死に方は、生き方より難しい
11月1日で93歳を迎えた大沼滋治さんが
今日の未明 この世を去った。
ご冥福をお祈りします。
滋治さんにとり無念の死であったのかな、と
感じられてならず
景色が滲んで映った。
目は見開いていた。
瞼を閉じようと手で塞ぐも元に戻ってしまった、と妻は話す。
喉が渇き 唇が裂けるど
水を欲していたのに
末期の水を飲むことも叶わなかった。
養子の息子は二階で寝ていて
最期を看取ることができず
死後硬直の状態になってから
息をしていないことに気づいた。
産まれるときは
赤ん坊を取り上げてくれる人がいて
ひとりではなかった。
死するときは
必ずしも誰かが傍らに居るとは限らない。
死に方は、生き方より難しい。
そのことを滋治さんは教えてくれた。