前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

アートと音楽(東京都現代美術館)

2013-01-26 10:25:48 | 美術関係
東京都現代美術館で『アートと音楽~新たな共感覚をもとめて』を
観てきました。総合アドバイザーは坂本龍一です。


坂本教授の音楽作品(特にYMO時代)には、幼少期?にどっぷり嵌りましたが、
"教授"の推すアート("教授"とアートの関係性)については、
正直、あまり興味が持てない・・・。

以前にワタリウム美術館について書いた際にも少し触れましたが、
どうしても「仲間内」「内輪受け」の感が否めない・・・。


特に「偶然性」や、自然(植物など)が発する信号などを音に変換したものなど、
試み、発想は面白いですけど、自分には芸術とは思えない。



<セイヨウイラクサの緊急信号>
  セイヨウイラクサが葉を蝶の幼虫に食べられた時、
  周りの"仲間?"に危険を知らせるために発する信号を音楽に変換したもの(の楽譜)


<without records>
  レコードの無いプレーヤー(・・・の森?)
  プレーヤーそのものが持つ"記憶?"がランダムに再生される

・・・どちらも「説明」が必要ですね。


坂本さんはかつてジョン・ケージの『4分33秒』に大きな衝撃を受けたそうです。
(会場に楽譜が展示してありました)

  演奏者がピアノの前に座ったまま何も弾かずに最後まで(4分33秒間)沈黙を通す
  その時、観客自身が発する音、あるいは周りから聞こえる音などが「音楽」である・・・

森に分け入り、ふと耳をすませば聞こえてくる鳥のさえずりや木々の葉音、小川のせせらぎ、
それらが既に音楽である、という発想です。


「art(アート)」はラテン語の「ars(アルス)」が語源だそうで、
そこには「自然」に対して、「人為的」「人工的」という意味があるようです。

自分が、偶然性や即興性を重視した作品をあまり好きではないのは
その辺に理由があるのかもしれません。


単純に観ていて面白いもの、観入ってしまうのものありましたし、
 
  「アートと音楽による共感覚、またその境界領域を探る」

などと余計?な「お題目」を付けない方がよっぽどいいんじゃないんですかね。



カンディンスキーの絵を2枚観られたのはよかったです。

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