蝉から鈴虫の鳴き聲
暑さ寒さも彼岸まで、と言われるが
本当に朝夕は涼しくなり
鈴虫 キリギリスの鳴き聲が聴こえ
その鳴き声に癒される
老夫婦で暮らしていた婆さんが
この夏の猛暑に負け入院
快復し自宅に戻るも
エアコンのない古い家は蒸し暑く
食べず高熱となり
再入院
面会に行くと
今は快復し笑顔を見せてくれる文婆さん
爺さんは、老人ホーム(特別養護老人ホーム)の入所申込をした
爺さんは「もう限界だ。介護できない」と
老夫婦
秋爺さんと文婆さん
二人の長い夫婦人生において
自分の知らない愛情や柵(しがらみ)や不協和音など
いろいろあったと思うけど
文婆さんは家では黙して語らないために
認知症と誤解され「話が出来ない婆さん」と思われてきた
だから老人ホーム入所同意を聞くことが難しい、と爺さんや姪は
老人ホームの生活相談員に話す
老人ホームは本人の同意の有無を原則とし
本人の同意確認が難しいときは家族の判断となる
文婆さん 本当は言葉を発し、自分の意思を伝えることはできる
ベッドサイドで尋ねた
文婆さんは 「まだ家で頑張りたい」と、話す
その聲は 爺さんには届かない
老人ホームの生活相談員に電話で伝えた
老人ホームで本人の意思を確認して頂きたい、と
文婆さんは要介護3
要介護3でも
要介護4に近い要介護3
と
要介護2に近い要介護3
がある
文婆さんは 要介護2に近い要介護3
自分でベッドからポータブルトイレに乗り移り用を足せる
なんとか歩くこともできるし
なんとかズボンの上げ下げもできる
ただ、意欲が弱く依存的なところがある
老人ホームに
いま
入所したら
いまできていることが
できなくなり
本当に寝たきりになってしまう
もう限界だ、という爺さんの気持ちもわかるが
自分のなかでは
婆さんの人間らしさや笑顔を失って欲しくない
という甘い気持ちがある
爺さんと婆さんとのあいだで
揺らぐ自分
誰も老人ホームに入りたい老人はいない
そう決めつけ思い込むことは間違いだが
やはり長年棲み慣れた家の汚れや傷や埃りをみながら
逝きたいものだ
暑さ寒さも彼岸まで、と言われるが
本当に朝夕は涼しくなり
鈴虫 キリギリスの鳴き聲が聴こえ
その鳴き声に癒される
老夫婦で暮らしていた婆さんが
この夏の猛暑に負け入院
快復し自宅に戻るも
エアコンのない古い家は蒸し暑く
食べず高熱となり
再入院
面会に行くと
今は快復し笑顔を見せてくれる文婆さん
爺さんは、老人ホーム(特別養護老人ホーム)の入所申込をした
爺さんは「もう限界だ。介護できない」と
老夫婦
秋爺さんと文婆さん
二人の長い夫婦人生において
自分の知らない愛情や柵(しがらみ)や不協和音など
いろいろあったと思うけど
文婆さんは家では黙して語らないために
認知症と誤解され「話が出来ない婆さん」と思われてきた
だから老人ホーム入所同意を聞くことが難しい、と爺さんや姪は
老人ホームの生活相談員に話す
老人ホームは本人の同意の有無を原則とし
本人の同意確認が難しいときは家族の判断となる
文婆さん 本当は言葉を発し、自分の意思を伝えることはできる
ベッドサイドで尋ねた
文婆さんは 「まだ家で頑張りたい」と、話す
その聲は 爺さんには届かない
老人ホームの生活相談員に電話で伝えた
老人ホームで本人の意思を確認して頂きたい、と
文婆さんは要介護3
要介護3でも
要介護4に近い要介護3
と
要介護2に近い要介護3
がある
文婆さんは 要介護2に近い要介護3
自分でベッドからポータブルトイレに乗り移り用を足せる
なんとか歩くこともできるし
なんとかズボンの上げ下げもできる
ただ、意欲が弱く依存的なところがある
老人ホームに
いま
入所したら
いまできていることが
できなくなり
本当に寝たきりになってしまう
もう限界だ、という爺さんの気持ちもわかるが
自分のなかでは
婆さんの人間らしさや笑顔を失って欲しくない
という甘い気持ちがある
爺さんと婆さんとのあいだで
揺らぐ自分
誰も老人ホームに入りたい老人はいない
そう決めつけ思い込むことは間違いだが
やはり長年棲み慣れた家の汚れや傷や埃りをみながら
逝きたいものだ