自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ヤマトシジミと卵

2013-07-30 | 昆虫

ヤマトシジミはいたってありふれたチョウです。幼虫の食草はカタバミです。この草は道端やコンクリートの隙間など至るところに生えています。それで頻繁に見かけるのです。環境への適応性が抜群のシジミチョウといってもいいでしょう。

我が家の『アゲハ庭園』で今,百日紅の花が咲き誇っています。そこにヤマトシジミがたくさん訪れ,吸蜜に勤しんでいます。たくさん集まれば恋も芽生え,ペアが生まれます。片隅にカタバミが生えているので,そこに卵を産み付けます。

食痕を手掛かりにして探すと,葉の裏にちゃんと卵が見つかります。あちこち,一個ずつ産み付けられています。真っ白い色をしているので,目立ちます。ユニークな姿をしているので,一度見たら忘れられません。極小の卵が規則正しい模様をもっていることが,ふしぎにさえ思えてきます。

直径0.55mm,高さ0.24mmだとか(『虫の卵ハンドブック』文一総合出版刊参照)。とても小さいので,そのユニークさがわかる程度に別の写真でトリミングしてみると……。

正面からの写真(一枚目)に,赤い色をした小さな卵が写っています。直径は,ヤマトシジミの卵の1/4程度,つまり0.14mm程です。とくべつ小さな昆虫の卵なのでしょう。産卵した主がわかるとおもしろいのですが,まず無理かと思います。

ふしぎなのですが,幼虫が一匹も見つかりません。食痕があったり,葉が完全に食べられて葉柄だけになっていたりするのに,幼虫がいないとはどうも妙です。

こんなわけですから,当分,ヤマトシジミから目が離せません。