老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

68の手習い

2021-07-28 17:19:00 | 老いの光影 第7章 「老人のねがい」
1754  68の手習い



別に褒めて欲しくて書いたわけではないけれど

運行管理者資格試験を始めた
運行管理者の配置は
介護タクシー 1台の配置の場合は
必要としないが

もし、介護タクシー
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三度の飯より煙草の方が好きだ

2021-07-24 18:28:52 | 老いの光影 第7章 「老人のねがい」
1753 三度の飯より煙草の方が好きだ



今日、64歳の女性が一月ぶりに退院し、アパートに帰った。
脳動脈瘤が破裂しないようクリッピング術を施行し手術は成功した。

過去に脳梗塞、くも膜下出血を発症し、大きな手術をした過去があるのに
彼女は「三度の飯より煙草がの方が好きだ」
”かっぱえびせん”のように「やめられない」「止まらない」、といった調子で
「煙草がやめられない」

喫煙すると血圧があがり、息切れの症状になる。

居候している長男が吸うと、彼女は吸いたくなり
長男から煙草をもらったり、ときには吸い殻を拾い
吸い殻にに火を点け吸うほど煙草中毒かな、と思ってしまう。

部屋は煙草の「やに」で壁やカーテンは暮色の如く、薄暗い色に染まっている。

彼女が退院する二日前に
夫、デイサービス管理者、福祉用具事業者、ケアマネジャーの6名が集まり
彼女が住むアパートの部屋を大掃除をした(無料奉仕です)

彼女の姉が訪れ新しいカーテンに取り換えた。

退院後は喫煙と転倒の2つが心配
見守っていく以外にない

※上の写真は、筆者が住む集落です。橋の下は阿武隈川が流れている。青空が素敵。
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老いながら生きる

2021-07-23 10:55:05 | 老いの光影 第7章 「老人のねがい」
1752 老いながら生きる

             「春の阿武隈川」

人は生きたように老い
老いたように死ぬ

川底に生きる石たちは
同じ石はひとつもない

彩り飾る紅葉たちは
同じ葉はふたつともない

老いても生きる老人もいれば
ただ「生きている」老人もいる

いざりながらひとりくらしをしている婆さんがいる
要介護5の認定だろうが そんなのは関係ない
ショートステイよりも 朽ちた陽のあたらない家であっても
我家がいちばん

歩けなくて不自由だけれど
我家は自由気儘に過ごせる自由がある

ヘルパーの世話になってはいるが
この家の主は自分なのだ
動けなくなるまでここで生きる

ショートステイを長く利用する
どの老人もそうだとは言わないが
生きる力を失せていく婆さんがいた

その婆さんもひとり暮らし
杖をつけば何とか歩ける要介護3の婆さんだった
玄関、廊下、トイレ、浴室などの家のあちこちに手すりなどをつけ住宅改修をした
「家に帰りたくない」「施設(ショートステイ)に居たい」、という

多くの老人は施設から家に帰りたいと願うはずなのに
その婆さんは施設に居たい、と・・・・

その婆さんは家に帰ってきた
毎日ヘルパーがはいり
食事を作っても
食べたり食べなかったりして
冷蔵庫のなかでおかずは傷み 
ゴミ箱に捨てられた

居間から冷蔵庫まで取りにいくのが面倒
薬を飲むの億劫
生きるのが嫌になり死にたいわけでもない

何もせずに生きているのがいい

心配なので週5日 デイサービスのプランを作った
本人は行きたくない(生きたくないのか どっちなんだろう)

ショートステイはいいところだ、と彼女は呟く
何故いいのか
それは朝になれば起こしてくれる
三度の食事は上げ膳据え膳
何もしなくても食事は用意される
薬だって 食事が終われば
薬が運ばれ水まで用意してくれる

その婆さんは家よりもショートステイは極楽だ

家に居ても何もしなかった婆さんの家は
台所も居間も寝室も
物とゴミで溢れ散乱していた
椅子から立ち上がり物を取りに行くのも億劫


婆さんの足元に 万能マジックハンドが置いてあった
これだと歩かなくてもすむが限界がある

その点ヘルパーは便利である
ヘルパーは家政婦と思い
頼めば 物をとってきてくれる

ショートステイは何もしなくてすむ
万能ケアと思っている

老いて生きる力とは
考え悩んでしまう

自分も老いの範疇にはいる
老いて生きる
大変な毎日
仕事の関係で
運行管理者の資格を取得せねばならない
運行管理(旅客)基礎講習を9月に受け
年明けに運行管理者試験に挑む

畑違いの資格試験 合格率30%の壁を突破できるか
安易に70歳の男性に通院等乗降介助をしよう、と声をかけ
いま介護職員初任者研修の受講を始めた70歳の男性

言ってしまった責任もあり
自分は何としても通院等乗降介助ができる環境をつくらねばならない
大変だが 自分も69の手習いを始めることにした
今日 運行管理者資格試験のテキストと問題集を買いにいく
wifeには普通自動車二種免許取得をお願いした

ひとり暮らしのいざりの婆さんも万能マジックハンドの婆さんも
介護タクシーで通院等乗降介助できる日を夢みて
老いを生きていくとしよう


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元気(犬)になりたい

2021-07-20 17:39:33 | 老いの光影 第7章 「老人のねがい」
1751 元気(犬)になりたい


「元気
8歳のbeagle犬 元気君のことである
悩みがなそうな顔で 寝ている元気
そんなことはない 元気(犬)だって悩みはある

留守番隊長で
昼間は「ひとり」で警備してくれる
不審者の足音が聞こえると
「ワンワン」と吠えまくる

それ以外の時間は「眠り姫」ならぬ
「眠狂四郎」の世界に浸っている

悩みがいっぱいの自分
「元気(犬)になりたい」
寝ているときが至福の世界

眠りは逃避の世界でもある
眠りから覚め
現実に戻り 
立ちはだかる絶壁を
登らねば・・・

そう思いながらも
崖っぷちから転落する自分

元気のためにも

自分のためにも
壁を攀じ登るのだ
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告白

2021-07-18 05:12:40 | 老いの光影 第7章 「老人のねがい」
1750 告白


誰にも言えないこと
人には言えない秘密を抱えている
 
棺に入る最後の最後まで
秘密を抱えて逝く

釜のなかで骨になった瞬間
秘密は消え去る

大人になれきない「小児」病
大人になりきれないまま老いを迎えた

「浦島太郎」は玉手箱を開けた瞬間
白髪の老人となり
残酷にもこの世に知る人もなく
孤独の身となった

「どこでもドア」があったら
13歳の頃の世界に戻り
やり直しをしたい
そんな妄想を抱いたところで
時間を巻き戻すことはできない

自分の最大の欠点は
最後までやり遂げる、という達成感を得てこなかったこと
「仕方がなかった」、と言い訳や諦めの気持ち
その脆弱な性格が
青い鳥症候群でもあった

残り少ない人生(時間)にあるいま
最後の最後になった
最後の場面で
何かをやり遂げる喜びを味わうことができるか

ボケてきたな、と他人から言われたら
ケアマネジャーの仕事は終わりにしたい
令和3年10月に
通院等乗降介助を中心とした訪問介護事業所を開設しよう、と思っている

歩けなくなった老人、週3回透析に通う老人たち
自宅のドアから外へ出ることは容易ではない
「どこでもドア」 のように
行きたいところへ行けるようサポートしていけたら

病気一つしていない70歳の男性老人
白内障手術を受け、視野は爽快 ばっちり見える
介護職員初任者研修(昔のヘルパー2級)を受講し8月末に修了する

70歳 66歳の老人を仲間にし
通院等乗降介助を始める
自分は管理者として加わる
老いた者ばかりの訪問介護事業所

病気や障がいを抱えた老人、障がい者
行きたいところへ行ける
行きたいところへ行く
それは生きたいにつながる新天地







コメント (4)
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