老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

261;もうひとつの「わかれうた」

2017-08-05 08:21:36 | 老いの光影
もうひとつの「わかれうた」

『わかれうた』(中島みゆき)の出だしは
「途に倒れてだれかの名を
呼び続けたことがありますか」

身寄りがなく、
しかも路上で倒れて
亡くなれば、
《行旅死亡人》(こうりょしぼうにん)となり
死に場所となった自治体で
火葬され、5年間 遺骨が保管された後
無縁墓地に埋葬される

路上(みち)に倒れた行旅死亡人は
家族の名を
呼び続けて
倒れたのであろうか
身内に遺骨を拾われることなく
路上で倒れ
無縁死となった人の数は
32,000人にもなる

帰る故郷を失った行旅死亡人
中島みゆきの『わかれうた』の歌が
寂しく虚しく流れ過ぎてゆく


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