老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

854;そこで諦めたら終わり

2018-07-31 10:59:05 | 阿呆者

そこで諦めたら終わり

昨日は
妻にせがまれ
映画「コード・ブルー」を観に行った。

救命救急は
生死の境にある人を救う。
ダメだ、助からない、
そこで諦めたら終わり。

日々の自分は、
自分に対する甘えと言い訳
諦めの連続。

映画の中で
いまから「どう生きていくのか」

家族は居るが絆がない
子は親を選べない
アル中の母親を
厄介な存在と疎む。
老い病を抱えたとき、
寂しく孤独な気持ちを
わかって欲しいと・・・。

ドナーカードを残し
思わぬ事故で亡くなった少年。
両親はその子の気持ちを受け継ぐ。
生命を受け繋いでいく、
生きるということ
を考えさせられた映画だった。


853;冬至に向かって日が短くなる・・・・

2018-07-31 04:11:51 | 阿呆者
夕暮れ時を過ぎたばかりの阿武隈川 小さな黒い森の山にはトトロが棲むという

冬至に向かって日が短くなる・・・・

今日3時58分に目が覚めた。
カーテンの隙間から
外を見たら
暗かった。
日が短くなった、と
そう実感した。
夏至を過ぎ
明日から八月
その翌月は秋分の日、
その後は冬至に向って
日は短くなる。
自分は夏至よりも冬至が好き。
冬至を過ぎると、
少しずつ日が長くなり
夜明けが早くなるから・・・・。

しかし
人間の生命は
季節を巡るように
繰り返すことはできない。
刻々と
死に向かっている。
日は暗さ明るさを意識し、
季節の変化を感じるけれども、
生死の刻は、
忘れがちになる。

852;田舎路

2018-07-30 12:45:30 | 阿呆者
撮影者が惚けているので、すごいピンボケ風景写心
田舎路

南東北の或る村
田圃のところは
まだ舗装されていない路がある
夏の暑い日は
アスファルト路よりも
土の方が
犬にとって
歩くとき優しい路

雨が降ると
泥だらけになってしまうが・・・・

懐かしい昔の路

850;来年の事を言えば鬼が笑う

2018-07-29 21:23:41 | 老いの光影 第2章
まだススキの季節ではないが、暑いので団扇の代わり

来年の事を言えば鬼が笑う

来年の事を言えば鬼が笑う
何故だろう

艶婆さんは
夏になると
商店街に繰り出される
提灯祭り〔注〕
夫は長期入院しているため
今年は
一人で観るのも侘しい、と思っていたら
デイサービスの仲間が
一緒に観てくれることになった

昨年の夏
脱水症から寝たきりになった
91才の智恵子婆さん
いまは杖なしで歩けるようになった
迷惑をかけるから・・・・・
誰かが「来年は生きているとは限らないよ」
桜の花同様
最後の提灯祭りになるかもしれない
来年提灯祭りが観れるとは限らない
死は突然訪れるかもしれない
老若男女問わず

だから
来年の事を言えば鬼が笑う
と言うのは
来年まで生きているかどうかわからない
来年の話をしても・・・・・


〔注〕鹿嶋神社祭礼渡御祭 白河提灯祭り

日本三大提灯祭りの一つにかぞえられている白河提灯祭り。
白河地方の総鎮守として、
古くから人々の尊崇を集め、
400年に渡り継承されてきた。
白河の人々の精神文化の歴史であり、
心の拠りどころとして伝えられてきた。

隔年行われている神輿の町内渡御・提灯行列・屋台・山車の引き廻し等、
別名「儀式まつり」といわれる程、
武家社会の格式を導入した独特の祭りで、
伝統文化として白河の地に受け継がれている。

粛々とすり足で進む行列、
宵闇に揺れる数千の提灯は幻想的で、
多くの見物客を魅了してきた。



849;戯言

2018-07-29 11:07:37 | 老いびとの聲
戯言

夜降った雨が上がり
朝からミ~ンミンとミンミン蝉が鳴いている

町内廃品回収の日
余は廃品回収をせねばならない。
毎月の廃品回収は
正直言って負担である。
今年は班長ということで
しなければならない役回り。
こんなネガティブな考えでは、と自嘲したものの
時計は午後12時30分前

日曜日
嗚呼~
半分過ぎてしまった。

848;帰る家がある

2018-07-28 13:13:15 | 阿呆者
黒雲と夕焼け雲が混在する夕空


帰る家がある

蜩が鳴く
お寺の鐘が鳴る
烏の子が鳴き
親烏が帰る
昔は外で遊んだものだ

仕事を終え
家路に向かう
私には帰る家がある
私を待ってくれる
beagleがいる
疲れも嫌な事も
癒され消されてゆく
我家で寝るときは至福のとき
そのままずう~と眠っていたい・・・・

847;人は、自分のおもうようにならない

2018-07-28 04:15:10 | 老いの光影 第2章
朝の散歩路 阿武隈川の岸辺


人は、自分のおもうようにならない

ときには
自分の心さえ
思うようにならないことさえあるのに
認知症を患った妻は
どうしたらいいのか。

言葉で言ってもわからず、
つい手が出てしまい
叩いたり
手首を強く握り絞めたりしてしまう。
体のあちこちは
内出血痕が垣間見える。
「どうしたの」と尋ねると
婆様は「転んだ」「ぶつけた」と
笑いながら誤魔化す。

自分が思うように
人は行動しない。
思うようにらないから
話してもわからないから
「叩いたり」「蹴ったり」しても
人は思うようにはいかないどころか
逆に怯え体を身構えてしまう。

認知症老人に限らず
子どもも
部下も
上司も
自分の思うようにはならない

他人(ひと)は
自分の分身ではない
自分と同じく
個性を持った唯一無二の存在であることを・・・・



846;夕暮れ時 蝉の声

2018-07-27 11:21:55 | 阿呆者
夕暮れ時 蝉の声

関東平野の夕暮れ時
空の色彩は
めまぐるしく変化し
蝉の鳴き声が
聴こえて来る

同じ夕焼けの空模様はなく
明日夕映えが見れるとは限らない
蝉の鳴き声も
明日聴こえるとは限らない
蝉が先か
自分が先か
神様だけが知る

845;22才

2018-07-27 05:22:02 | 阿呆者
我家の「ワン公」 カラオケのときも留守番役 ”僕も行きたいワン~”

22才

伊勢正三の22才の別れ🎶
四十年前にもなるだろうか
よく聴いた歌だった。

妻とは22才離れ
気晴らしに
カラオケに行った。
私は演歌
妻はいま流行りの若者の歌。

私は音痴。
同じ演歌を歌っても
歌うごとにメロディーが違う
編曲が上手なのかな
同じ曲でも採点は50点台から70点台
80点以上の高得点は1度しかなかった。
その曲は春日八郎の「お富さん」

妻は上手
80点から90点台

妻とつきあい始めたとき
石川さゆりの
津軽海峡冬景色の歌だけは
何とか人並に歌えるようになり
いつも75点前後
カラオケのときは
いつも最初に歌う。

私事のblogでした。


844;心はネオンのようなもの

2018-07-26 12:19:53 | 阿呆者
暑い夏の空 曇り空が恋しい 雲隠れしている太陽

心はネオンのようなもの

心は
つかみどころが無く
厄介な存在

心はネオンのようなもの
明るくなったり暗くなったり
点滅したり切れそうになったりする
心はネオン色
そのときの心模様で
変化する


843;「介護思想」(10)十二単

2018-07-26 03:39:58 | 介護の深淵

十二単

自分は
「普通」あるいは「正常」と思っていると
認知症老人がとる行動は不可解に見える
しかし
認知症であろうがなかろうが
そんなことは関係なく
人間の行動には目的や意味がある
認知症老人の立場で考えると
不可解な行動もわかってくる

79歳の海老澤婆様は
2年前ほどからアルツハイマー型認知症になり
いまは、ご飯を作ることも後片付けも忘れてしまった
この暑い夏にもかかわらず
重ね着をする。
パンツは5枚
パンツを穿くごとに「落とし紙」を入れる
上衣は5、6枚
ズボンも5枚
十二単の如く重ね着をして
デイサービスの車を楽しみに待っている
皮膚が呼吸できないのでは、と思うが
この糞暑いときに
十二単の如く重ね着を行い
平然としていられるのか
その行動の意味がまだ解けていない

842;夏空

2018-07-25 08:10:55 | 老いの光影 第2章
鳥になり空を飛びたい
夏空

夏の青い空に
何を感じ
何を想う

鳥たちは
日陰の森で
羽休み哉

風も通らぬ部屋
カーテンを閉め
ベッド上で
ジッと寝ている婆様
訪問すると
顔を傾ける前に
目がジッと動いた
生きている

841;日陰

2018-07-24 16:55:05 | 阿呆者
2018,7,24 遠くに見える森の上のホテル 日陰の路からみた写心風景

暑い夏は日陰がいい~

演歌でよく日陰の女でいい~🎶と唄われるけど
日陰の女にさせる
狡く悪い男

暑い夏の日陰はいい~
beagle元気との散歩のときは
日陰路を歩く
日陰からみた陰陽の風景

日陰からふと思い出した
著者は忘れたが
岩波文庫に『影をなくした男』がある
日中は太陽により自分の影が映る
男は影を失ったために影が映らない
影が映らないと
回りの人間から怪訝な顔をされてしまった
そのため男は
月が出ない夜に
外に出る

陰は
普段目立たない存在
暑い夏には
感謝されるが
寒い冬には
疎まれる

介護も
日陰のような存在
もっと陽が射して欲しいものだ

840;暑さにも負けず

2018-07-24 12:01:34 | 空蝉

 暑さにも負けず

暑さにも負けず

蝉は
暑さにも負けず
いま生きていると
鳴いている

路端の草花は
暑さにも負けず
緑緑(あおあお)としている

阿武隈川は
暑さに干されることなく
流れている
魚たちは
涼しく泳いでいるのだろうか
それとも
温泉気分で浸かっているのだろうか

老人よ
(自分ももれなく)
暑さにも負けず
今日も生きる