督の「ペネロピ」や、ジェームズ・L・ブルックス監督、ジャック・ニコルソン主演の「恋愛小説家」をまた見てしまいました。

 何回見てもいい映画だなぁ~

 

 民放のバラエティー番組で、お笑いコンビ「ドランクドラゴン」の塚地武雅がファンということで盛り上っていたアイドルグループ「ももいろクローバー」

 まったく興味がないくせに、塚地武雅が面白かったのと、アニメ「モーレツ宇宙海賊(パイレーツ)」の主題歌を歌っているというので、発売日に思わずダウンロードしてしまいました(苦笑)

 いい歳してなにやってんだ……

 反省。

 

 でも聞きたい音楽がすぐダウンロードして聞けちゃうなんて、スマートフォンって便利ですね~

 最近はGPSで車のナビより正確に場所を教えてくれたりします。

 でも手に取って冷静に考えてたら購入してなかったろうなぁ~


『見残しの塔 ―周防国五重塔縁起』

2012-03-06 22:50:02 | 本と雑誌

見残しの塔―周防国五重塔縁起 見残しの塔―周防国五重塔縁起
価格:¥ 2,520(税込)
発売日:2008-09

 久木綾子さんの 『見残しの塔 ―周防国五重塔縁起』 (新宿書房) を読みました。

 

 なんと89歳の新人作家さん!

『見残しの塔 ―周防国五重塔縁起』は彼女のデビュー作になります。

 

 周防の国とは現在の山口県のこと。

 もともとは山口県の地方同人誌に発表された作品らしいのですが、山口県にある国宝「瑠璃光寺五重塔」が建立される話を中心に、当時に生きた人々を生き生きと現代によみがえらせています。

 

 時は室町時代。

 

 南北朝の戦いに明け暮れた足利氏と新田氏の戦いの記憶も冷めやらぬ頃、九州の山奥、平家の落人の村で、神官の次男として左右近(さうちか)は生を受けます。

 そしてその数年後、遠く離れた若狭の地でも、新田の血を受け継ぐ家に不思議な巡り会わせで生を受けようとする幼子がいました。その少女の名は初子。

 

 二人はやがて周防の地ですれ違うことになるのですが、この”すれ違う”というのがこの物語の良さ♪

 

 丹念な取材から書き起こされた文章には脱帽します。当時の治安、他国との距離、職人や女性の置かれた立場なども、まるで当時を思い浮かべることができるよう。

 

 でも、この物語で、最後まで印象に残るのは、美しく建つ五重塔なんですよね!

 

 人間は生まれては生き、そして去ってゆく。

 戦で死ぬ者、病に倒れる者、心を残す者、ある者は技を受け継ぎ、ある者はその血を、その想いを受け継いでいく。

 

 人間が幻のようにその一生を駆け抜け、残像のように来ては去っていく中で、五重塔だけがそこに立ち続け、美しさもそのままに時代を越えて現代の私たちの目に映っている、そんなイメージが浮かびました。

 

 登場人物に対して作者はある一定の距離感を持っています。それでいてそれぞれの人物に共感したり感情移入できる、不思議な小説。

 

 きっと久木綾子さんの歩んできた人生がこういう素敵な小説を生んだんでしょうね。

 なんて勝手に私は思ってしまいました☆

 

 さっそく「見残しの塔」=「瑠璃光寺五重塔」の画像を検索。写真を見ましたが、本当に美しい塔でした!

 私はまだ山口県って行ったことがないので、一度は見てみたい!!

 神社仏閣めぐり好きなんですよね♪

 また目的地がひとつ増えました☆

 


松山ケンイチ『ノルウェイの森』

2012-03-05 07:20:13 | 映画

ノルウェイの森 【スペシャル・エディション2枚組】 [DVD] ノルウェイの森 【スペシャル・エディション2枚組】 [DVD]
価格:¥ 3,990(税込)
発売日:2011-06-22

 

 BSデジタル放送で放映された映画、『ノルウェイの森』(2010年)を見ました。

 監督はベトナム出身でフランス在住、木村拓哉が出演した『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』なども手がけたトラン・アン・ユン。

 主演は松山ケンイチ。その他に、菊池凛子、水原希子、高良健吾、玉山鉄二など。

 劇場公開時よりも16分長い、エクステンデッド版。

 原作は村上春樹のベストセラー小説です。

 

 松山ケンイチがハタチ過ぎてるのに高校生役!!!

 

 ま、それはしょうがないとして(苦笑)原作の小説も読んでいるだけに、最初はイメージの違いに違和感を感じました。髪型とか、顔や背丈。昭和40年代とはいえ、小説を朗読しているような言葉使いにも。

 あと、登場人物が全員みんな異様に病的…

 

 きっと私が勝手に原作を読んだ時のイメージで見てしまっているんでしょうね~

 主人公「ワタナベ」を演じた松山ケンイチさん。私にとっての「ワタナベ」って、どこか冷めていて、世捨て人みたいな雰囲気があったのですが、映画版では大人=悲しみを受け止める、といった感じで、悩める青年から悩める大人へと変わっていく心情を好演してみえました。

 それとヒロインを演じた菊池凛子さん。こちらはヒビのはいった器(うつわ)という感じで、水がもれ続け、ついには破綻をきたしてしまう女性を怪演。私のイメージしていたヒロインとは違いますが、映画としては面白かった。

 でも、一番共感できたのは、玉山鉄二演じる愛することに臆病な男の恋人、ハツミを演じた初音映莉子さんの演技かな~

 この人の気持ちが私には一番近い。

 ベストセラー小説の映画化って、いろいろ難しいとは思うのですが、霧のかかった森や、雨の降る草原、望遠で撮られた風景の中を駆けていくシーンに顔が触れんばかりの会話シーンなど、どれも「ノルウェイの森」らしい映像で、思っていたほどイメージを壊す映画じゃありませんでした。

 あと小道具は凝っています!

 鍋なんか、私が子供の頃に家で見た鍋のデザインそのものでしたから♪

 深い森の中をさまようように、人々は出会い、言葉を交わし、おずおずと触れ合う。

 お互いにつかず離れず、理解したいと望むけれど、他人は永遠の謎。

 そして、いつか別れが来ることもわかっている…

 一瞬の出会い。一瞬の邂逅。

 そのぬくもりと、悲しみを抱えて、人々は歩んで行く…

 私の中の「ノルウェイの森」ってこんな感じなんですよね。

「ワタナベ」の身の回りの品がいちいち魅力的で(部屋の照明とか、背負っているリュックだとか)、生活スタイルには憧れを感じました。

 松山ケンイチさん、学食で食事をしているだけなのに、これがカッコイイんだよな~