上手な介護サービスの活用処方 第57話「要介護認定調査の項目」 〔54〕
5-6 簡単な調理
第5群の「社会生活への適応」の認定調査項目は今回で終わりになる
ここでいう「簡単な調理」とは、「炊飯」、「弁当、総菜、レトルト食品、冷凍食品の加熱」、「即席めんの調理」をいう。
1.介助されていない
・「簡単な調理」の介助が行われていない場合をいう。
2.見守り等
・「確認」「指示」「声かけ」等が行われていることをいう。
3.一部介助
・「簡単な調理」の行為が一部に介助が行われている場合をいう
4.全介助
・「簡単な調」の全てに介助が行われている場合をいう
※
・配膳、下膳、後片付けは含まない
・食材の買い物は含まない
・お茶・コーヒー等の準備は含まない
※経管栄養で調理の必要のない流動食のみ投与されている場合は、「簡単な調理」に対する介助は
行われていないため、「介助されていない」を選択する。
ただし、流動食の温めなどを行っている場合は、「レトルト食品の加熱」に該当するとして、介助の方法を評価する。
・弁当を買ってきてもらい食べているが、電子レンジの使い方が理解できないため、冷たいままの弁当を食べていることから、
不適切な状況にあると判断。食事時に介護者が不在であることから、介助は行われていないが、すべてに介助が行われることが適切と考え「全介助」
の選択になる
●大正時代の生まれの高齢者は、電子レンジを使えるかどうか、特に男性高齢者は不得手である。
即席ラーメンの調理はできるが、認知症が進行し、ガスコンロに鍋をかけていることを忘れ、鍋底を真っ黒にしたりなど火事になりはぐったケースもある。
いまでも記憶から消えない痛ましい出来事もあった。
大晦日は誰もが家族で温かい年越しそばを頂きながら、新しい年を迎えるのだが・・・。
独り暮らしのお婆ちゃん。
緑のたぬきそばでささやかな、そして慎ましい年越しを迎えようとした。
緑のたぬきそばカップ麺の器にお湯を入れるために
ガスコンロにやかんをかけ、沸騰したやかんを取るときに、
お婆ちゃんの洋服にガスコンロの火がうつり
慌ててしまい消すことができず、亡くなってしまった。
なんとも言えない痛ましさと悲しさ、やるせなさ辛さが残ってしまった・・・。