老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

764;甘え

2018-05-30 21:28:26 | 犬と人間
甘え
犬は
人間の表情や
心を読む
お腹を撫でて欲しくて
無防備
お腹をさらけだし
お腹を撫でろと
催促する

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763;差し入れ

2018-05-30 05:01:56 | 老いびとの聲
差し入れ

鉄格子がある部屋に
入ることはない
と思うが
余が
寝たきりや重度の認知症を患い
介護施設に入所した際
面会のとき
差し入れして欲しいもの
其れは
キャラメルコーンとコカ・コーラ
がいいなぁ
もうひとつ
あんぱん(小倉でもつぶあんでもよい)と牛乳
でもよい
妻に
話して置いた
笑っていた
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762;石のぬくもり ②

2018-05-29 20:58:13 | 老いびとの聲
石のぬくもり ②

介護ベッドの上で
寝返りすることもできず
ジッと天井を見つめたまま
長い一日を過ごす苦痛
屈伸することもできず
両手両足は「く」の字に拘縮したまま
硬くなってしまった老人の体は
石のように冷たい
辛夷(こぶし)の如く
握りしめた指をひと指ひと指解し
空に向って開いた手を握り返す
微かにぬくもりが伝わりはじめてくる

路傍の石はジッとしたまま
何処へも行くことができず
地べたにへばりついたまま
石の表面は
青空を見つめ
太陽に照らされ
ぬくもりの石になる
石の裏面は地べたに引っ付き
冷たいが
表面からやさしいぬくもりが
じわっとつたわり
ぬくもりの石になる



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761;「さんま」について思う

2018-05-29 03:31:54 | 老いびとの聲

「さんま」について思う

「さんま」と書くと
秋刀魚が思い浮かぶ
猫が秋刀魚を銜え逃げる情景は
余り見なくなった

このblogで取りあげる
「さんま」は
「さん間」のことである
「さん間」だけではイマイチ意味不明
「三つの間」と書いてみる

三つの間
それは
時間
空間
そして
人間
である

いま余が白髪になり
(後頭部の一部は白髪が不毛)
ときどき
ふと
考えさせられることは
老いに入り
残り少ない「時間」が気になる
時間そのものは
無限だが
人間に与えられた時間は
有限である
それだけに
いま、という時間が大切であり
時をどう刻んで逝くのか

空間
宇宙空間は無限
無辺ともいう
余における空間とは
居場所を指す
今、居る場所は
余にとって居心地がよいかのかどうか
居場所
それは
その場所が
余に取り
生きがいをかんじるかどうかにも繋がる
家には居間がある
居間とは
家族が集まる場所
昔は
囲炉裏を囲み
そこで暖をとり
団欒の場(空間)があった
家族の言葉が聴こえていた
今、家族の声が遠のいている居間
空間は
人間にとり居場所を示す

時空間のなかに
人間が存在すると
三つの「間」になる
人間は
人の間と書き
人間は一人では生きて行けない存在
人間は時には孤独を好むが
孤立は欲しはしない
孤独と孤立は似ているようで
意味は全く違う
人間は
孤独を欲すると同時に
人恋しさを欲する

人間生きて行く上でも
死する瞬間まで
三つの間は大切である

何処で死を迎え
誰かに看取られたい

死ぬ瞬間
何処で
誰の手を握り
逝くのか
最期の瞬間まで
三つの間は絡む
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760;見る風景が違う

2018-05-28 11:50:31 | 老いの光影 第2章
脱水症から寝たきりになった91歳のお婆さん 要介護5の認定を受けいまは要介護3の状態までに改善された

見る風景が違う

住み慣れた家で
ジッとしているのと
介護施設で
ジッとしているのとでは
ジッとしている意味は違うような気がする

それは風景の違い であることを述べた

介護施設で
ジッしたままと車いす(または椅子)に坐っている
目にする風景は
(本人にとり)
見覚えのあるものは
なに一つない
無機質な壁だけ
外の景色が見えれば
超ラッキーであり
それは稀である
だから
つい俯いてしまい
目にするのは
汚れたテーブルの上面だけ
施設内は
非日常的な風景
つい車いすの上で眠ってしまう

住み慣れた家の居間で
ひとり堀炬燵に
坐り
ジッとしている老人の目に映る風景は
何か

天井や壁、畳など
汚れや滲みがあり
柱には成長を刻んだ傷の痕
茶箪笥の中や上には
旅行の土産物や家族の集合写真や孫の写真立
上の壁には夫や子どもたちが表彰された額淵もある
其処には
長年生きてきた老人の思い出がぎっしり詰まっている
何もせずとも
ジッとしていても
目が開いているときは
思い出の品々を見ているだけで
家族や老人が生きてきた思い出の物の風景がある

ひとり暮らしであっても
家の中の風景から
老人にとり思い出があることだけで
生きていける風景がある

心の風景は大切


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759;筋肉痛

2018-05-28 05:23:36 | 老いびとの聲
筋肉痛

体中が痛い
特に両脚は痛い
昨日の草刈り作業のせいであろう
普段しないことを
どっと疲れが
朝の散歩も辛い
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758;白骨化した蔓

2018-05-27 21:50:04 | 老いびとの聲
白骨化した蔓

我家の庭は
一面雑草に覆われ
不在のとき
誰かが訪れたとき
本当に人が棲んでいるのか、と
一瞬思ってしまいそうな
草屋敷
30坪の小さな平屋

9時過ぎに
三菱ミニカ2ドアのハンドルを握り
ホームセンターへ行き
電動草刈機と柄の長短2種類の草刈り釜を買った

30坪ほどの荒れた庭と3坪のミニ菜園の草刈り、草取り作業
シロツメクサが庭の半分ほど占領され
羊、仔馬などを放し飼いにすれば
シロツメクサを食べきれいにしてくれるのだが
今日は釜でシロツメクサやハルジオンなどを
草刈り釜で刈り取りきれいにした
大のビニール袋のゴミ袋 6袋もあった

ミニ菜園も草ぼうぼう
昨年栽培した胡瓜の蔓が
白くなり白骨のようであった
野菜の蔓が枯れると
火葬場で焼かれた人間の白骨と同じであった
野菜も生きている
胡瓜も死んだら白骨化することに
不思議さを感じた

余と結婚する前の出来事
妻は二度ほど・・・・を試みたが失敗
人間死ぬ寸前 花畑を見るというが
そんなことはない
ぼんやりと多色(7色であったかどうかはわからない)が
ぼんやりとしていたがきれいだった
母親の声で意識が覚めた
白骨化にならずにすんだ妻
その後に余と遭遇した
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757;ジッとしている

2018-05-27 05:45:13 | 老いの光影 第2章

ジッとしている

路傍に咲く雑草花
何処に行けず
此の地に生き
毎年花を咲かせる

余は流転の暮らし
花を咲かせることもない

在宅を訪れると
91歳の美紗緒婆さんは
歩行器につかまり自宅の庭位なら歩けのに
太陽を浴びることもなく
一日中
炬燵のなかに潜りジッとしている
用足しには3、4回トイレに行くが
そのときは歩かず
這うか躄(いざ)りで
蟹のように移動している
何もせずに
掘り炬燵に足を垂らし
ジッと坐ったまま
何もするわけではない
ジッとしている
首を垂れたまま
眠っているのか
起きているのか
わからない
楽しいのであろうか
毎日同じことの繰り返し

或る特別養護老人ホームを訪れた
全ての特別養護老人ホームや老人保健施設がそうだとは言わないが
介護施設で過ごす多くの老人は
テーブルの前に置かれ
車いすに座りジッとしている
両隣や向かい側にも
車いすや椅子に座ったままの老人がいる
お互い言葉を交わすこともなく
此処でも
眠っているのか
起きているのか
わからない
定時のおむつ交換か
食事の時間まで
ジッとしている

ジッとしたまま
老いを過ごすのは
辛く悲しい

でも
住み慣れた家で
ジッとしているのと
介護施設で
ジッとしているのとでは
ジッとしている意味は違うような気がする

それは風景の違い
そのことは次回に述べていきたい


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756;病気ニモマケズ 〔再々掲載〕

2018-05-25 13:18:14 | 老い楽の詩


或る方のblogのコメントに「雨ニモマケズ」のことが書かれてあったことから
「病気ニモマケズ」と宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を再々掲載しました



星 光輝「病気ニモマケズ」

病気ニモマケズ
障害ニモマケズ
肺炎ニモ夏ノ熱中症ニモマケズ
丈夫ナカラダヲネガイ
慾ハナク
決シテ諦メズ
イツモシズカニワラッテヰル
一日塩分六グラムト
野菜ト少シノ肉ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンノカンジョウヲ捨テサリ
ヨクタチバヲワカリ
ソシテワスレズ
施設ノ居室ノカーテンノ陰ノ
小サナ特殊寝台ニジット生キテイル

東ニ寝タキリノロウジンアレバ
行ツテ介護シテヤリ
西ニツカレタ家族介護者アレバ
行ツテソノロウジンノ世話ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ツテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニ惚ケタ人ガマイゴデコマッテイレバ
モウアンシンダカラネトイヒ
ナカマガタカイシタトキハナミダヲナガシ
ゲンキデハルヲムカエタトキハ桜ヲミル
ヤクニンニ ヨウカイゴロウジン トヨバレ
ネンネンカイゴキュウフハキビシクナリ
クニモセズニ
ワタシナリニ
イマニイキテイル

宮沢賢治さんが、拙い「編詩」?を目にしたとき 苦笑するのか、それとも





宮澤賢治「雨ニモマケズ」

雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケズ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシズカニワラッテヰル
一日玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ陰ノ
小サナ萱ブキ小屋ニヰテ

東ニ病気ノコドモアレバ
行ツテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ツテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ツテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニケンクワヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒデリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ
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755;109歳のお婆ちゃん 内視鏡の手術成功

2018-05-23 19:17:51 | 老いの光影 第2章
109歳のお婆ちゃん 内視鏡の手術成功

5月18日の出来事
109歳の安達サタさん(余が担当するケアプラン最高齢)が
熱発、腹部痛により救急搬送により芳賀赤十字病院入院となった
救急外来で診断の結果 総胆管結石であり、治療は急を要する

医師からは3つの治療法を提示された
1つ目は 点滴だけで積極的な治療はしない
食べれなくなり、苦しみながら2,3日後には死亡する

2つ目は 開腹術。これは年齢的には無理。

3つ目は 内視鏡による手術。
主治医からは
過去の症例では90歳代の老人の内視鏡による手術は行ったが、
まだ100歳以上の症例はない
麻酔を行い、手術が成功しても
術後肺炎などの合併症や
麻酔から目が覚めないなどの
危惧があると

家族は
3つ目の治療方法を選択した

総胆管結石の採石をすることを目的とし、
内視鏡により治療を行った

19時頃手術を終え、
医師より説明を受け、
親指以上の大きさの結石が採石された。
翌日、麻酔から目が覚め、ホッとする
合併症もなく無事帰還

5月21日 面会に行った
生命力の強さに圧倒
馬蹄形の歩行器につかまり病棟内を歩く

夫は太平洋戦争で戦死
女手一つで6人の子どもを育てあげてきただけに
生きる力は人一倍強いだけに
束縛されることに抵抗
点滴の針を抜いてしまう
それで
抑制され
身動きができなくなった
抑制帯をするり抜け
外してしまった

病棟看護師に時間をとって頂き
退院に向け話し合いを行った
看護師からは血液検査を行い「異常なし」と
食事が摂れるようになれば
退院ができる

退院できるような状態になれば
1日も早く退院をさせたい旨を伝えた

5月26日の午後 退院が決まった
土曜日だけれど
病院に行くことにした


内視鏡外科手術は腹腔(おなかの中)に小さな穴(3mm~10mm)を数ヶ所あけ、
そこから内視鏡と細い手術器具(鉗子)をいれて、テレビモニターを見ながら行います

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754;~に限って

2018-05-23 04:27:32 | 老いの光影 第2章
「~に限って」

子どもがコンビニで万引きをした
そのとき
親は我が子に限って、と思ってしまう
確かに
我が子を信じることは大切
でも
疑ってはいけないが
万引きをした、という
事実に向き合うことは大切

老いた母親が
掌に丸めた団子が握られてあった
よく見ると
それは大便であった

手にした団子を見せられても

母親が
物忘れが増えてきたことは
理解したつもりでも
我が母親が
まだ
重い認知症とは
思ってはいない
いや
信じたくはない

認知症が進んだ事実を
伝えるのは
勇気が居る

癌告知と同じで
告知した後
どうするか
そのことのほうが
大切なのかもしれない

万引きした子どもを叱ることより
物忘れをした老親を
「しっかりしてよ」と叱るより
どうそのことに向き合い
生きていくのか
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753;渇水

2018-05-22 10:30:33 | 老いびとの聲
渇水

炎天下
灼熱の路上にあるとき
喉は乾き水を欲する
渇水は耐えられぬ
水は
いのち

渇水は耐えられぬ
愛の飢えも耐えられぬ
満足に食も与えれぬ
「家族」はあっても
飢餓状態にある老子
食の飢えは
愛の飢えでもあった

食に飢えた老子は
貪り食べる
愛に飢えた老子は
僻み捻くれ素直になれない
乾ききった土は
水を撒いても乾いたまま

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752;明暗

2018-05-22 04:06:00 | 阿呆者
明暗 2話

昨年4月に綴った blog8 家族模様4 許すことができない ショックな出来事
またも繰り返された
或る教師家族は「狂」師家族
三代にわたり教師を受け継いでいる教師家族
昭和5年生まれの桃子婆さん(要介護3)は言投げにも話す
「子猫6匹生れた 3匹殺した」
〔また子猫の首を捻り殺したのか〕
「(現役「狂」師の長男が庭に穴を掘り殺した子猫埋めた」

余りにも無惨 残酷過ぎる
教室で子どもたちに「生命の尊さ」を話していたとしたら欺瞞
昔 教師も警察官も「聖職者」であった
いつの頃からか
警察官は殺人や窃盗をするようになった
教師は児童に猥褻な行為や盗撮をするようになった

その長男は、成績の悪い中学の息子に
整理ができていない、と足で息子の頭を蹴った
その様を見ていて注意できない老親

本当に「暗く」させた話


同じその日
余は
109歳になった妻の母方お婆ちゃんの面会に行った
総胆管結石で栃木県の赤十字病院に入院
内視鏡により大きな結石を採石し
いまは麻酔から目が覚め 傷みもない
昨日は歩行器につかまりながら歩いた
口からソフト食も摂れるようになった
生命力の強さにびっくり
余の気持ちを「明るく」させてくれた
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751;人は何故生きるのか

2018-05-20 23:15:23 | 老いびとの聲
blog749から 
人は何故生きるのか。
それは自分に対する問いかけでもあった。
余輩は何故に生きているのか。
老いの齢を迎え、今更ながら考え悩むテーマであろうか。


先週の金曜日
朝、民放テレビで
全盲の弁護士・大胡田誠&亜矢子夫婦のことが
放映された
そのなかで
大胡田誠さんは
「自分のために生きるのは辛い。
誰かのために生きる」と話されていたのを聴き
はっとした。

誰かのために生きる。
人は何故生きるのか。
それは
誰かのために生きる。
余は誰のために生きている・・・・・。

自分の老いと重ね合わせながら
数年ではあるけれど
誰かの老いと介護を
悩み行動していく
そのなかで生いと老いの意味を
自問自答してみようか

 








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750;よい介護とは・・・・

2018-05-20 20:14:01 | 老いびとの聲
「く」の字にならず死にたい
 
老いた人が寝たきりになり、
介護されぬまま放置されると、
母親の胎内に居るときと同じような状態になってしまうのは、
何故か不思議な気がしてならない。

両手は握り拳になり、肘は「く」の字に曲がり伸びない。
脚も同じく「く」の字に曲がったままになり、
四肢の状態は胎内のなかで羊水に浮かぶ赤ん坊の姿に似ている。
 
病院や介護施設で老人の四肢が拘縮し、
褥瘡ができたまま逝くほど、
痛々しく辛く切ないものはない。

両膝が伸びず「く」の字に曲がったまま柩に安置したとき、
棺の蓋が閉まらないため、
葬儀屋は遺族の知らないところで、
脚の骨を折る。
それは、
拘縮した膝関節を「真っ直ぐ」に伸ばすことにより、
棺に納まる。
「死人」だから「痛く」ない、と思われるけど、
「死人」であっても脚の骨を折られるのは
「痛み」が伝わってくるようである。

褥瘡ができるのは「看護の恥」と言われるが、
手足が「く」の字となり拘縮したまま亡くなるのは「介護(ケア)の恥」である。
死後のことも思い遣りながら介護を為すことも大切である。

両手の指は合掌するように組み、
両脚は真っ直ぐに伸び、
褥瘡もなく、
眠るような顔で逝きたいものである。

よい介護とは
脚の骨を折らずに
柩に納まるご遺体のことをいう
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