老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

ひとり暮らし老人のコロナ感染の疑い?

2024-10-21 20:37:10 | 老いの光影 第10章 老いの旅人たち

2046 根深い”コロナ感染” 

75歳になるひとり暮らし老人から「喉が痛い、いがらい(いがらいぽっい、えがらっぽい)」と訴えがあった。

喉が赤く腫れ、ヒリヒリする感じなのであろうか。

透析をしているのに、「市販のかぜ薬を買ってきて」とヘルパーにた頼む。

ヘルパーから電話があり、彼の場合は透析糖尿性腎症があり市販のかぜ薬は厳禁であることを話す。

チョッとした「咳がある」「微熱がある」「腹が痛い」などの症状があると

かぜ薬、腹痛を抑える薬で「治そう」とするのは危険なのです。

 

どんな原因による発熱なのか、わからない。

「かぜである」と安易に判断し、市販の薬に手を出してはいけない。

医師から処方された薬との「飲み合わせ」があり、副作用が心配。

 

どんな原因による腹痛なのか、わからない。

昔の人は、何かあると「正露丸」。正露丸は万能薬のようなイメージを抱く。

 

原因があって薬は処方される。

原因もわからずに自己判断で市販薬を服用するのは危険。

 

いつも通院している総合病院内科で予約なしで診察を受けると半日以上も待たされてしまう。

それだけの時間ヘルパーは付き添う(院内介助)ことは難しく、他の利用者のサービス時間と重なってしまう。

透析もしていることから、すぐに対応できる腎泌尿器内科クリニックに電話を入れる。

つながりのあるドクターであったこともあり、診察をしてくれることになったが・・・・。

医師に対し、発熱、喉の痛さなどの症状、透析の状況や他の医療機関での治療経過なども要約し

薬手帳の情報、介護サービスなどのことも報告せねばならない。

生活保護受給者だったこともあり、市の生活保護係とも連絡連携をとり、

「医療要否意見書」を生活保護担当者から預かりクリニックまで届けなければならない。

 

その後かかりつけ医療機関(総合病院透析センター)に電話をすると

明日透析の前に コロナ検査をすることになった。

コロナ感染の疑いがある? そんな状態のなかでひとり暮らし老人宅に向かい、介護タクシーを運転し病院まで送迎する。

 

コロナ感染した男性老人を介護タクシーに乗降介助を行い、

週3回の透析送り迎えを行ったこともあった。

透析は何が何でも透析をせねばならないだけに

通院等乗降介助は必須のサービスとなってしまう。

基礎疾患を抱えながらのコロナ感染者の透析送迎は「命がけ」である。

 

白河駅構内、いつ頃の写真であろうか 

 

 

 

 

 

 

 

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「(わたしが)70歳になっても生きて欲しい」

2024-10-21 04:12:05 | 老いの光影

2045 wifeの誕生日

10月20日、wife50歳の誕生日

「わたしが70歳になっても生きていてね」

「92歳になるね。多病息災であるがそれまで「健康」で元気で頑張らないとね」

「それまで”大切にしてね”」、と話したら

「甘やかしすぎないから」、と言葉を返したとき

二人で笑ってしまった。

 

beagle元気はいま、11歳の老犬。

いつも老いぼれの二人で散歩しています。

今年の夏は暑かったので一日の散歩は3000歩にも満たなかった。

結果 循環器内科の女医(主治医)から「血栓の数値が悪いね。歩いている?」、と尋ねられた。

「暑いので余り歩かなかった」、と言い訳すると

「歩いた方がいいね」

 

いま、7000~8000歩の散歩に回復

元気のお陰です。

 

 

 

 

 

 

 

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やっと入院した

2024-10-16 20:07:48 | 老いの光影 第10章 老いの旅人たち

2044 老犬がいつもわたしの隣にいる

85歳を過ぎたある婆さんの話です。

細腕で建てた2階建ての家に、ひとり暮らす。

糖尿病と視床出血後遺症と認知症を患い、自らセダンタイプの車を運転しながら近くの病院に通う。

腎臓もボロボロになり、本来ならば血液透析治療をしてもおかしくない状態なのである。

 

20~30キロ走行なので、彼女の後は大渋滞の様相になってしまう。

かかりつけ医から、検査データーは超最悪で「生きていることが不思議なくらい」

「他の婆さんならばもう死んでいてもおかしくない数値です」、と言われ

彼女はとうとう観念し10月15日入院した。

世の中は便利になったもので、金さえ払えば手ぶら姿で入院できる。

入院中は、アメニティセット(入院時に必要な「寝巻・タオル類・紙おむつ・日用品等」の

有料サービス)で事足りるのです。

彼女は、そんなことはお構いなしで、スーパーのショッピングカート上下の棚に

自宅から持ってきた山のような荷物をカートに乗せ、押しながら病室に入る。

よく昔お年寄りが湯治湯に出かけるときたくさんの荷物を抱えながら歩く後ろ姿を思い浮かぶ。

洗面器、パジャマ、下着、歯ブラシ、歯磨き粉、コップ、海苔、板海苔などなど所帯道具一式のような感じ。

マイカーは病院の駐車場に置かれている。

入院期間は3週間の予定。

 

入院日に「入院時情報提供書」を医療相談室に持参した。

担当のMSW(ソーシャルワーカー、医療相談員)から電話がかかる。

「彼女は、退院後はどうするのか」

「彼女は、最後まで自宅で暮らし、自宅で死にたい」

「本当は他人(ひと)に迷惑をかけてまでは死にたくない」、と思ったけど

「(ひとりの)ヘルパーがかかわってから、この人に迷惑をかけてもいい、と考えが変わり、自宅で死にたい」

「どんな様(すがた)で見られても、家で死にたい」

「15歳になる老犬(柴犬)と一緒に過ごして生きたい」

 

 

 

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無に帰る

2024-10-16 05:22:33 | 無帰

2043 無に帰る

無帰

人間死んだら無になる

自分の躰も煙となって消え逝く

遺骨となって墓に埋葬される

そう想うと寂しくなる

自分は無になったら何が遺るのか

遺るものが無くなってもいい

あの世に何も持って逝くことができない

自分はとても小さな墓に「無」と刻む

一輪の花を飾れればそれでいい

 

 

 

 

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