老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

1339;明日に架ける橋

2019-12-31 21:17:21 | 歌は世につれ・・・・


サイモン&ガーファンクルが歌う『明日に架ける橋』もよい

エルビス・プレスリーが歌う 『明日に架ける橋』を聴くと
なぜかじ~んときた


君が疲れ果て 途方にくれて
君の傍にいるよ

君が打ちのめされ
立ちすくんでいるとき
僕が君の支えになるよ

東日本大地震 熊本地震 台風による大洪水など
自然がもたらす大災害に遭遇した被害者、その家族の心情が
プレスリーの『明日に架ける橋』から伝わってくる

また孤独にうちひがれているとき
その苦しみや悲しみから
立ち上がり
再び 君が輝くときがきた


プレスリーが歌う詩を
一部入れ替えたりしています


2020年に向けて 贈る詩








1338;「老い」そして「病み」、その先は・・・・

2019-12-31 15:11:39 | 生老病死
今年は故郷に帰省した 生まれ育った処から羊蹄山を懐かしむ
「老い」そして「病み」、その先は・・・・

平成31年から令和元年へ
平成元年から平成31年まで
介護にかかわり続けてきたが
まだまだ「介護とは」何であるか

自分にとり介護について
他者に語れるものはなく
30年介護を続け
介護実践の集大成は何もない。

多くの老人やその家族の出会い
死別による別離も多かった。
枕もとで合掌し
安らかな死顔を拝見させていただいた。

自分も同じく安らかな顔で眠りにつきたい、と
いつも思う。


「老人」という言葉は
印象が暗く嫌がられますが
自分は「老人」という言葉が好き
「老人」の「老」は
長年の人生の苦労を躰に背負い続け
躰は曲がり杖をつきながら生きている姿を連想する。

「老人」に代わり「高齢者」という言葉のほうが
確かに受ける印象はよいかもしれないが、
齢(とし)が嵩んだ人、という意味にとれますが、
そこには生きてきた老人の姿が感じられない。

でも呼び方は人それぞれで、反対するものではない。


そして「老い」てくると
人それぞれ違い健康な老人もいれば
ひとりで「病」を数多く抱えている老人もいる。
自分も介護保険法上では「老人」の範疇にあるけど
気持ち(こころ)は、まだまだ「青年」だと思い込んでいる。

そうは言っても今年は
病気が次から次から見つかり
「病」を抱え「病」と生きていくことを
改めて知らされた。

慢性腎不全が自分の病気の元であり、20年以上のつきあい
今年は大動脈弁不全閉塞症、血栓がわかり循環器内科の受診が増えた
非結核性抗酸菌症の「菌」もしぶとく、自分の躰のなかで生息している
その菌が内蔵または頭部に巣食う、と命が危ない、とされ医師より話されるも
まだ深刻には捉えていない自分

貧血症、骨粗鬆症もあり、転倒は自分も気をつけねばならない


颯爽と病棟内を動き回る医療スタッフの姿をみて
つくづく「健康っていいな~」と
入院していてつくづく実感した

自分には健康な躰は望めないけれど
「病」と仲良く生き
躰に少しでも異変を感じたら受診する

躰をいたわりながらも 気持ちが退化することなく
2020(令和2)年を生きていく

多くの人に助けられながら
在宅老人の生きる後ろ姿から
老い病み生きていくこと
そして死をみつめていきたい

それは自分のことでもあるから

ブログ訪問していただいた方々
本当にありがとうございました






1337; 朝陽を拝む

2019-12-29 08:15:18 | 阿呆者
朝陽を拝む

真っ白な霜が
薄化粧の雪にように映った。
勇気を出しbeagle元気の散歩を付き添った。

6時過ぎ
筑波山の裾から朝陽が昇り
健康を祈る。

足の運びはもたつき
筋力のおとろえを感じる。
散歩を続けることで、快復していきたい。

日にちぼけで
昨日を晦日だと勘違い。




1336;冬の陽射しにまどろむ

2019-12-28 09:59:09 | 阿呆者
冬の陽射しにまどろむ

昨日は退院祝いということで
wifeと義父母の4人で夕食
缶ビール100ccほどで酔ってしまった

いつもの点滴もなく
翌朝4時頃まで熟睡できた

beagle元気の出迎えは
予想に反し大ジャンプはなく
寝転び腹を出し「大」の字になり
腹を撫でて欲しい、と要求していた

撫でると大満足
途中でやめると「まだ、撫でて欲しい」と催促する


いまは
窓越しにはいる
冬の陽射しにまどろみ
躰も頭も「怠け」ている

1335; いま、退院した

2019-12-27 15:27:11 | 病室から
いま、退院した

14時開始の点滴を終え
テープカットのような気持ちで
看護師にリストバンドを切ってもらった

自由の身とはいえ
執行猶予みたいな感じで
症状が悪化すれば再入院となる

冬の青い空の下
両脚の筋力は見事に衰え
明日から
beagle元気に連れられ
歩行訓練する

1334; 生かされていることに感謝

2019-12-26 20:37:07 | 病室から
生かされていることに感謝

今回、非結核性抗酸菌の治療で入院した。
腎臓外科医が他科の調整役となり
感染症科医も抗酸菌の完治に向け
どの薬が効果的なのか
検討していただいたことに
本当に感謝の気持ちです。

完治までには
半年から1年は要する
副作用も当然あり
また腎臓との兼ね合いありで

本当に今回の入院生活
生かされていることに感謝し
躰を労わりながらも
活動していきたい

「病室から」のブログも
明日でひとまずお休みとなる

17日間の訪問、ポッチそしてコメントをいただいた
ブログのみなさん
そして往復200キロ余りの道のりを
仕事しながら車で病室を訪れたwife

本当にありがとうございます

1333;主人の帰りを待つbeagle元気

2019-12-26 10:31:16 | 病室から
主人の帰りを待つbeagle元気
wifeが写したbeagle元気 ピンボケかな


wifeの実家で
自分の帰りを待つbeagle元気
男の子でいま6歳



腎臓外科医と感染症科医から告げられ
12月27日の午後に退院が決まった
思いがけない退院の決定となり
嬉しさと同時に内心ホッとしています

血液検査の結果をみながら点滴治療を行ってきた。
12月28日から1月5日まで外注の臨床検査が休みに入るため
点滴の治療を継続することはリスク上難しい

非結核性抗酸菌は完治はしていないが
入院前よりは症状は良くなった。
一区切りとして退院し
今後は(移植された)腎臓とのかねあいをみながら
人工透析にならないよう抗酸菌の治療を進めていく。
退院後は(点滴から)錠剤に切り替えていく。

今後の外来は
腎臓外科、循環器科プラス感染症科となった


ブログの皆様から
励ましや入院生活上のアドバイスを頂き
本当にありがとうございました


自分の帰る実家は、いまはもう存在していないので
wifeの実家で年を越すことになった
病院から車で20分ほどです

beagle元気は自分の顔を見たら
二本足で立ち ジャンプの連続
(ジャンプで腰椎が心配してしまいます)
興奮度Maxです




1332; スカイストローベリー

2019-12-25 17:35:06 | 病室から

食べずに「鑑賞」のbig苺


スカイストローベリー

wifeから昨日の LOVE LOVE LOVE♪ のお返し、ということで
病室に訪れ スカイストローベリー 差し出した。

「ありがとう」と、小さな聲で話す(病室なので)
何だか食べるのも もったいない
貧乏性なのかな

今夜は鑑賞し
翌朝 朝陽が昇る頃
水槽のなかを泳ぐ金魚のように
大きな口をパクリ、と食べよう

1331;入院半月

2019-12-25 09:14:42 | 病室から
病院の建物が変わらぬが 空は変わる 12月25日の朝は晴れ

入院半月

入院生活は半月を迎え
4人病室の「主」になってしまった。

窓越しに見える病棟の窓に「鉄格子」をつけると
刑務所のように思えてくる。
そんなことを考えては不謹慎なのだが、
病院も刑務所の生活(くらし)は似ている。

「日課」というものがあり
毎日判で押したような生活の繰り返し。

入院が長引くにつれ
社会から仕事から遠ざかり
自分が「居なく」ても 仕事はなされ
そのことに安堵と不安の気持ちになる。

いつ退院できるともしれない長期入院患者は明日が見えない。
出所の日がわかっている受刑者は、その日を指折り数えながら待っている。

患者と受刑者を同列にしてはいけないけれども
社会から隔絶されている身は同じ。

入院患者にとり病状が治癒に向かい
「もう退院できますよ」
その言葉が何よりの「薬」である。

自分は後半年過ごせば
「退院」の言葉が主治医から聞けるのであろうか




1330;DREAMS COME TRUEの「LOVE LOVE LOVE」

2019-12-24 16:11:39 | 歌は世につれ・・・・


DREAMS COME TRUEの「LOVE LOVE LOVE」

作曲︰中村正人
作詞︰吉田美和

ねぇ どうして すっごくすごく好きなこと
ただ 伝えたいだけなのに  ルルルルル
うまく 言えないんだろう…
ねぇ せめて 夢で会いたいと願う

夜に限って いちども  ルルルルル
出てきてはくれないね
ねぇ どうして 

すごく愛してる人に
愛してる と言うだけで  ルルルルル
涙が 出ちゃうんだろう…

ふたり出会った日が
少しずつ思い出になっても

愛してる 愛してる  ルルルルル
ねぇ どうして
涙が 出ちゃうんだろう…

涙が 出ちゃうんだろう…

LOVE LOVE LOVE 愛を叫ぼう 愛を呼ぼう
LOVE LOVE LOVE 愛を叫ぼう 愛を呼ぼう


2年続けて
wifeとXmasの夜を 過ごすことができなかった
present🎁 用意できなかった (m´・ω・`)m ゴメン…

LOVE LOVE LOVE の曲を贈ります

1329; 「むえん」 な(入院)生活

2019-12-23 14:18:36 | 病室から
令和元年12月23日の朝空 病室の窓から

「むえん」な(入院)生活

「むえん」、と書くと
「無縁」を連想してしまうが
「無塩」のことで
先日朝食のとき「無塩パン」がだされた。

味も素っ気なく正直美味しくない。
自分の場合、腎不全や心疾患があり
塩分制限6g。
この数字を守り食事をすると
チョ〜薄味で食欲が失せてくる。

そのお陰で右脚の浮腫がとれ
足首の輪郭が見えてきた。

雪割爺さん(85歳)を思い出した。
彼は戦後、那須連山を仰ぎながら
妻と酪農を開拓してきた。
糖尿病から人工透析となり
介護サービスを利用し週3日透析に通っている。

彼は塩分と水分の制限があるのだが、
そんな制限のことは気にすることなく
「いつ死ぬかわからないから、好きなものを食べて死ぬ」、と話す。
彼にとり、塩鮭、塩辛は大好物で欠かせないおかず。
血糖値の不安定に連鎖し入退院を繰り返すも
今は自宅で牛🐄とともに暮らしている。

自分は、「死ぬ前に食べたい物は」、と尋ねられたら
「山葡萄」「夕張メロン」と炊きたての白いご飯のうえに「塩筋子」「紀州南高梅」が浮かぶ。
最期に羊蹄山麓の湧き水かな。

退院したら、塩分制限は躰のためにもまもらねば・・・・
味のない食生活になっても
味のある生活(くらし)にしていきたいものだ。


雪割爺さんの言葉
「いつ死ぬかわからないから、好きなものを食べて死ぬ」が
頭の中をよぎった。
人間食べたいものを食べて死ぬ
それは人間の欲求の「真理(心理)」でもある










1328;かもめが翔んだ

2019-12-23 04:06:36 | 歌は世につれ・・・・
かもめの詩






自分は海に生まれ海に育った人間ではないので
かもめの生態はわからない
冬を越す白い鳥 かもめ(鷗)

かもめの寂しさをモチーフにした歌3曲

すぎもとまさとが唄う かもめの街

酒場(みせ)で働く女は
白っ茶けた朝に
波止場に寄り、かもめを見るのが好き
一生冷たい波の上で暮らすかもめに
我が身を重ねる
帰る故郷もない渡り鳥


研ナオコが唄う かもめはかもめ

孔雀や鳩にはなれないかもめ
「かもめはかもめ」にすぎない
他人を羨んでも
他人は他人
わたしはわたし
悲恋の歌なのでしょか( ^ω^)・・・
人生も問うている歌でもある・・・・


渡辺真知子が唄う カモメが翔んだ日

「人はどうして哀しくなると 海をみつめに来るのでしょうか」
母の胎内に居たときの羊水は海水に似ている
哀しいとき海を見つめると
潮風は母の匂いがするのでしょうか

これも別れの歌
哀しくても寂しくても辛くても
かもめはひとりで翔んだ

私もかもめのようにひとりで生きていく

1327;「看護師さん 眠れない~」

2019-12-22 17:09:46 | 病室から
今日退院し空床となり、新患者を待つベッド

「看護師さん 眠れない~」

朝6時00分過ぎ 夜勤明けの看護師が病室を訪れる

85歳を超えているだろうか
隣の男性は看護師に
「5分間に1回 トイレに行っていたので眠れなかった」。

確かに深夜、夜明けに起きだし2回ほどトイレに行かれたのは事実
大いびきとおならを連発しながら寝ていた
自分の目には熟睡されていたように映ったのだが・・・・

「眠れない」爺さん 
めでたく本日退院となり
家族が待っている家に帰る

1326; 皺に刻まれた老人の顔

2019-12-22 04:10:40 | 病室から
皺に刻まれた老人の顔

皺に刻まれた老人の顔は
誰もが同じように見えてしまいがちだが
おつきあいさせて頂くと
ひとり一人の顔の違いがわかってくる

皺に刻まれた老人の顔は
その人が生きてきた証明(あかし)でもある
働きに働いた老人の手は
指は曲がり爪は変形している

人生の家族の重荷を背負い続け
いまはこうして炬燵の温もりに安らぐ

昔 東京は花の都と呼ばれ憧れた
貧しかった時代だったけれど
卓袱台や囲炉裏を囲み
そこには家族の団欒があった

今 便利な時代になった
日本が、世界が狭くなった
「豊か」になったけれど
お金がかかる時代になり住みずらくなった

親がわが子を殺めるなんて
狂った世の中になった
老人の家族想いをつけこみ
振込め詐欺の行為も
同じく人間の心を殺めている


節くれだった老人の手指を握りながら
昔の苦労話を何度も繰り返す老人の話に
じっと耳を傾ける

老人の顔はすっきりとした表情になり
「こんな年寄りの話を聴いてくれてありがとう」と云いながら
湯呑み茶碗にお茶を注いでくれた

数分前のことは忘れても
満月に照らされ田の草取りをしたことは忘れていない
赤子を背負い実家に逃げ帰ろうとしたこともあった
今こうして炬燵の中で過ごしている自分が幸せだ



1325; 老いの季節

2019-12-21 12:02:01 | 病室から
3時34分の病室(時空間)

老いの季節

膀胱で尿が溜まった、と
脳細胞に信号が送られ
3時前に目が覚めた。

その後目が冴え眠れなくなった。
枕元の電球を点けたので
薄暗さの中でボ〜、としている。

思っていた以上に
抗酸菌の治癒は難題を抱え
抗酸菌治癒と傷む腎臓のバランスを
どうとるのか悩める。

この先どうなるか
元の躰に回復できるか
抗酸菌はしぶとく「たち」が悪いだけに
悩みが増えた


人間、老い、病いそして死を迎える(生老病死)
避けることのできない運命。
それは、もう生まれたときから始まっていた。

昔は老いの季節は短く
床に伏せてもそう長く家族の手を煩わせることなく
あの世に逝けた。

今は老いの季節は長くなり
デイサービスや介護施設では卒寿超えの老人はめずらしくない。

老い病み床に伏せたとき
他人(ひと)はどんな死に方を欲しているか
これからは生き方と同じく死に方も自分で決めていきたい

そう思いながら、
いま在宅で床に伏せている老人
生活のなかで「できる」ことが先細りし
自分が誰だかわからなくなる不安やもどかしさと
懸命に闘いながら生きている老人

幾たびの戦争と戦後の廃墟からたちあがり
自分は喰わずとも子ども(家族)を守ってきた老人
老人それぞれに人生があり誇りがあった

どんな老いの季節の終わりを迎えるか
バッドエンドか、それともハッピーエンドか
生き方、老い方そして死に方はひとつ

自分は
認知症を患った老いた母に対して
優しく出来なかったこともあった
なんで優しく出来なかったのか、と

退院したら
ひとりの老人は
最後はどこで過ごして生きたいのか
どんな死に方を臨んでいるのか
思っている以上に容易ではない。
初心に帰り
ひとりの老人の聲(呟き)を聴いていくこと

ひとりの老人の背姿(うしろすがた)は
一寸先の自分の姿でもある